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EXISTA  作者: 葛しょこら
第一章
6/7

正体


「なぜ、あなたが……、生きているのですか?トドロキのおじさん?」とその男の正体を知り、質問する。

「ははは、驚くのも無理ないよね。私は3年前に死んでいるんだから」

「昔のクセでおじさんと言ってしまってすみません。トドロキ元第5地区長」

「いや、トドロキのおじさんで良いよ」と柔らかな笑顔で返した。

「あ、あの、なぜあなたがこんなところにいらっしゃるのですか?」

「こんなところってここの組織のことかな?」

「はい、あなたはブラックモアに殺されたはず。なのになぜその組織にいらっしゃるのですか?」

「ニュースではそうなっているのかな? でもね、世間でブラックモアって蔑まれているここはその時まだ出来てないよ」

「どういう意味ですか?」

「ここは私が作った」

「え?ではあなたは誰に襲われたのですか?」

「信じてもらえるか分からない、そんな話でも聞きたいかい?」

「構いません」

「単刀直入に言うと、機構に襲われた」

「あなたの言う機構とは、世界機構のことですか?」と機構という意味を確認する。

「その通り、まあ厳密に言うとその中の一部の奴らにね」

「ありえません!なぜ地区トップのあなたがWEに襲われるのですか? 第一に守られる存在ですよね!?」とありもしない話に感情が前に出る。

「信じてもらえないかもしれないが、最後まで聞いて欲しい。私も襲われるまでそんなことは無いと思っていた。でもね、その前から予兆はあったんだよ。」

「予兆?」

「そう、私の前に退任した地区長たちを思い返してほしい」

「ポール第3元地区長とデビット元6地区長ですか?」

「その通り、特にポールの退任について思い返してほしい」

「第3地区長は確か……、事故死での退任だったはずです」

「そこ、本当に事故かってことさ。事故に見せかけての殺害だった、そうも考えられる」

「ありえませんが万が一それが仕組まれた事故だったとして、あなたとポール地区長は誰の指示で襲われたのですか?」

「第6地区長だ」

「デビット地区長ですか?」

「いや、後任のレイだ」

「なぜレイ地区長が?」

「第6地区長交代から機構の様子が変わったのは知っているかい?」

「いえ、まだその時は配属されていませんでしたので」

「そうだったね、まだ士官学校生か。レイに代わってから若手が徐々に力をつけ始めたんだ。だが、私たちジジイもそう簡単にはさせなかったよ。そのための同じ権限なんだからね。だが、レイたちはそれならと地区長を殺すという道を選んだのさ」

「そして、ポールさん、トドロキさん、その後に元第7地区長と殺されたと言いたいんですか?」とトドロキさんの話から言うことを予測する。

「その通り、ネオも病死という話だが違うという確証も取れた。」

「わかりました。わかりましたよ。」と頭をかきむしる。


頭では把握しきれなかったのだ。そう思ったのは全てが嘘だったからではなく、士官学校でも実はその風潮が少なからずあったからだ。でもそれを信じたとしてある感情が生まれた。怒りだ。


「ではなぜそれを知りながら告発という形を取らず、敵として攻撃することを選んだのですか!? そのせいで、地区民にもテロなどで犠牲者がいるんですよ!? 世界機構を作った意味は何ですか? 破壊ですか?」とトドロキさんに強くあたる。

「いや、他の地区長にも知らせようとした。だが、それを私がすれば、また襲われ捻りつぶされる」

「だからEXISTAで武力介入ですか?」

「銃には銃でしか対抗できない。その理屈だ。機構が私の話をEXISTAで潰しにかかるのなら、私もEXISTAで対抗する」

「それで犠牲者が出るなら、元も子もないでしょ!? 平和をつぶしているだけですよ!」

「君は世間を知らなすぎるな。サムも過保護すぎる。世界機構を発足して平和になったか、その答えはNoだ。確かに地区本部の周りは争いが無くなったように見えるだろう。でもその他の場所は何も変わってないんだよ。貧困や抗争も未だ続いている、それを変えるために機構を作ったのは確かだ。そのために、会議で話し合い解決に努めたのも本当だ。でも、レイはそれを面白くないと思った。面倒くさい、だるい、そして彼はいっそひとつにまとめることを考えた。平和よりも権力に酔いしれたのさ」

「それでは、世界機構を作る前と同じじゃないですか……」

「それを阻止するために私たちは戦うことを決めたんだ。戦いを無くすには敵を倒すしかない。理想では何も解決しないんだ」



そこから後の話はあまり覚えていない。頭が考えることを放棄したのだった。トドロキさんは最後に帰りたいのならば、帰してくれると言ってくれた。でも、自分は残ってほしい、本当に平和を望むならとも言っていた。


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