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第2話 『その名は「ダークフレア」』

都内、テナントビル「朝比奈ビル」屋上。


「洗濯物、洗濯物。」と独り言を言いながら屋上に出て来た管理人兼警備員の陽太。


だが、突然、風が吹く。


「うわぁっ!」驚く陽太。

陽太「いきなりなんだよ……。それより洗濯物は……。ハァ…マジかよ……。」

突風が止んだ後の目の前の光景に落胆する。

屋上の地面に無惨にも散らかり落ちていた。

陽太「クソっ!やり直しじゃないかよ……。えーと、1、2、3……あーッッッ!パンツが一枚たりない!最悪すぎる……」

色々な不幸が重なる状況に泣きたくなった。



株式会社「ウェザーサービス」内。


美雪「今、凄い風が吹きましたね。」

窓を見ながら話す。

涼太「そうですな。風というのは動きが予想外なのが多いですから。」

パソコンの画面を見ながら涼太が返事をする。

涼太「ところで美雪、予報データできてますか?」

美雪「はい。出来てますよ。」

とデータが入ったUSBメモリーを渡す。

涼太「おおきに。」



同じ頃、社長室の窓から外を見ていたアヤコ。

アヤコ(今日は何も起きなければいいわね……)

冷めた目で空を見ながら考えていた。

社長室のデスクの上には、先日の「天輝戦隊ゴーウェザー」の戦いを撮影し記事になっていた雑誌があった。

雑誌には大きなタイトルで『謎の5人組現れる!』と。



都内、某有名大学のカフェテリア。


友人A「雨音、この後ひま?久々に原宿行かない?新しいスイーツ店ができたんだよ!」

友人B「雨音ってバイトに毎日大学でしょ?たまには息抜きしないと。」

友人C「そうそう。」

大学の講義を終えた雨音は、友人達とこの後の予定について話していた。

雨音「今日はバイト無いし。原宿イイヨネ〜。行く行く!……ってしまった!私、今日は大学にバイクで来てたんだ!」

友人C「それならさ、待ちあわせしよ。あたし達、電車で向かうから。駅で落ち合おう。」

雨音「オッケー!着いたらさお互いにメールしよ。」

こうして原宿へ行く事となった雨音。



都内国道。原宿方面。


原宿方面を愛車の大型サイドカーバイクで走る光。

今日はたまたま、契約先に用事があり走っていた。

光(ハアー。原宿かぁ。マジ、若者の街だよな。)

と思いながら信号待ちをしていた。

急に、変な寒気を感じてふと、空を見上げると……。

光(!!!!!)

光(お、オーロラ!?)

不気味な紅い光のカーテンがユラユラと空を覆っていた。

原宿の街を歩いていた人達も、突然現れた不気味な紅い光のカーテンを見ていた。

光(そういえばあの時も……)

つい先日の事〜天輝戦隊ゴーウェザーの初戦の日を思い出す。

オーロラが消えると、突風がふいた。

突風と共に武器を持ったシャドウ兵が現れた。

突然の出来事に原宿の街は混乱に陥った。

光(こりゃ、マジでヤベェじゃねぇかよ!)

と思った。

直ぐには変身と行かず、人気の無い所を探して変身した。

光「チェンジ予報100%!」

体が光りヒーロースーツ姿になる。


逃げる街の人達。

かれらを追い回すシャドウ兵。

その様子を高い場所から見ている黒い何かがいた。

腰のバトンを抜くと刀に変化させる。

光「行け!雷切り!」

刀を天に向けて上げ叫ぶ。

ゴロゴロ、ドッッッカッッッーーーッッッン!!

