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一話


「おい…おい…おい!……起きろって!!」


「うっ…っ…う〜ん…もうちょっとだけ…」


「いいわけないだろぉ!! 一回目の授業で寝るやつがあるかぁ!!」


 何か寝心地が悪いと思っていたら家のベットではなく学校の机で寝ていたらしい。


 言われていた通り今日は入学式を終えて最初の学校の授業だ、俺が入ったこの学校は受験を目的として自称進学校なのだ。


 進学校ということもありやはり意識の高いやつも多い授業中に起こしてきたこいつもいい例だろう。


「おい!聞いているのか! 君のためを思っていっているんだ伊藤くん! わざわざ進学校来ているんだ、寝るのだったらとっとと帰るといい!。」


 ちなみに俺の名前は『伊藤 広樹』で さっきからずっと騒いでるのは『伊井田 誠義』入学式の最初のホームルームでいの一番に委員長に立候補する正義気取り野郎だ。


 入学して早々知らない人にいきなり文句言ってくる精神が到底理解できないところだ。


「はぁ…聞く気がないならそれでいい そのまませいぜい落ちぶれているといい。」


 やっと帰っていったが初対面で逆にそこまで言われるかと思うレベルである。


 やる気が無いなら帰れというが別に好きできているわけでは無いのだ、十二歳の頃に両親が事故で死亡して母型の親戚に引き取られたんだがそれが良くなかった。


 俺を引き取った里親は医者らしく、どうにも学歴に固執している様で自分の息子の出来が悪いからとまだ若い俺を引き取って後継にしようとしているらしい。


 まあ対した成績も取らずにいれば出来の悪い俺を捨てると思ったんだが、里親の一人息子が事故に合い後継が俺しかいなくなってしまったのだ。


 そうして進学校に行けばそれなりに成績も良くなるだろうと無理矢理入学されられたのだ。


 勉強はそれ程好きでは無いし人付き合いもそこそこだが、それでも引き取ってもらった恩はあるので留年しない程度には成績は取るつもりだ。


 ただそんなやる気のない俺にも最近新たに趣味がある、それは『WWG』

というオープンワールドゲームで広大な世界を冒険していく良くある一般的な中世頃が題材のゲームだ。


 ただこのゲームは他のゲームと違う点が多くある、まずリスポーンが存在しないのだ。最初にゲームを始める時も自分でキャラクターを決めることができずランダムで選ばれたキャラクターを使用するのだ。そしてキャラクターが死んでしまうとまた新たにランダムにキャラが選ばれ初めから始まるのだ。


 そして前のキャラで起こした行動は次のキャラの操作時にも残っているのだ。わかりやすく言えば、前のキャラで開けていた宝箱は次のキャラではもう既に開けられる状態で始まるのだ。


 前回死亡した場所に行けばアイテムはそのまま残っており経験値は回収できないがまた同じアイテムを使用することもできるのだ。


 自由生がとんでもなく高くそしてアイテムもとんでもない数存在しグラフィックも現実と見間違うほど良くそして何故かプレイ人数が異様に少ないゲームなのだ。


 こんなに凝ったゲームなのだが制作元の会社は有名所ではなく『   』という会社で全く知らない会社なのだ。これほど凝られているのならもっと大々的に公開してもいいレベルである。帰ったらまたやろう。


 そんなことを考えながら帰りのホームルームも聞き流し帰りの準備をしているとホームルームが終わる瞬間突然大きな光を感じて咄嗟に目を閉じた。


 光が収まったのを感じ目を開けるとそこには阿鼻叫喚の地獄絵図が広がっていた。


 教室にいた全ての生徒の身体中が燃えており昔修学旅行で見た被爆地の絵をそのまま現実にしたのかと思うほどの惨状だった。


 そして俺も気づけば身体中が燃えており炎が全身に広がり。全身にとてつもない熱と痛みを感じながら意識を失ったのだった。


 


 




 


 


 


 



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