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グエー死んだンゴニキに捧ぐ

作者: 淡麗
掲載日:2025/11/13

死を扱っています。ご注意ください。

第一章


診察室のドアを開けた瞬間、佐伯智也は自分の人生が終わることを知った。

「佐伯さん、検査結果が出ました」

担当医の声は、いつもより低く、慎重だった。34歳の秋、智也は数ヶ月前から続く倦怠感と腹部の鈍痛を我慢できず、ようやく病院を訪れていた。最初は「疲れているだけ」と思っていた。会社での激務、連日の残業。それが原因だと信じたかった。

しかし、血液検査、CT、MRI、そして生検。検査を重ねるたびに、医師の表情は曇っていった。

「肝細胞癌です。ステージIVです」

言葉の意味を理解するのに、数秒かかった。

「既に肺や骨への転移が確認されています。手術による根治は……難しい状況です」

智也の視界が揺れた。診察室の白い壁が、ゆっくりと回転しているように見えた。

「余命は……どのくらいですか」

自分の声が、ひどく遠くから聞こえた。

医師は一瞬言葉に詰まり、それからゆっくりと口を開いた。

「個人差はありますが……一年程度と考えていただければ」

一年。

365日。

8760時間。

智也の頭の中で、数字が冷たく響いた。

「抗がん剤治療や放射線治療で、症状の進行を遅らせることは可能です。痛みのコントロールも含めて、最善を尽くします」

医師は続けて何か説明していたが、智也の耳にはもう何も入ってこなかった。

診察室を出ると、病院の廊下はいつもと変わらない日常が流れていた。看護師が慌ただしく行き交い、患者たちが待合室で雑誌を読んでいる。世界は何も変わっていない。変わったのは、自分だけだった。

帰りの電車の中で、智也はスマートフォンの画面を見つめた。SNSのタイムラインには、友人たちの何気ない投稿が流れている。ランチの写真、週末の予定、愚痴、笑い話。

彼らには「明日」がある。「来年」がある。「老後」がある。

でも、自分には一年しかない。

マンションに帰り着くと、智也はソファに崩れ込んだ。部屋は静寂に包まれていた。一人暮らしの部屋に、彼の嗚咽だけが響いた。

どうして自分が。何が悪かったのか。

でも、問いかけても答えは返ってこない。

その夜、智也は一睡もできなかった。天井を見つめながら、頭の中であらゆる可能性を巡らせた。奇跡的な回復。誤診。新薬の開発。しかし、医師の言葉は明確だった。「根治は難しい」と。

翌朝、会社に電話をかけ、病気休暇を申請した。上司は驚き、心配する声で「ゆっくり休んでくれ」と言った。同僚たちからも励ましのメッセージが届いたが、誰も真実は知らない。智也は「ちょっと体調を崩して」とだけ伝えていた。

それから一週間、智也は自宅に引きこもった。食事もろくに喉を通らず、ただベッドに横たわり、天井を見つめる日々。テレビをつけても、音楽を流しても、何も心に響かなかった。

「死ぬのか、俺は」

何度その言葉を呟いたか分からない。

八日目の夜、智也はふとYouTubeを開いた。何か気を紛らわせるものが欲しかった。おすすめに表示されたのは、人気VTuberの配信動画だった。

明るいアバターが画面の中で笑い、視聴者と楽しげに会話している。コメント欄は絵文字と応援メッセージで溢れていた。

智也はその画面を、ぼんやりと見つめた。

画面の中の人物は、現実の姿を隠し、アバターという仮面を被って生きている。それでも、いや、だからこそ、多くの人々に愛され、笑顔を届けている。

「……バーチャル、か」

智也の心に、小さな火が灯った。

もし、自分が別の誰かになれたら。

もし、この限られた時間を、自分らしく生きられたら。

もし、死ぬ前に、何か意味のあることができたら。

翌朝、智也は久しぶりにベッドから起き上がった。ノートパソコンを開き、検索バーに文字を打ち込んだ。

「VTuber 始め方」

画面には、無数の情報が溢れていた。必要な機材、ソフトウェア、アバターの作り方、配信プラットフォーム。

智也は一つ一つ読み込み、メモを取り始めた。

数日後、智也は病院で担当医と面談した。

「抗がん剤治療は受けません」

医師は驚いた表情で智也を見た。

「佐伯さん、治療を受ければ、痛みを和らげ、少しでも長く……」

「分かっています」智也は静かに遮った。「でも、副作用で動けなくなって、ベッドの上で過ごすのは嫌なんです。残された時間を、自分のやりたいことに使いたい」

医師はしばらく黙っていたが、やがて頷いた。

「分かりました。ただし、痛みが強くなった場合の緩和ケアは受けてください。無理をしすぎないでくださいね」

「ありがとうございます」

病院を出ると、智也はスマートフォンで保険会社に電話をかけた。生命保険の契約内容を確認し、特定疾病保障の給付金を申請した。末期がんの診断により、死亡保険金の一部が前払いされる。約800万円。

