そして、決着
雷光は爆弾を持ち、走っていた
既に見つかっているため、監視カメラなど気にせずに進んでいた
しかし、十字路の道で警備員達が雷光の行く手を阻むように現れた
警備員「全員、撃て!!」
雷光「…走撃…雷走!!」
銃声が鳴る前に、警備員達に向かって雷を纏い、体当たりする雷光
そのスピードでの体当たり、警備員達は吹き飛ばされた
警備員「あいつ…何者なんだ?」
そのまま走り抜け、研究所の中央部にたどり着いた雷光
雷光「ここに爆弾を…」
爆弾を仕掛け、タイマーをセットする
そんな雷光の所に、二人の人物がたどり着いた
G-03「侵入者確認」
G-04「排除する」
雷光「…チッ…!!」
雷光は状況を把握し、逃げようとした…が
雷光「逃げたら…爆弾を処理されちまうな…」
爆弾を解体しなくても、研究所の外に持って行かれたらそれで作戦は失敗してしまう
雷光「…てめぇ等、俺とやりあうってことは…棺桶の用意はできてるんだろうなぁ?」
G-03「排除されるのは貴様のほうだ」
雷光は刀に手をかけた…瞬間
G-03「…っ!?」
既に雷光は相手に近づき、蹴り上げていた
雷光「もらったぁ!!」
雷光は刀を振り抜くが…
「キィン!!」
G-04「カバー完了…」
間一髪、雷光の刀を受け止める4号
雷光「チッ!!」
一度距離をとる雷光
G-04「奴のスピードは異常だ、連携を常にとる」
G-03「了解」
完全に2対1になった雷光、どうしたものかと考えようとした時
雷光「…!!」
G-04「…」
4号が雷光に銃を向けていた
「バァン!!」
銃声は鳴ったが、雷光には当たらなかった
雷光「…残念だが、俺に銃は効かん」
雷光には銃弾が見える為、身体を反らし、回避する事ができる
G-04「……たいしたスピードだな」
雷光「…そりゃどうも」
3号と4号は同時に雷光に突っ込んで行く
雷光「ふん…」
3号の攻撃を回避し、反撃しようとした雷光…その時!!
G-04「もらった…!!」
4号が雷光に攻撃を仕掛ける、とっさに雷光はその攻撃に対し、刀で対応する
雷光「…無駄のない連携だな…」
上手く反撃できないなら…と、雷光は持ち前のスピードで勝負した
雷光「おせぇんだよ!!」
4号の後ろに一瞬でまわり込み、刀を振り抜くが…
「キィン!!」
G-03「予測通りだな」
雷光の一撃は受け止められ、またもやチャンスを逃した雷光
雷光「まだまだぁっ!!」
そのまま雷を纏い、3号に体当たりして吹き飛ばす
G-03「っ!?」
雷光「うらぁっ!!」
さらに吹き飛ばした後、空中にいる相手に追い付き、膝蹴りを打ち込み、そして…
雷光「くたばれぇっ!!」
渾身の掌打を打ち込む
吹き飛ばされ、壁に打ち付けられた3号は動けなくなった
G-03「しまった…ダメージが大きい…身体が…」
雷光「終わりだ!!」
雷光が刀を引き抜くと刀身には雷が走っていた
G-04「あまい!!」
4号が雷光に足払いをかけた
雷光「しまった!?」
足を払われ、空中で無防備な雷光にすかさず4号はナイフを取りだし、雷光に突き刺そうと振り下ろす
雷光「…っ!!」
「ザシュ!!」
G-04「…!!」
ナイフに刺さったのは、雷光ではなく…床だった
雷光「はぁ…はぁ…危ねぇ…」
ナイフから逃れた雷光だったが…
G-04「…お前の弱点は…わかった」
雷光「弱点…だぁ?…はぁ…はぁ…んなもん…あるかよ…」
G-03「いや、弱点はある」
雷光に弱点それは一体…?
雷光「でたらめを!!」
G-04「…そら!!」
4号は雷光に向かってナイフを投げた
雷光「っ!?」
間一髪、ナイフを避けた雷光、しかし先程は銃弾を軽々と避けていたのに
雷光「危なかった…」
G-03「そのスピードを維持する為、スタミナがすぐに無くなるようだな」
G-04「集中力が途切れてるぞ?」
雷光は圧倒的なスピードの代わりに、体力の消耗が早かったのだ
雷光「…はぁ…はぁ…まずいな…」
逃げようと思えば逃げれる、しかしまだ爆発までカウントに余裕がある為、これでは爆弾を解体、あるいは持ち出されてしまう
雷光「…せめて、一人だけでも…倒せれば…」
雷光は考えた…そして思いついた考えは簡単なものだった
雷光「…一人をぶった斬る!!」
G-03「ほう…おもしろいな」
雷光は刀を構え、3号に突撃した
雷光「うおぉぉぉ!!」
G-03「血迷ったか…!!」
もちろん、単純な攻撃は防がれた…が、それは雷光の思惑通りだった
雷光「っ!!」
雷光は刀を押し込み、3号のトンファーを一度弾く
雷光「食らえ!!雷光斬りぃ!!」
刀に雷を纏い、渾身の力で刀を振り下ろす雷光
G-03「その程度で…!!」
素早く刀を受け止めようとする3号、しかし!!
雷光「斬!!」
特殊合金のトンファーも、そして3号の身体も一瞬にして両断した雷光
G-04「ば、馬鹿な!!」
雷光「…次に棺桶に入るのはお前だ」
爆弾のタイマーに目をやる雷光、丁度残り1分30秒といったところだった
〜グレン達〜
ライ「いくら強化されていようが、僕の技は見切れんだろう?」
グレン「力で押し通れば問題ない」
G-01「…」
ライの攻撃でボロボロの1号、グレンの拳を受けた2号は既に戦闘できない状態だった
ライ「グレン、雷光の所に行け」
グレン「あぁ!!」
グレンが走り出そうとした時だった
「ドカーン!!」
爆発が始まった
ライ「!?爆発にしては早すぎる!!タイマーはまだ1分半はあるぞ!!」
タイマーはライの時計とリンクしており、時間は計れていた…
グレン「…どうせ、破壊されるなら道連れってか…奴等め!!」
どうやら研究所ごと先に自爆させ、全員道連れにしようと、最後の方法に出たらしい
ライ「グレン!!脱出するぞ!!」
そう言うなりライは1号を足払いで転倒させ、ナイフを1号の足に突き刺した
グレン「だが、雷光が!!」
ライ「今から僕達が助けに行っても結果は見えてる、なら雷光を信じて待つ方が良い!!」
今から行っても、爆発に巻き込まれ死ぬだけだった…雷光のスピードなら、きっと
グレン「くそ、雷光…!!」
助けに行きたいが、足手まといになるだけだろう…と悔しい思いをするグレン
爆発の中、雷光は無事に脱出できるだろうか?