表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

争いはなにも生まない

「争いは、なにも生みません。」

 美青年がにっこりと微笑んでいる。

 今や洋館には陽の光が差し込み、青年の横顔を静かに照らしていた。

 今の彼はきっとどの宗教画よりも神々しい。

「争いはなにも生みません。どんなに争っても、散らばる銃弾、周囲を汚す煙……それらに被害を受ける動物や自然の尊さに、人間は遠く及ばないのです。」

 私は青年の言葉に耳を傾けざるおえない。

「争いはただ、周りのことも、自分自身のことも傷つけるだけです。だから私は、自分を傷つけるものを、瞬殺できるぐらい強くなることを選んだのです。」

 私は最後の言葉を――――今や肉塊同然になった私は、しゃべるのもままならないが――――人生最後のこの世界への足掻きを口にした。

「……シテ……………コロ……シテ……」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