これが、智也の軍資金だった。

その日の夜、智也は初めて希望を感じていた。

死への恐怖は消えていない。でも、その恐怖の中に、小さな光が見えた。

「どうせ死ぬなら、やりたいことをやろう」

智也は呟き、パソコンの画面を見つめた。

画面には、3Dモデル制作ソフトが起動していた。

新しい人生が、今、始まろうとしていた。



第二章


給付金が振り込まれた翌週、智也はすぐに行動を開始した。

まず、高性能なゲーミングPCとマイク、Webカメラ、照明機材を購入した。配信に必要な機材一式で約50万円。以前の智也なら躊躇したであろう出費だが、今の彼には迷いがなかった。残された時間で使い切れなければ、お金など何の意味もない。

次に、VTuberとして最も重要なアバター制作に取りかかった。

智也は以前から絵を描くことが好きだったが、3Dモデリングは未経験だった。しかし、今の時代には多くの選択肢がある。ココナラやSKIMAといったプラットフォームで、プロのクリエイターに依頼できる。

智也は数日かけて、自分が演じたいキャラクターのイメージを固めていった。

「中性的で、どこか儚げな美青年」

ノートに描いたラフスケッチは、黒髪のショートヘア、切れ長の瞳、白いシャツに黒いジャケットを羽織った青年の姿だった。年齢は20代前半。表情はどこか達観したような、それでいて優しさを湛えている。

そして、名前。

智也は何度も候補を書き出し、消し、また書いた。

影野刹那(かげのせつな)

そう名付けた瞬間、全てがしっくりきた。

「影」は自分の置かれた状況、そして現実の自分を隠す意味。「刹那」は、仏教用語で「極めて短い時間」を意味する。まさに、今の自分を表す名前だった。

智也は信頼できそうなクリエイターを見つけ、詳細な依頼文とラフスケッチを送った。予算は80万円。通常より高額だが、智也は妥協したくなかった。これが自分の「最後の姿」になるのだから。

モデル制作には約一ヶ月かかるという。その間、智也は配信の準備を進めた。

まず、YouTubeチャンネルを開設した。チャンネル名は「影野刹那 / Kageno Setsuna」。チャンネルアートとアイコンには、暫定的に依頼したイラストレーターの描いた2Dイラストを使用した。

