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そして、保志と明日香の結婚式が行われた。結婚式には、2人の親族はもちろん、会社の仲間もやって来た。望もやって来た。もう東京には行かないと言っていたが、栄作もやって来た。というのは、結婚式で作りたての讃岐うどんをふるまうからだ。今日は臨時休業になった。今日の結婚式のためだ。
「それでは、新郎新婦の入場です!」
保志と明日香が入場してきた。保志は美しいスーツを着ていて、明日香は白くて美しいウェディングドレスを着ている。望はその姿に見とれていた。自分もああいう風に結婚式を挙げる日が来るんだろうか? 自分にはどんな女と結婚するんだろうか? その日は近いんだろうか?
「おめでとう、木村くん!」
「おめでとう、保志!」
「素敵だぞ、明日香!」
様々な声が飛び交っている。その声を聞いて、2人はとても幸せそうだ。栄作は幸せそうに見ている。親族ではないのに、どうしてこんなに感動しているんだろうか? ただ、自分と関わりがあるからだろう。
保志の父が壇上に上がり、スピーチを始めた。
「今日は集まってください、ありがとうございます。うちの子はとても思いやりのある子で、とても優しいです。きっといい母になりますので、よろしくお願いします」
それを聞いていて、望は何かを考えている。俊介はその様子が気になった。何を考えているんだろうか?
「どうしたの?」
「嬉しいんだよ。俊作に続いて、明日香も結婚で」
望はうらやましいと思っていた。俊作に続き、明日香も結婚だ。自分はいつになるんだろうか? 全くわからないな。そして、どんな嫁を迎えるんだろうか? その日は近いんだろうか? まだまだ先なんだろうか?
「そう。本当に嬉しいよね」
「うん」
安奈は思った。望はどんな人と結婚するんだろうか? その日は近いんだろうか? そして、明日香はどんな子供を設けるんだろうか? 最初の子供は、男だろうか、それとも女だろうか? 可愛いんだろうか?
「どんな孫が生まれるのか、楽しみだね」
「ああ」
望はじっと考えている。俊作や明日香がうらやましい。自分に結婚相手は出来るんだろうか? 高校時代、栄作の子供ではない事からフラれてしまった。それが原因で、自分は本当に結婚できるんだろうかと不安に思っている。
「どうしたの?」
「幸せそうだなと思って」
俊介にはその気持ちがわかった。以前、失恋した事を知っている。あの時はつらかっただろうな。でも、今度はうまくいくと思っているさ。希望を捨てない事だな。
「そっか」
「いつか、望にもいい人が現れるといいな」
俊介は願っていた。必ず望にも、いい人が現れる。そして、結婚出来るさ。その時を待とうじゃないか。
「本当にできるのかなと思って」
突然、俊介は望の肩を叩いた。どうしたんだろうか?
「大丈夫だよ」
「高校時代、フラれたんだけどな」
望は下を向いた。やはり、高校時代の失恋が尾を引いているようだ。
「大丈夫だよ。だって、望って、うどん作るのがうまいから。まるで大将のようじゃないか。店の後継ぎ候補じゃないか」
でも、望はうどん作りが得意だ。望のうどんを食べたら、みんな惚れるだろう。みんな好きになるだろう。そして、恋人ができて、結婚に至れるだろうな。
「そうよ。あなたのうどんを食べたら、絶対にみんな惚れると思うよ」
「本当かな?」
望は疑わしく思った。本当に自分のうどんを食べたら、彼女ができるんだろうか? それ以前に、栄作の子供ではない事をつかれるだろうけど。
「本当だって」
ふと、俊介は思った。明日香はこれから、どんな人生を歩んでいくんだろうか? きっと、幸せな家庭を築いていくんだろうな。わからないけれど、これからの明日香の人生にエールを送ろう。
「明日香、これからどんな人生を送っていくのかな?」
「わからないけれど、いい人生を送ってほしいね」
安奈は思った。また香川県に戻ってきてほしいな。帰ってきたら、またおいしいうどんをふるまうから。
「たまには香川に戻ってきてほしいね」
「大将がおいしいうどんを作って待ってるぞ」
「そうだね」
俊介もそう思っていた。香川県には、おいしいうどんがある。だからまた帰って来いよ。栄作も、望も待っているぞ。
安奈は明日香のウェディングドレスにほれぼれしていた。本当に美しいな。
「きれいな花嫁姿だね」
「うん」
安奈は思った。望はどんな人と結婚するんだろうか? 美人だったらいいな。そして何より、望の事がわかる子がいいな。
「望はどんなお嫁さんと結婚するんだろうね」
「楽しみかい?」
「うん」
俊介も楽しみにしているような表情だ。それを見て、望は思った。絶対にいいお嫁さんを見つけてやる。そして、結婚に至るんだ。天国にいる本当の両親も見ているだろうから、絶対に結婚して、天国の両親に孫を見せてやるんだ。
「その日が来るのを期待しよう」
「ああ」
望は思った。自分もいつか、結婚するんだ。栄作のためにも、そして、天国の両親のためにも。




