明日の翼
はためく翼を
広げ
舞う鳥は
まだ見ぬ彼の地へ行く
風を超えて
雲を抜けて
光のない夜も
霧けむる海も
進み飛んで行く
その旅路を
飛行船の中
眺め
綺麗だ
そう勇気をもらった
人には翼はないけれど
見えるものはある
雨がふっても
見渡せば
虹があるように
そんな
今よりも上に目を向けて
明日への羽を見つける
そうして
手にした羽に
のぞみをかけた吐息でふっと
送り出せば
風の線路は伸びて
遥か雲向こうまで続く
汽笛の合図
今新たな空へと
私は漕ぎだした
人にない翼に導かれて