始まる日常
雷光「えっと…多分こっちだったと思うんだが…」
館を目指すも、かれこれ10年前の記憶…ましてや、館周辺は危険で、散歩もろくにしていなかった為、いまいち方向が掴めない…
雷光「マズイ(ーー;)」
雷光は迷ったらしい
そんな時だった
メイド「ここに居たのね…探したわ」
館のメイドが向かえにきてくれた
雷光「あ、アンタは…」
メイド「お嬢様がお待ちです。着いてきて下さい」
メイドの後に着いて行く雷光とリリーナ
メイド「着きましたわ」
雷光「ありがとうございます」
リリーナ「…館って…でかすぎじゃないですか!?」
立派な…どころか、研究所規模の館だった
雷光「…こんなに大きかったかな?」
メイド「少し増築したんですよ」
少し…なのだろうか?
それはさておき、雷光は館の主である吸血鬼の少女に話しをしなければいけない
雷光「…という理由で彼女、リリーナを連れてきてしまったんです」
吸血鬼の少女「…別にあなたが面倒見るなら構わないわよ?」
リリーナ「えと…ちゃんと働きますので…」
ともかく、館に住む事になった雷光とリリーナ
吸血鬼の少女「家賃はしっかり取るわよ?代わりに食費等も込みだから、安心なさい」
雷光「…わかりました」
メイド「ここがあなたの部屋になります」
リリーナ「えぇっ!?一部屋!?」
メイド「大丈夫ですよ、中で分割できますから」
リリーナ「え…ぁ…そうなんだ」
雷光「なら安心だな…ん?リリーナ?」
リリーナ「なんでも…ない…です」
部屋に入るなり、雷光はそそくさと刀を持ち
雷光「よし、仕事に行ってくるよ」
リリーナ「雷光さんは…どんなお仕事をしてるんですか?」
雷光「俺は賞金稼ぎ…バウンティーハンターってやつさ」
雷光は討伐依頼のあった妖怪、怪物等を倒したり、賞金首を捕獲したりなど、色々やっているようだ
リリーナ「…す、すごいですね…」
雷光「ただ…書類が面倒で、な」
リリーナはここぞとばかりに…
リリーナ「書類だったら私やりますよ!!任せて下さい!!」
雷光「お、そいつはありがたい!!」
リリーナは軽く引き受けたが…
リリーナ「…なになに…」
目を通すと結構書類がある
火器使用申請、身分証明、使用する武器、道具、弾薬…まだある
リリーナ「…毎回…ですか?」
雷光「ああ、毎回…だな」
リリーナは少し落ち込んでしまった
リリーナ「…頑張ろう…雷光さんの為に」
リリーナは書類に雷光が使用する道具等の記入を行った
書類をまとめ、仕事に向かう二人
雷光「リリーナは、ここでお留守番だ」
リリーナ「一緒には行けないんですか?」
雷光「…怪物やら妖怪やらと戦うんだ…危ないぞ?」
考えただけでもゾッとする…
大人しく雷光を待つ事にしたリリーナ
〜2時間後〜
リリーナ「雷光さん…大丈夫かなぁ?」
雷光の事を心配するリリーナ…そんな彼女に背後から近付く人物が…
雷光「…っわっ!!」
と脅かす雷光、それに対してリリーナは…
リリーナ「キャアァッ!!」
とっさに雷光の腕を掴み、軽々と建物の外に向かって投げたのだ
「ガッシャアァン!!」
窓を突き破り外に投げ出された雷光
周りの人もぼーっとその風景を見てる
「兄貴!?」
「兄さん!!」
二人の女性が雷光に近付く
雷光「イリア…セレッサ…俺は大丈夫だ…」
自分が投げた人物が雷光だとようやく気付いたリリーナは雷光の所に行き…
リリーナ「雷光さん…すみません…」
雷光「…見た目より力あるんだな…」
突然、雷光の隣にいた女性がリリーナにこう言った
「ちょっと…私達の兄貴に何かあったらどうしてくれるのかしら?」
兄貴というのはたぶん雷光の事だろう
リリーナ「ごめんなさい…妹さんですか?」
雷光「あぁ…そいつら二人共、歳上だよ」
歳上なのに兄貴…もう一人は兄さん…どういうわけかと悩むリリーナ
雷光「紹介するよ、こっちの黒い髪の眼鏡かけたのがセレッサ…こっち赤髪のやつがイリアだ。二人共、仕事仲間ってやつさ」
セレッサ「よろしくね♪リリーナちゃん♪」
イリア「リリーナさん、よろしく」
リリーナ「こちらこそ…あの、どうして雷光の事を兄呼ばわりするんですか?」
イリア「…アタシの兄さんによく似てて…つい」
セレッサ「イリアは私の義妹、つまり雷光は兄貴ってわけ」
雷光「…一番の理由は、俺がまだ仮免ハンターの時にチームを組んだが…その時はまだ俺には名前が無かったからだろう」
リリーナ「なるほど…」
ようやく3人の関係がわかったリリーナ
雷光「じゃ、俺達は帰るわ」
セレッサ「お疲れ♪」
二人は館に戻った
館に戻った雷光とリリーナ、雷光は部屋に入るなり寝てしまった…
リリーナ「…寝顔…かわいい…♪」
そっと雷光の頭を撫でるリリーナ
しばらく雷光を眺めた後、雷光の刀を見た
リリーナ「珍しい刀…少し見せて貰いますね」
鞘から刀を引き抜いたリリーナ
リリーナ「!?」
…もう刃はボロボロだった…「斬る」事がもはやできない位に…
リリーナ「もしかして…」
研究所の事を思い出したリリーナ、特殊な材質を切り裂いたんだ…無理もないだろう…そう思えた
雷光「…何かあったのか?」
リリーナ「あっ…はい…刀が…もう」
リリーナは雷光に刀を見せた
雷光「…仕方ないさ…結構使って来たんだからな…それに、その刀は俺に新しい道を教えてくれたからな」
リリーナ「…そんな大事な刀を…」
リリーナは自分を助けてもらった時に刀がこうなった事を申し訳なく思った
雷光「…まだ眠いから、もう一眠りするわ…んじゃ」
リリーナは雷光の所持品に、何か使える物がないか見た…
リリーナ「…?」
使用禁止と書かれた細長いシートにくるまれた何かがある
よく見ると至る所にお札も貼ってある
リリーナ「…」
リリーナは…シートの中を見た…
長く、黒い刀…そして、短く、真っ白な刀が入っていた
リリーナが黒い刀に触れた瞬間、頭の中に映像が流れた
この刀を持って、たくさんの人を斬る少年の姿…そして、その少年は…
リリーナ「…まさか…」
雷光を見るリリーナ、間違いなく、少年は幼い頃の雷光だ
リリーナ「妖刀…二本とも…」
リリーナはその刀を持って、姿を消した…
しばらくして目を覚ました雷光
雷光「…リリーナ…?」
妖刀が無い…あれは手に取るだけでも危ないのに…まさか…
雷光「っ!!」
雷光はいつもの刀を取り、走った