第七話 黒崎彪雅です。
遅くなってすみません。m(__)m
テストの期間も終え、再び夏休みを迎えた俺はずっと家に引きこもり気味である。
ほかの誰にも会わずに。あいつら4人にすらあってない。
またあの小集団に会いそうで。
以前はそこまでなかったのになぜだろうか?豪の奴がよけいなことをしてくれたせいか?
いいや、豪は悪くない。俺はあそこで引き返せたんだ。でも俺は逃げた。俺が悪いのに……。
俺の心はボロボロだった。
実を言うと、金を取られてただけではない。他に机の上に落書きされてたり、通学靴にゼリーぶっ込まれたり。黒板の前に立たされてダーツの的役になられたり、もちろんあんな鋭利なものまでは投げないが。
だが、そんな俺を支えてくれたのがあいつら三人だ。だけど、あいつらにはこんなことされてるのは教えてない。海里になんかに馬鹿にされたりしたら困るからな。
だけど、豪は最近感づいたらしい。そこまで詳しい内容までは知りはしないが。
ふぅ……と、溜め息をついた俺はベッドに横たわった。
俺はこれからどうすればいいのか。
そんな気持ちが俺を押しつぶしてきた。
俺は一旦気持ちを落ち着かせ立ち上がった。
このままじゃいけない。俺が強くならなきゃ。あいつのためにも。
俺は珍しく家を出て、近くの本屋に立ち寄った。
それから日が過ぎ夏休みは終わりを遂げた。
キーンコーンカーンコーン
朝のSHRのチャイムが鳴り、俺はチャイムと同時に教室に入った。そして、椅子に座った。
すると何故か珍しく担任の教師がいつより早く教室に入っていた。そして担任が、
「今日はこのクラスに新しい副担任の先生がやってきます。」
え?誰々?と、クラスがざわつく。
「じゃぁ今から紹介します。先生どうぞ。」
すると前のドアから背の高い男が入ってきた。
そのとき俺は何故か鳥肌がたった。
「くろさきひょうがです。漢字で書くと、黒崎彪雅と書きます。よろしく。」
クラスの女子が「カッコイイ!」「きゃあ~!!」とはしゃいでいる。
だが俺はそんなことを気にせずひとつのことに疑問を持った。いや、有り得ないだろうが……こいつは本当に地球人なのか?
なぜそう思ったか。それは、俺はこいつが怖いと思ったからだ。いや、単純に怖いんじゃない。恐ろしい。こんな人間見たことないと思った。こいつの雰囲気は異様だ。と。
それから黒崎先生は話を続ける。
「私はこの街に来たことがありません。だから少しずつこの街にも、このクラスにも慣れていくのでよろしく。」
「黒崎先生は理科の先生です。最初だからあまり迷惑かけないこと。いいか?」
はーい。とクラスが返事をする。
そのとき俺と、黒崎先生の目が合った。
すると一瞬俺の記憶にひとつの言葉と場所が蘇った。
「また明日ここで会おう。」
ここはあの草原……。四人しかいない。あと一人は誰だ?
するとそこで俺の記憶は途切れた。
気づけば俺は頭を片手でしっかりと抑えていた。
あれは……。なんだったんだ?
みんなには聞こえない声で黒崎先生は呟いた。
「……修斗君。もっと楽しませてあげるよ。」
俺の机に一粒の冷たい汗がこぼれた。