次に、配信のコンセプトを練った。

VTuber界隈は既に飽和状態だ。ゲーム実況、歌配信、雑談、ASMR。あらゆるジャンルに強豪がひしめいている。後発として成功するには、明確な差別化が必要だった。

智也は自分の強みを考えた。

余命一年という、特殊な境遇。それゆえの達観した視点。そして、人生について深く考えざるを得なくなった経験。

「……人生相談、か」

智也は呟いた。

視聴者の悩みを聞き、自分なりの答えを返す。ただの雑談ではなく、人生について、死について、生きる意味について語る配信。

もちろん、自分が末期がんであることは秘密だ。でも、その経験から得た視点は、きっと誰かの役に立つはずだ。

智也は配信の台本を書き始めた。初配信の自己紹介、配信のコンセプト、視聴者への呼びかけ。何度も推敲を重ね、完成させた。

そして、3Dモデルが完成したのは、依頼から約一ヶ月後だった。

届いたファイルを開いた瞬間、智也は息を呑んだ。

画面の中に、影野刹那がいた。

黒髪が柔らかく揺れ、切れ長の瞳が穏やかにこちらを見つめている。白いシャツの襟元、黒いジャケットの質感、全てが完璧だった。

智也はトラッキングソフトを起動し、Webカメラの前に座った。自分の表情や動きに合わせて、刹那が動く。笑えば刹那も笑い、首を傾げれば刹那も傾げる。

「よろしくな、刹那」

智也は画面に向かって呟いた。

刹那は、まるで答えるように微笑んだ。


初配信の日、智也は緊張していた。

夜8時。配信開始予定時刻の30分前から、配信ソフトOBSの設定を何度も確認した。マイクのレベル、BGMの音量、画面レイアウト。全てを完璧にした。

SNSでは、数日前から初配信の告知をしていた。フォロワーはまだ50人程度。そのほとんどが、同時期にデビューした新人VTuberたちだ。

「緊張するな……」

智也は深呼吸した。

午後8時ちょうど、配信を開始した。

YouTubeのライブ配信画面に、影野刹那の姿が映し出された。

「……こんばんは」

刹那の声が、静かに響いた。

「初めまして。影野刹那です」

視聴者数は、最初は0だった。それが1になり、2になり、やがて10人ほどが集まってきた。

「今日から、VTuberとして活動を始めます。よろしくお願いします」

コメント欄に、最初のメッセージが流れた。

「初見です!よろしく!」

「声いいね」

「初配信おめでとう」

智也の心臓が高鳴った。

「ありがとうございます。えっと、まずは自己紹介から」

智也は用意していた台本を思い出しながら話し始めた。

「僕は影野刹那、20代の男です。趣味は読書と散歩。好きな食べ物はラーメンと和菓子。苦手なものは……そうだな、朝早く起きることかな」

少し笑いを取ろうとしたジョークに、コメント欄が反応した。

「わかるwww」

「朝は敵」

「同志」

智也は少し緊張が解けた。

「この配信では、主に雑談をしていこうと思います。日常のこと、考えていること、そして……皆さんからの相談にも乗りたいです」

「相談?」というコメントが流れた。

「はい。人生相談、と言うと大げさかもしれませんが。悩みとか、聞いてほしいこととか、何でも話してください。僕なりの考えを返します」

「深夜ラジオみたいだね」

「いいね、それ」

「相談したいことある!」

反応は上々だった。

智也は話を続けた。台本はもう見ていなかった。自然と言葉が溢れてきた。

「人生ってさ、いつ何が起こるか分からないじゃないですか。明日が来るのが当たり前だと思ってるけど、本当はそうじゃない。だから、今この瞬間を大切にしたいなって、最近よく思うんです」

コメント欄が一瞬静かになった。それから、ゆっくりとメッセージが流れ始めた。

「なんか、深いな」

「分かる気がする」

「刹那くん、何かあったの?」

智也は微笑んだ。

「まあ、色々ありましてね。でも、それはまた今度」

それから約2時間、智也は視聴者と話し続けた。

最初の相談は、「就職活動がうまくいかない」という大学生からだった。智也は自分の経験を交えながら、焦る必要はないこと、自分のペースで進めばいいことを伝えた。

次の相談は、「友達との関係に悩んでいる」という高校生から。智也は、人間関係には距離感が大事であること、無理に合わせる必要はないことを語った。

そして、「最近生きる意味が分からない」という20代の社会人から。

智也は少し黙った。

それから、ゆっくりと話し始めた。

「生きる意味、か。難しい質問だね」

「でも、僕は思うんだ。意味なんて、最初から存在しないのかもしれない。僕たちが生きていく中で、自分で作っていくものなんじゃないかって」

「誰かを笑顔にすること。美味しいものを食べること。好きな音楽を聴くこと。そういう小さなことの積み重ねが、生きる意味になっていくんじゃないかな」

コメント欄が、絵文字で埋まった。

「泣いた」

「刹那くん、ありがとう」

「この配信、好きだ」

視聴者数は、いつの間にか50人を超えていた。

配信終了後、智也はソファに倒れ込んだ。

全身が震えていた。緊張と興奮と、そして満足感。

スマートフォンに、通知が次々と届いた。Twitterのフォロワーが100人を超えている。YouTubeのチャンネル登録者も、150人になっていた。

「……やれる」

智也は呟いた。

これなら、やれる。

影野刹那として、残された時間を生きられる。

その夜、智也は久しぶりに深く眠った。



第三章


初配信から一週間、智也は毎日配信を続けた。

夜8時から10時までの2時間。週末は昼間にも短い配信を入れた。

内容は主に雑談と人生相談。時々、読書の話や映画の感想も語った。ゲーム実況はしなかった。ゲームが下手だったこともあるが、それ以上に、智也は「話すこと」に集中したかった。

