おばあちゃんのバナナジュース
あついあつい夏がやってきました。
さっちゃんは、もうすぐ3歳。
あつくっても、へいきへっちゃら。
保育園に行って、元気に遊んでいます。
さっちゃんのお迎えは、一緒に住んでいるおばあちゃんがします。
おばあちゃんが迎えに行くと、
「ばあば」
と、にっこり笑って、また遊びだすさっちゃんです。
「もうおうちに帰ろうね〜」
おばあちゃんが言っても、さっちゃんは聞きません。
(こまったな〜)
おばあちゃんは、腕を組んで考えます。
そうだ!
「さっちゃん バナナジュース作ろうよ」
さっちゃんが、ぴたっととまり、おばあちゃんの方を見ました。
「バナナジュース?」
「そう、バナナジュース。おいしいよ。さぁ帰ろう」
さっちゃんは、おもちゃを片付けて、先生にあいさつをすると、さっさと帰り始めました。
「待って 待って」
おばあちゃんも急いで手をつなぎます。
「ただいま〜」
家に帰って、おばあちゃんは早速ジューサーを取り出しました。
「さぁ、さっちゃん 作るよ〜」
さっちゃんと一緒にバナナの皮をむきます。
ジューサーにバナナを入れて、お砂糖とレモン汁、牛乳をたっぷり入れて、氷をカランコロン。
「さぁ スイッチ・オン」
ガリゴリ ウィーン
ほんのり黄色いバナナジュースのできあがり。
コップに入れて、ふたりで飲みます。
「さっちゃん どうぞ」
さっちゃんは、ひとくち飲んで、
「おいしい!」
おばあちゃんも飲みました。
「あまくて、おいしいね! 疲れがふっとぶわ。暑い夏は、バナナジュースにかぎるね」
さっちゃんも、こくんとうなずきました。
もうすぐ、おかあさんも仕事から帰ってきます。
おかあさんにも、バナナジュースあげようね。