雷が命中し黒い何かが落ちた。


?「し、し、痺れるカァ……」

光「カァってカラスかぁてめぇはよぉ?」

落ちたモノーーカラスダークを見て、ウェザーイエローは呆れ気味にツッコミを入れた。



テレビでは臨時ニュースとして原宿の混乱が生放送されていた。

それを会社のテレビで見ていたアヤコ、涼太、美雪。そして管理人室で見ていた陽太。

アヤコが社長室に入るのを見て、涼太と美雪の二人は朝比奈ビルにあるウェザーサービスの『物品庫』に向かう。

行き先は古いロッカー。

陽太は管理人室を出ると同じく『物品庫』のロッカーに向かった。

合流した三人。

ロッカーに変身アイテムのブレスを当てると、自動的に扉が開き中に通路が現れる。

三人はそこを通るとアヤコが待っている部屋へ到着した。

陽太「あれ?雨音ちゃんと光は?」

二人足りない事に気付く。

涼太「確か、今の時間なら確か大学の筈や。バイトも休みだし何処かに居るやろな。光のアホは原宿に営業やな。生命力がゴキブリ並やからまず死んどらんやろ。」

半分酷い事を言いながら二人が居ない事を説明する涼太。

アヤコ「その雨音さんだけど丁度、原宿にむかってるわ。」

アヤコの情報に驚く三人。

美雪「今、状況はどうなってますか?」

アヤコ「鳴上君が一人で戦っているわ。何とか持ち堪えている……って所ね。状況は良くないに変わりはないわ。」

アヤコが淡々と話す状況説明に嫌な汗が三人であった。



光「ハァ……ハァ……」肩で息をしているイエロー。

一人で何十人はいるか数がわからないシャドウ兵を倒したが、既に体力の限界は超えていた。

カラスダーク「カカカっ!お前疲れてるカァ?フラフラだあカァ。」

光「うるせぇ!」

カラスダークのからかう物言いにムカつき、怒るが正直図星だった。

カラスダーク「さっきはよくも雷を落としてくれたなカァ!倍返しだカァ!」

空に上がったカラスダークが猛スピードで突進をしてくる!

突進攻撃をしてくるカラスダークを撃退する体力が無いイエロー。

気力と根性で立っているのがやっとだった。

最後の気力を振り絞り雷攻撃を……と思った時だった。


?「ウォーターショット!」


カラスダーク「カァ!」

聞き覚えのある声がカラスダークを撃ち落とす。

?「イエロー大丈夫?」

光「正直、真面目に限界……」

現れたのはウェザーブルーに変身した雨音だった。

雨音「多分、皆んなが来ると思うから後は任せて!」

光「おう……。」

と、応えやって来たブルーとタッチするとイエローは離れた場所に座っていた。

雨音「デッカイカラス!今度は私が相手だよ!」

カラスダーク「やいコラ!お前がカラスダーク様を落とした犯人カァ!」

雨音「だーかーらー。なにー?」

面倒くさそうに返事をするブルー。

睨み合うブルーとカラスダーク。

腰のバトンをチェーンに変化させると先にブルーが仕掛けた!

カラスダークを狙って投げるが避けられる。

それでもブルーは怯まずチェーンを投げる。

カラスダークは素早い動きでチェーンを避ける。

チェーンが外れた周りには水溜りが出来ていた。

何も知らずに水溜りに着地するカラスダーク。

カラスダーク「カカカカ!皆んなハズレカァ!バーカ!」

ブルーをバカにして笑うカラスダーク。

しかし……

雨音「どっちが?……今だよ!!」

光「いっっけぇぇ!!雷切り!!」

カラスダーク「ギャアアアッッッ!!!」

水溜りにいたカラスダークに雷が直撃し、かなりの大ダメージを与える!

「そんな馬鹿な………」と最後のセリフを呟くとカラスダークは爆発し亡くなった。

ブルーとイエローの連携にて倒された。


光「科学の応用なんて俺には真似出来ねぇよ。」

雨音「そんな事より立てる?」

光「まあ何とかな。」

と話すイエローとブルー。

だが、冷たい視線を感じ後ろを振り向くと、ボロボロになった原宿の街に5人の人物がいた。


パンパンと拍手をする青年。

?「流石だな、人間。ここまでやるとは。」

冷たい視線にブルー、イエローが凍りつく。 

本能的に危険を感じていた。

そこへ遅れて天輝戦隊の残りのメンバーも合流する。

?「私達も5人。人間共も5人。殺ってしまってもいいですシリウス様?」

炎の様に紅い衣装の女性が『シリウス』と呼ぶ人物に尋ねる。

『シリウス』の代わりに老人が「待たれよ!……今はまだ時期尚早であるぞ。」

と答える。

?「あーあ。つまんない。」

老人の近くにいた少年は、つまんなそうな顔をしながら棒付きキャンディをガリガリ噛む。

涼太「さっきから、勝手に喋ってるそちらさん。名前位名乗ったらどうや?」

?「生意気だよ!」

グリーンに飛び掛かりそうな女性を雪の様な青年が無言で止める。

シリウス「我々は……ダークフレアだ。私はシリウス。………『ダークフレア』。自ら名乗るのさえ忌々しい。」

涼太「ん?」

シリウスの妙な自己紹介に『?』が浮かぶグリーン。

シリウス「今日はお前ら、『天輝戦隊』という人間共を見に来た

だけだ。」

そう言うと5人は姿を消した。



都内大学病院


色々理由をつけて検査入院中の光。


カラスダークとの戦いでの疲労やダメージが酷いので療養させていた。


アヤコ「……いきなり現れた5人ね。これは推測の話しだけど、幹部クラスと考えられるね。」

先日の戦いの話しを聞くアヤコ。

陽太「幹部って事は必ず親玉いるって事だよね……。何だか嫌だな……。」

涼太「嫌なら天輝戦隊辞めたらええ。中途半端な腰抜けは嫌いや。」

雨音「涼太、言い過ぎ。私は陽太が中途半端な腰抜けじゃ無いと信じてるからさ。」

光「俺は彼奴等を倒せる位に強くならないとな。」

美雪(何ででしょうか?雪の気配がした……)


謎の敵『ダークフレア』の登場にそれぞれ色々な思いが膨らむ天輝戦隊だった。


第2話終わり







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