チャンネル登録者は順調に増えていった。

1週間で500人。

2週間で1000人。

1ヶ月で3000人。

コメント欄は常に温かいメッセージで溢れていた。

「刹那くんの配信、毎日の楽しみです」

「仕事で疲れた日も、この声を聞くと癒される」

「昨日の相談、参考になりました。ありがとう」

智也は一つ一つのコメントに目を通し、できる限り返信した。配信中も、視聴者の名前を呼び、コメントに反応した。

「〇〇さん、今日もありがとう。仕事お疲れ様」

「△△さん、体調どう?無理しないでね」

「××さんの相談、覚えてるよ。あれから大丈夫?」

視聴者たちは、自分が覚えられていること、名前を呼ばれることに喜んだ。配信は単なるエンターテイメントではなく、温かいコミュニティになっていった。

しかし、配信の裏側では、智也の体調は確実に悪化していた。

最初は軽い倦怠感だった。配信後、いつもより疲れを感じる程度。

やがて、腹部の鈍痛が頻繁に起こるようになった。配信中、カメラの外で顔をしかめることも増えた。

そして、ある夜。

配信開始30分後、激しい痛みが智也を襲った。

「っ……」

智也は思わず声を詰まらせた。腹部が焼けるように痛い。

「刹那くん?」

「どうした?」

コメント欄が心配するメッセージで埋まった。

「あ、ごめん。ちょっと……お腹痛くて」

智也は笑ってごまかした。

「大丈夫?」

「無理しないで」

「今日は早めに終わってもいいよ」

「ありがとう。でも、大丈夫。ちょっと食べ過ぎただけだから」

智也は痛みを堪えながら、配信を続けた。

しかし、その夜を境に、痛みは日に日に強くなっていった。

智也は病院で緩和ケアの処方を受けた。オピオイド系の鎮痛剤。副作用で眠気や吐き気が出るが、痛みは和らいだ。

それでも、智也は配信を休まなかった。

「休んだら、終わってしまう気がする」

誰にも言えない本音を、智也は心の中で呟いた。


配信を始めて2ヶ月が経った頃、転機が訪れた。

人気VTuberの「天ヶ瀬ひかり」から、コラボ配信のオファーが届いたのだ。

天ヶ瀬ひかりは、登録者50万人を超える大手個人VTuber。明るく元気なキャラクターで、主にゲーム実況と歌配信で人気を集めていた。

智也は驚いた。自分のチャンネル登録者は、まだ5000人程度。なぜ、天ヶ瀬ひかりが自分に?

