出会い、別れ
雷光「な、なんだ!?」
爆発の音を聞き、慌てる雷光
雷光「…脱出するしかないか…!!」
残った4号など、無視して雷光は脱出する為に走り出した
しかし、通ってきた通路は既に瓦礫で埋まっていた
雷光「…とにかく、脱出する為に、同じ方向を目指して走るか!!」
別ルートで脱出を試みる雷光、時には瓦礫が降ってきて道を遮られ、ルートを変え、時には刀で道を作った
かなり戻ってきただろうと雷光は思い、ペースを上げようとした時
「ガシャン!!」
防犯用の扉が閉まり、閉じ込められた雷光…
雷光「…頑丈な扉だな、なら!!」
雷光は刀を引き抜き、刀が雷を纏う
雷光「おるぁ!!」
頑丈な扉も真っ二つにしてしまう斬撃…必殺・雷光斬りとは伊達じゃない威力のようだ
雷光は何度も扉を切り裂いて出口に向かう
雷光「…段々切れ味が落ちてきたな…」
見ると刃こぼれしてる部分もある
雷光「持ちこたえてくれ…ダマスカス…!!」
雷光の刀はダマスカスという金属で鍛えられた刀で、一部の名工しか作らない品物だった
その後、3枚ほど扉を切り裂いた後だった
雷光「しめた!!グレンがぶち破った後だ!!」
閉じ込められていたであろうグレン達が開けた道があった
雷光「よし、一気に…!!」
「ドンドン…!!」
近くで扉を叩く音が聞こえる…
雷光は音の鳴る方に走った
「誰か、助けて下さい!!」
女性の声だ…もう時間は無い…
雷光「…下がってろ!!扉をぶち破る!!」
扉の音と女性の声が消えた、離れた事を確認した雷光
雷光「もう斬れないだろう…それでも!!」
刀が雷を纏った刹那、雷光は全力で扉を何度も切り刻んだ
雷光「はぁ…はぁ…どうだ…!!」
扉を切り裂く事はできなかった…しかし、扉にはミシン目のようにたくさんの傷があった
雷光「うおぉりゃあぁ!!」
渾身の蹴りを放つ雷光、扉はミシン目に沿って砕け、吹き飛んだ
雷光は扉の向こうに居た女性を抱きかかえこう告げる
雷光「全力で走る!!しっかり捕まってろ!!」
女性「え…あ、はい〜やあぁぁぁ!!」
はい、と返事する前に雷光が走り出した為、その予想できなかったスピードに返事が悲鳴に変わってしまった
〜研究所の外〜
外では雷光の帰還を待つグレンとライが居た
ライ「グレン、離れないと巻き込まれるぞ!!」
研究所が大爆発すれば、二人共危険たった
グレン「…ギリギリで脱出してきたら…隠れる場所…ないだろ?」
グレンは自分の背丈もある剣を地面に刺し、壁になるようだ
ライ「…グレン…」
グレン「あいつは…俺達と違う…幸せに生きる権利がある…それを…守らないとな」
そんな話しをしていた時だった…
「ドカアァァン!!」
目の前の研究所が大爆発をおこしてしまった…
ライ「くそっ!!」
とっさにグレンの後ろに回り込み、爆発から身を守るライ、爆発による破片や爆風を防ぐグレン…
爆発が収まり、目の前には瓦礫の山に変わった研究所が残っただけたった…
ライ「…まさか…間に合わなかった…」
グレン「…雷光ぉぉぉぉ!!」
グレンが叫んだ後、後ろからこんな声が聞こえた
「…うっせぇ……もうムリ…走れない…」
息を切らした小さな声…グレン達が振り返ると
グレン「雷光…!!」
雷光「はぁ…はぁ…しんど…ムリ…」
大爆発の瞬間、間一髪脱け出した雷光はちゃっかりグレンを盾にしていた
グレンの判断が、雷光を救ったのだ
ライ「ところで、その女は?」
ライは雷光の横に居た女性を指差す
グレン「…まさか…」
雷光「…それより…水…」
女性「あ、あの…私のお茶ならありますけど…」
女性は雷光にペットボトルのお茶を差し出す
雷光「あ、ありがとう」
一気にお茶を飲み干す雷光…そんな中グレンが
グレン「…まさか、リリーナとは名乗らないよな?」
ライ「何っ!?」
しばらくして、女性は口を開いた
リリーナ「…なぜ、私の名前を…?…私はリリーナ・プラジナー…ここの研究員でした」
ライ「まさか…あいつら…」
グレン「…そうか…怪我とかは無いか?」
リリーナ「…」
リリーナはボ〜ッと雷光を見ていた
ライ「…グレン…彼女は、リリーナだ…そう…あの時とは別人の…な」
グレン「………」
少し悔しい顔をするグレンだったが
グレン「いいか雷光、リリーナはお前が守れ…わかったな?」
雷光「…まぁ…俺が拾ってきた訳だし…しゃあねぇか」
行き場が無かったリリーナは少しホッとしたようだ…が…
ライ「…頭のその耳はなんだ?」
グレン「!?」
リリーナ「あっ…!?こ、これは…」
そう、リリーナの頭から猫のような耳が飛び出していたのだ
リリーナ「私…人間じゃないんです…」
彼女は耳を折り畳み、髪の中に隠した
リリーナ「私は…ある人の細胞と、猫科の細胞を掛け合わせたハイブリッドクローンなんです…」
グレン「…なんて事を…!!」
ライ「…人の命を…」
決着は着いたが、やはり奴等を許せないライとグレン…しかし一人だけ場違いな奴もいた
雷光「…耳、可愛い…」
リリーナ「へっ?」
あっけにとられる3人、実は雷光は…
雷光「いや…小鳥とかさ、猫とか…動物が可愛くて好きなんだ…」
照れながらそう話す雷光
ライ「…なら…問題なさそうだな…」
グレン「…そ、そうだな…」
しばらくしてライは立ち上がり…
ライ「さあ、奴等を追うぞ、グレン」
グレン「…あぁ、そうだな…自爆って事は、脱出した奴もいるハズだからな」
雷光「…行くのか?」
グレン「…あぁ、雷光、今回はすまなかったな……また会おう…兄弟…」
グレンとライはすぐ立ち去ってしまった…
雷光「さあ、俺達も行こうか…」
リリーナ「は、はい!!」
雷光は館を目指し、リリーナと歩き始めた…