異世界人、街に出る
お昼を食べ終わったので、いくつかのグループに別れて行動する事にした。
第一騎士団と第二騎士団は今、梅干のお陰で一体感を醸し出してはいるが基本的には仲が悪い。なので別行動。
まず、第一騎士団団長であるロビン伯爵率いる魔道士含む合計10名には結衣の兄のユウジが同行。
そして、第二騎士団団長のヒスウェル伯爵率いる10名は結衣の父マサルが同行。
グロリアス司祭と巫女のアーニャは兄妹という事で結衣と一緒に行動する事にした。アーニャの護衛の第一騎士団のサイファは、護衛を継続するという事で結衣達のと一緒に行動する。
サティスナリ伯爵はなぜが祖母の紀子と楽しげに話しており組分けには口を出さず、さあ外に行くぞ!という時に、立ち上がり祖母に右手を出した。
祖母が伯爵の手の上に自分の手を乗せると立ち上がり、二人は恋人同士のように腕を組むと
「おばあちゃん達はデートに行ってくるから皆んな楽しんでね。」
とウキウキと一番乗りで出かけて行った。サティスナリ伯爵を「サティさん」と呼び、ホホホと笑いながら出て行ってしまった。
二人を見送った後、騎士団御一行は慣れない浴衣の足捌きに苦戦しながら、旅館の草履を履くと全員で外に出た。
外は晴天で、梅雨の始まりとは無縁な、カラッとした気温の高い日だった。
外に出ると高層ビルが広がっている。
騎士団御一行は転移してきて、すぐに旅館の中に案内されたため、みんな外の景色を見て初めて見るであろう高層ビルの高さを目測していた。旅館の前の人通りの少ない一本道を進むと駅前の大通りに出た。
高層ビルの一階にはそれぞれ、居酒屋やコンビニ、コーヒーショップが入っており、Tシャツにジーンズ姿のカップルや、白い長袖のシャツの袖をひじまでめくりコーヒーショップのアイスラテやフラペチーノを手に持った女子高生の集団とすれ違う。
皆、すれ違った女子高生を見て少し頬を赤くした。女子高生の制服のスカートは膝丈だった。
お祭りを明日に控えた街には活気があり、旅行鞄を持った観光客や観光マップを持ったお年寄りのご夫婦など実にさまざまな人が歩いている。
皆、それぞれ歩く人を眺めていた。
「平和な街だ」
結衣の横でサイファが呟いた。
いよいよ騎士団御一行は日本の街を散策します