DMを開くと、丁寧なメッセージが届いていた。

「刹那さん、初めまして!天ヶ瀬ひかりです。いつも配信見てます!刹那さんの話、すごく心に響くんです。もしよかったら、一緒に雑談コラボしませんか?」

智也は震える手で返信した。

「光栄です。ぜひ、お願いします」

コラボ配信は一週間後に決まった。

その間、智也は体調管理に細心の注意を払った。鎮痛剤を増量し、食事も消化の良いものに変えた。配信で失態を演じるわけにはいかない。

そして、コラボ当日。

夜8時、両者のチャンネルで同時配信が始まった。

「こんばんは!天ヶ瀬ひかりです!」

明るく元気な声が響いた。

「こんばんは、影野刹那です」

智也の落ち着いた声が続く。

視聴者数は瞬く間に増えていった。智也のチャンネルには、普段の10倍以上の視聴者が集まった。

「刹那さん、今日はよろしくお願いします!」

「こちらこそ。緊張してます」

「えー、大丈夫ですよ!リラックスして話しましょう」

ひかりの明るさに、智也は少しずつ緊張が解けていった。

雑談は自然と深い話題になっていった。

「刹那さんって、いつも配信で人生相談してるじゃないですか。あれ、どこからそういう考えが出てくるんですか?」

智也は少し黙った。

「……色々、考えることが多くてね。人生って、いつ終わるか分からないから。だから、今を大切にしたいなって」

「うんうん、分かります。私も、最近そういうこと考えるようになりました」

「ひかりさんは、配信をしていて幸せですか?」

突然の質問に、ひかりは少し驚いた様子だった。

「幸せ……そうですね。楽しいです。視聴者さんが喜んでくれるのが嬉しいし、配信してる時間が一番自分らしくいられる気がします」

「それって、素晴らしいことだと思います」

智也は心から言った。

「僕も、配信を始めてよかったって、毎日思ってます。こうして、ひかりさんとも話せてるし」

「刹那さん……!ありがとうございます!」

コメント欄が温かいメッセージで溢れた。

「この二人の雰囲気好き」

「癒される」

「もっとコラボしてほしい」

配信は3時間に及んだ。

終了後、智也は大きな達成感と共に、激しい疲労を感じていた。

でも、後悔はなかった。

スマートフォンには、ひかりからのメッセージが届いていた。

「今日は本当に楽しかったです!また一緒に配信しましょうね!」

智也は微笑んだ。

「こちらこそ。ありがとうございました」

その夜、チャンネル登録者は8000人を超えていた。


しかし、その幸福な時間は長くは続かなかった。

コラボから一週間後、智也は病院で精密検査を受けた。

結果は、予想以上に悪かった。

「転移が進行しています。肺、骨、そして脳への転移も確認されました」

医師の言葉は、容赦なかった。

「痛みは今後さらに強くなります。また、脳への転移により、意識障害や言語障害が出る可能性があります」

「……どのくらいで?」

「早ければ、数週間以内に症状が出始めるかもしれません」

数週間。

智也は病院を出て、公園のベンチに座った。

秋の風が冷たかった。

「もう、時間がないのか」

呟いた声は、風に消えた。

その夜、智也は初めて配信を休んだ。

Twitterには簡単な報告だけした。

「今日は体調不良のため、配信お休みします。ごめんなさい」

コメント欄には心配するメッセージが溢れた。

「無理しないでね」

「ゆっくり休んで」

「待ってるよ」

智也はそれらのメッセージを一つ一つ読んだ。

そして、決意した。

「最後まで、配信を続けよう」

たとえ体がどうなろうとも。

これが、自分の生きる意味だから。


翌日、智也は配信を再開した。

「皆さん、心配かけてごめんなさい。もう大丈夫です」

嘘だった。でも、視聴者を安心させたかった。

配信は、以前と変わらず温かい雰囲気だった。

しかし、智也は毎日、死と隣り合わせだった。

そして、ある決断をした。

「遺書を、予約投稿しよう」

智也はTwitterの予約投稿機能を使い、毎日午前10時に投稿されるよう設定した。

内容は、こうだった。


「皆さん、もしこのツイートが公開されていたら、僕はもうこの世にいません。

実は、僕は末期の肝細胞癌でした。余命一年の宣告を受け、それでもVTuberとして活動することを選びました。

影野刹那として過ごした時間は、人生で最も輝いていました。

皆さんと話せて、笑えて、幸せでした。

ありがとう。

そして、さようなら。

影野刹那」


智也はこの遺書を、毎晩午後11時に予約投稿し、翌朝9時に目が覚めたら削除する。

もし朝、目が覚めなければ、この遺書が午前10時に自動的に世界へ公開される。

これが、智也の日課になった。

毎晩、ベッドに入る前に予約投稿ボタンを押す。

「明日も、目が覚めますように」

そう祈りながら、眠りにつく。

そして朝、目が覚めたら、まずスマートフォンを手に取り、予約投稿を削除する。

「今日も、生きている」

安堵と共に、一日が始まる。

この儀式は、智也にとって生と死の境界線だった。



第四章


コラボ配信をきっかけに、影野刹那の知名度は急速に広がっていった。

天ヶ瀬ひかりが自身の配信で「刹那くんの話、めっちゃ深くていいんだよね」と何度も言及したことで、多くのVTuberファンが刹那のチャンネルを訪れた。

登録者は1万人を突破し、2万、3万と増えていった。

配信のスタイルは変わらなかった。相変わらず雑談と人生相談。しかし、視聴者が増えたことで、相談の内容も多様化していった。

「親との関係がうまくいかない」

「仕事を辞めたいけど、次が見つからない」

「恋人と別れたばかりで辛い」

「自分に自信が持てない」

智也は一つ一つの相談に、真摯に向き合った。

「親との関係ってさ、難しいよね。でも、親も完璧じゃない。一人の人間なんだ。だから、完璧な親を期待するんじゃなくて、一人の不完全な人間として見てみたらどうかな」

「仕事を辞めることは、逃げじゃない。自分を守るための選択だよ。次が見つかってから辞めるのがベストだけど、もし心や体が壊れそうなら、先に辞めてもいい。命の方が大事だから」

