ジェイクside
今日もリカルド殿下の護衛に付いている。
しかし、今の時間は、授業中の為に離れており控室にいた。殿下の護衛の控室は、その他の生徒の侍従侍女が一緒なのに対し、安全性を考え別になっていた。
そのドアがノックされた。
控室にいた騎士達の空気がピリッとなり、ひとりの騎士がドアを開ける。
「誰だ。」
「失礼致します。エメラルド様に我が主より、こちらを預かりました。」
椅子から立ち上がり、ドアの所までいくと、そこに居たのはリアの侍女。
「それは?」
「プルメリア様から、昨日の手紙のお返事でございます。」
「そうか。ありがとう。」
「それでは、失礼致します。」
そして、リアの侍女は去っていった。
手紙と、…小袋?
これは何だろうか。
小袋を開けてみる。
「これは!」
我が家と、オパール家の紋章が並んで刺繍されたハンカチ。
もしかして、リアの手作りか?
すぐに、手紙も読む。
「お?それは婚約者からのプレゼントか?」
「グレイ。」
「良いなぁ。それ手作りだろ?」
「そうらしい。俺の婚約者は何でも出来て、美しく可愛い。」
「はいはい。前にプレゼントを聞かれたときも驚いたけど、本当にあのジェイクかねぇ?」
「本当にって。変わらんだろう。」
「いやいや、変わるだろう!」
その言葉に周りの騎士も頷いている。
騎士団は実力主義で、身分は全く関係ないとは言えないが、他よりは緩い。
このグレイは貴族ではないが、俺にも容赦ない。
「何なんだお前ら…。」
「剣一筋のお硬いジェイク様が、そんなに甘い顔をしているんだから、驚くなという方が無理だ!」
また、周りの騎士も頷く。
「…お前ら。」
「せっかく、学園にいるんだし、手紙じゃなくて会いに行けばいいのに。」
「…無理だろう。今は、リアも授業中だ。」
「終わってから、会えばいいだろう?」
「リカルド殿下の護衛がある。」
「本当に硬いね。俺たちもいるんだからさぁ。」
「…しかし。」
「俺達じゃ力不足か?」
「そんなはずないだろう。俺が選抜した、実力のある信頼するメンバーだぞ。そもそも、俺はレオン殿下の護衛との兼務なんだ。不安だったらこちら専任になる。そうじゃなくて、仕事中に抜けるというのが、」
「はいはい。信頼してくれてるのは、分かってますよ~。それなら、早上がりして、会いに行けば?」
「………頼んで良いのか?」
「あいよ!」
皆も頷いてくれている。
俺は皆に甘えて、今日の仕事を早上がりし、リアに会いに行くことにした。