「失恋は辛いよね。でも、その痛みは、あなたが本気で愛した証拠だよ。その感情を持てたこと自体が、素晴らしいことなんだ」

「自信なんて、誰も最初から持ってないよ。小さな成功を積み重ねていくことで、少しずつ育っていくもの。焦らなくていい」

智也の言葉は、説教臭くなく、押し付けがましくなく、それでいて深く心に響いた。

それは、死を前にした人間だけが持つ、独特の重みがあったからだ。

コメント欄には、感謝のメッセージが溢れた。

「刹那くんの言葉で救われました」

「涙が止まらない」

「この配信に出会えてよかった」

しかし、智也の体調は日に日に悪化していった。

痛みは鎮痛剤でも完全には抑えられなくなっていた。配信中、カメラの外で冷や汗を流すことも増えた。

食欲はほとんどなくなり、体重は10キロ以上減った。鏡を見ると、頬がこけ、目の下にクマができた、やつれた自分の姿があった。

でも、影野刹那は変わらない。

画面の中の刹那は、いつも通り穏やかに微笑み、優しい声で語りかけてくれる。

それが、智也の最後の砦だった。


3ヶ月目に入った頃、新たな展開があった。

大手VTuber事務所「ストリームライト」から、スカウトのメッセージが届いたのだ。

「影野刹那様

初めまして。ストリームライト マネージャーの高橋と申します。

日頃より刹那様の配信を拝見しており、その独自性と視聴者との深いつながりに感銘を受けております。

つきましては、弊社所属VTuberとしてご活動いただけないかと考えております。

マネジメント、案件の獲得、グッズ展開など、全面的にサポートさせていただきます。

一度、お話しする機会をいただけませんでしょうか」

智也は画面を見つめた。

VTuber事務所への所属。それは多くの個人VTuberが目指す目標だった。安定した収入、企業案件、大型コラボの機会。

でも、智也には時間がない。

契約、打ち合わせ、企画会議。そういったことに時間を費やすより、今は配信に集中したかった。

智也は丁寧に断りの返信を書いた。

「お誘いいただき、光栄です。しかし、現在は個人での活動を続けたいと考えております。お気持ちだけ、ありがたく受け取らせていただきます」

返信を送った後、智也は少しだけ後悔した。

もし、自分に未来があったなら。

もし、あと何年も生きられるなら。

このチャンスを掴んで、もっと大きなステージに立てたかもしれない。

でも、今の自分には「今」しかない。

「後悔しても、仕方ない」

智也は呟き、次の配信の準備を始めた。


その夜の配信で、智也は珍しく自分の考えを語った。

「今日さ、ちょっと考えたことがあってね」

「人生って、選択の連続じゃん。あれを選ぶか、これを選ぶか。どっちを選んでも、選ばなかった方の未来は見えない」

「だから、人は後悔する。『あっちを選んでいたら』って」

「でも、僕は思うんだ。選んだ道が、その人の人生なんだって」

「選ばなかった道のことを考えても、意味がない。今、自分が歩いている道を、全力で歩く。それが大事なんじゃないかな」

コメント欄が、静かに流れた。

「刹那くん……」

「なんか、泣けてきた」

「その通りだと思う」

智也は微笑んだ。

「まあ、偉そうなこと言ってますけどね。僕もまだまだ迷うことばかりですよ」

「でも、配信を始めたことは、後悔してない。皆さんと出会えたから」

「ありがとう」

その夜、スーパーチャット(投げ銭)が普段の3倍以上飛んだ。

智也はそれぞれにお礼を言いながら、涙をこらえていた。


4ヶ月目に入った頃、智也はついに限界を感じ始めていた。

痛みは常に体を蝕んでいた。鎮痛剤の量は増え続け、副作用で意識が朦朧とすることも増えた。

配信中、言葉に詰まることが多くなった。

「えっと……何を話そうとしてたんだっけ」

「ごめん、ちょっと考えがまとまらなくて」

視聴者は優しかった。

「大丈夫だよ」

「無理しないで」

「休んでもいいんだよ」

でも、智也は休めなかった。

休んだら、もう配信できなくなる気がした。

ある日の配信後、智也は洗面所で吐血した。

鮮やかな赤い血が、白い洗面台を染めた。

「……ああ」

智也は震える手で水を流した。

鏡に映った自分の顔は、もう別人だった。

「もう、長くないな」

呟いた声は、かすれていた。

その夜、智也は初めて配信を2日連続で休んだ。

Twitterには「体調不良のため、しばらく休みます」とだけ投稿した。

ベッドに横たわりながら、智也は天井を見つめた。

「このまま、終わるのか」

いや、まだだ。

まだ、やりたいことがある。

智也は体を起こし、パソコンに向かった。

画面を開き、動画編集ソフトを起動した。

「最後に、伝えたいことを残そう」

智也は録画ボタンを押した。



第五章


3日間の休養の後、智也は配信を再開した。

視聴者は温かく迎えてくれた。

「おかえり!」

「待ってたよ」

「無理しないでね」

「ありがとう。心配かけてごめん。もう大丈夫」

智也は笑顔で答えた。嘘だったけれど。

その配信で、智也は新しい企画を発表した。

「皆さんに、感謝を伝えたくて。特別企画をやろうと思います」

「その名も『刹那と語る夜』。いつもより長い、4時間の配信です」

「人生相談はもちろん、僕の好きなもの、考えていること、全部話します」

「来週の土曜日、夜8時から。ぜひ来てください」

コメント欄が盛り上がった。

「楽しみ!」

「絶対見る!」

「4時間!?体調大丈夫?」

「大丈夫です。皆さんのために、頑張ります」

智也は約束した。

これが、最後の配信になるかもしれない。

だから、全てを出し切ろう。


特別配信まで1週間。

智也は体調管理に全力を尽くした。鎮痛剤を最大限に使い、病院で点滴を受け、少しでも体力を維持しようとした。

同時に、配信の内容を綿密に計画した。

話したいこと、伝えたいこと、視聴者への感謝。

全てをノートに書き出した。

そして、万が一のために、事前に動画も録画しておいた。

「もし、配信中に何かあったら」

その動画が、自動的にアップロードされるよう設定した。

土曜日が近づくにつれ、Twitterでの告知も盛り上がった。

他のVTuberたちも拡散してくれた。

天ヶ瀬ひかりは「絶対見る!皆も見て!」とツイートしてくれた。

当日、智也は朝から入念に準備した。

体調は悪かったが、鎮痛剤と興奮剤で何とか持たせた。

「最後まで、やり切ろう」

鏡の中の自分に、智也は言い聞かせた。

午後8時。

配信開始。

待機画面には、既に5000人以上が集まっていた。

「こんばんは。影野刹那です」

智也の声が響いた瞬間、コメント欄が爆発した。

「きたー!」

「待ってました!」

「刹那くん!」

「今日は特別配信。4時間、皆さんと一緒に過ごします」

「いつもより長いけど、最後までお付き合いください」

智也は微笑んだ。

配信は、智也のこれまでの活動を振り返ることから始まった。

初配信の緊張、初めて登録者1000人を超えた時の喜び、コラボ配信の思い出。

「皆さんと過ごした時間は、本当に幸せでした」

智也は心から言った。

それから、人生相談の時間。

事前に募集していた質問に、一つ一つ丁寧に答えていった。

「『後悔しない人生を送るには?』」

智也は少し考えた。

「後悔しない人生なんて、たぶん存在しない。人間は必ず後悔する生き物だから」

「でも、後悔を減らすことはできる。それは、今この瞬間を全力で生きること」

「やりたいことがあるなら、今やる。言いたいことがあるなら、今言う」

「明日があるのは当たり前じゃない。今しかないんだ」

コメント欄が静かになった。

それから、メッセージが流れ始めた。

「刹那くん……」

「その言葉、忘れない」

「ありがとう」

配信は続いた。

笑いあり、涙あり。

智也は全力で、視聴者と向き合った。

時刻は午後11時を過ぎた。

配信開始から3時間。視聴者数は8000人を超えていた。

そして、最後のコーナー。

「皆さんに、伝えたいことがあります」

智也はゆっくりと話し始めた。

「僕は、配信を始めて本当によかったと思っています」

「皆さんと出会えて、話せて、笑えて」

「人生で一番、自分らしく生きられた時間でした」

「もし、明日がなくなっても」

智也は言葉を詰まらせた。

「後悔はありません」

その時だった。

突然、智也の視界が歪んだ。

激しい頭痛が襲ってきた。

「っ……」

智也は思わずマイクから口を離した。

脳への転移による発作だった。

「刹那くん?」

「大丈夫?」

コメント欄が騒然となった。

智也は必死に意識を保とうとした。

「ご、ごめん……ちょっと」

言葉が出ない。

体が動かない。

視界が暗くなっていく。

「せ、刹那くん!?」

「誰か!」

「救急車!」

コメント欄がパニックになった。

智也の意識は、そこで途切れた。

配信画面には、動かなくなった刹那のアバターが映り続けた。


第六章 残された光

智也が倒れてから、配信画面はしばらく静止したままだった。

視聴者は誰も配信を切らなかった。

コメント欄には祈りのメッセージが流れ続けた。

「刹那くん、大丈夫?」

「誰か助けて」

「お願い、無事でいて」

10分後、画面が真っ暗になった。

配信が切断された。

Twitterは騒然となった。

「#影野刹那」がトレンド入りし、心配するツイートが数万件流れた。

天ヶ瀬ひかりは、震える声で緊急配信を開いた。

「刹那くん……どうか、無事でいて」

彼女は泣いていた。

他のVTuberたちも、次々と心配のメッセージを投稿した。

しかし、刹那本人からの反応はなかった。


智也は、病院のベッドで目を覚ました。

白い天井。消毒液の匂い。点滴の音。

「あ……」

声が出ない。

看護師が気づいて駆け寄ってきた。

「佐伯さん、意識が戻りましたね。よかった」

医師も来た。

「脳への転移による痙攣発作でした。幸い、命に別状はありませんが……」

医師は言葉を濁した。

「今後、同様の発作が頻繁に起こる可能性があります」

「また、意識障害や言語障害も進行するでしょう」

智也は、全てを理解した。

もう、配信はできない。

影野刹那としての時間は、終わったのだ。

看護師がスマートフォンを手渡してくれた。

「ご家族から連絡がありました。明日、来られるそうです」

智也は頷いた。

画面を見ると、Twitterの通知が何千件も溜まっていた。

全て、心配するメッセージだった。

智也は震える手で、Twitterを開いた。

そして、予約投稿の設定を確認した。

明日の午前10時に投稿される遺書。

智也は、それを削除しなかった。

「もう、いいかな」

智也は呟いた。

「ありがとう、みんな」

その夜、智也は穏やかに眠った。


翌朝。

智也は目を覚まさなかった。

午前5時23分、佐伯智也は静かに息を引き取った。

担当医と看護師が立ち会う中、心電図が直線になった。

「ご臨終です」

医師の言葉が、静かな病室に響いた。


午前10時。

予約投稿されたツイートが、世界に公開された。


「皆さん、もしこのツイートが公開されていたら、僕はもうこの世にいません。

実は、僕は末期の肝細胞癌でした。余命一年の宣告を受け、それでもVTuberとして活動することを選びました。

影野刹那として過ごした時間は、人生で最も輝いていました。

皆さんと話せて、笑えて、幸せでした。

配信中に倒れてしまったこと、心配をかけてしまったこと、本当にごめんなさい。

でも、後悔はしていません。

最後まで、影野刹那として生きられたから。

皆さんに伝えたいことがあります。

人生はいつ終わるか分かりません。

だから、今を大切にしてください。

やりたいことがあるなら、今やってください。

会いたい人がいるなら、今会ってください。

伝えたいことがあるなら、今伝えてください。

明日は、来ないかもしれないから。

僕は、残された時間を全力で生きました。

皆さんも、どうか、後悔のないように。

ありがとう。

本当に、ありがとう。

さようなら。

影野刹那こと、佐伯智也」


ツイートが公開された瞬間、Twitterは騒然となった。

「嘘だろ……」

「刹那くん……」

「ありがとう」

「忘れない」

何万、何十万のリツイートとコメントが殺到した。

「#ありがとう影野刹那」がトレンド世界1位になった。

天ヶ瀬ひかりは、配信で号泣した。

「刹那くん……そんなこと、全然知らなかった……」

「でも、最後まで、笑顔で配信してくれて……」

「ありがとう……本当に、ありがとう……」

他のVTuberたちも、次々と追悼のメッセージを投稿した。

ニュースサイトでも取り上げられた。

「余命宣告を受けたVTuber、最後まで配信を続ける」

「影野刹那さん、視聴者に勇気を与え続けた4ヶ月間」

智也の物語は、瞬く間に世界中に広がった。



エピローグ


それから一ヶ月後。

影野刹那のチャンネルは、アーカイブとして残されていた。

登録者数は50万人を超えていた。

多くの人々が、彼の配信を見返し、コメントを残していった。

「何度見ても、泣ける」

「刹那くんの言葉に救われた」

「この配信に出会えてよかった」

特に人気だったのは、最後の特別配信だった。

倒れる直前まで、智也は笑顔で話し続けていた。

「後悔はありません」

その言葉が、多くの人々の心に響いた。


智也の葬儀には、家族だけでなく、多くの視聴者が参列した。

顔も名前も知らない人々が、影野刹那に別れを告げに来た。

祭壇には、智也の遺影と共に、影野刹那のイラストが飾られた。

参列者の一人、20代の女性が涙ながらに語った。

「刹那くんの配信で、生きる勇気をもらいました」

「死にたいと思っていた時、刹那くんの言葉に救われました」

「本当に、ありがとうございました」

多くの人々が、同様の感謝の言葉を残していった。

天ヶ瀬ひかりも参列していた。

彼女は祭壇の前で、深く頭を下げた。

「刹那さん、一緒に配信できて、本当に幸せでした」

「あなたの言葉、絶対に忘れません」

「ありがとうございました」


それから数ヶ月後、智也の物語は書籍化された。

タイトルは『命の残響とバーチャルの光』。

智也が生前書いていた日記や、視聴者とのやり取りをまとめたものだった。

本は大きな反響を呼び、ベストセラーになった。

印税は、がん研究の支援団体に全額寄付された。


一年後。

影野刹那の一周忌には、オンライン追悼配信が開かれた。

多くのVTuberが集まり、智也との思い出を語った。

視聴者数は10万人を超えた。

天ヶ瀬ひかりは、涙をこらえながら語った。

「刹那さんは、私たちに大切なことを教えてくれました」

「今を生きること。後悔しないこと。そして、人とのつながりの大切さ」

「刹那さんの言葉は、これからも多くの人々の心に残り続けると思います」

「私も、刹那さんのように、誰かを勇気づけられる配信をしていきたいです」

コメント欄には、感謝のメッセージが溢れた。

「刹那くん、ありがとう」

「忘れないよ」

「あなたの言葉が、今も私を支えています」


影野刹那のチャンネルは、今も残っている。

新しい動画がアップロードされることはない。

でも、毎日、誰かが彼の配信を見ている。

そして、彼の言葉に励まされている。

「人生はいつ終わるか分かりません」

「だから、今を大切にしてください」

佐伯智也は、この世を去った。

でも、影野刹那の声は、今も響き続けている。

バーチャルの光の中で。

多くの人々の心の中で。

永遠に。


【完】

命には限りがある。

それは誰もが知っている事実だけれど、多くの人は「まだ先のこと」だと思っている。

でも、本当は違う。

明日が来る保証なんて、どこにもない。

佐伯智也は、それを誰よりも強く感じていた。

だから、彼は残された時間を全力で生きた。

影野刹那として。

多くの人々とつながり、笑い、語り合った。

彼の人生は短かった。

でも、その輝きは、今も多くの人々の心に残っている。

これは、限られた時間の中で、自分らしく生きた一人の男の物語。

そして、バーチャルという世界が、どれほど多くの人々に希望を与えられるかを示した物語。

影野刹那の声は、今も響き続けている。

「今を、大切に」

その言葉を胸に、私たちは今日を生きている。

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― 新着の感想 ―
泣きました。言葉にならない。グエー死んだンゴニキの単語に誘われて読みましたが、伝えたいことが一貫していて分かりやすかったです。私もいつ明日死んでもいいように、精一杯生きたいなと思いました。
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