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拾った剣が精神汚染して来るんだけど!?⇔拾われた剣、主に振り回される!?  作者: ゆうきゅうにいと
第2章 ゆるゆる逃避行は蚊帳の外?

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第014話 閑話 助けられた者達?前編


 コレット視点

 

 私はコレット、ルルとラビィと同じ12歳でランク2の冒険者よ。ランク2は半人前、とは言え私達は町中のお手伝いの依頼しかした事もない半人前どころかど素人だ。

 その転機は突然訪れた。ランク2以上の強制依頼。どんな依頼か分からないけど行かなければ罰を受ける事になる。罰金とかだとお金が無いから奴隷堕ちになる、断る事も出来ないと考えて取り敢えず私達は村に向かった。

 武器防具も持って無かったから店で事情を話して処分品を貰う事が出来たのは大きいかな。強制依頼なんて碌でもない事だろう。何とか皆んなで生き残りたいな。

 

 最悪の依頼だった。魔物退治、逃げたら死刑。戦った事もない私達はパニックだ。それでも時間は待ってくれない。

 森の中に恐る恐る入って行くと暫くしてゴブリンが1匹襲い掛かって来た。人型の魔物とあって躊躇っていると更に2匹増えてとうとうルルが怪我をして倒れてしまった。こんな事なら躊躇わずに戦っておけば良かった。

 いや、そもそも町に残っていれば良かったんだ。そうすれば少なくとも死ぬ事は無かったと言うのに。

 3対2になって死を覚悟した時、突然2匹のゴブリンが倒れてどこか浮き世離れした可愛らしい少女が立っていた。残りの1匹がその少女の方を向いた隙に私達が攻撃して倒した。もう人型だとか躊躇いは無かった。

 ルルはお腹が切られて血が止まらなくて意識も無い。ラビィが泣き言を言っているけどどうにもならない。私も涙がぼろぼろと溢れて止まらない。――もうルルとはお別れなんだ……。

 絶望している私達をよそに助けてくれた美少女がルルのお腹の傷に手をかざした。治療の心得でもあるのだろうか。でも流石に無理だろう。コレが治療出来るのは高位の神官くらいだと思う。

 でもそんな私の思いはこの美少女に絶望と共に簡単に吹き飛ばされた。

 その後もこの美少女は多くの人々を救って癒やしの祈りを捧げた。まさしくこの方は聖女だ。私は初めてこの世界が光り輝いて見えた。ラビィもルルも同じ思いだった。

 その美少女、アイリスちゃんは男の子だったけど浴場で気を失う程皆んなの為に力を尽くしていたんだ。その尊さは何も変わらない。アイリスちゃんの為になる事なら何でもしようと3人で誓った。


 私達はアイリスちゃんと同じ傭兵ギルドに移籍した。ランク1からのスタートだけど冒険者ギルドとは待遇が全然違って驚いた。

 まず寮が完備されていて小さいながらも1人1部屋の個室が与えられる事がおかしい。ベッド2つ分の広さに立つ事も出来ない低い天井、だけどタダで鍵が掛けられて私物を置けて寝れる場所があるのは有難過ぎる。

 冒険者時代は毎日複数の依頼を熟さないと安宿にも泊まれなかったのに、今は食費だけだから5日に1回でも依頼をすれば生活出来るのだ。と言っても3日受けて1日休みにしてお金を貯めてるけど。

 傭兵ギルドでは有料だけど色々教えて貰える。皆んなで読み書きを覚えたけどルルは更に寮に置いてある本の虫になった。

 私とラビィはこの間の事があって剣術と槍術を習ってる。ルルは魔法だ。それと私達はお金になる技術知識を学んでいる。町中の依頼でも技術があると良い依頼が受けられるみたいなんだ。

 今は毎日が充実している。傭兵ギルドに入ったのもアイリスちゃん目当てだったからコレもアイリスちゃんのお陰かな。アイリスちゃんとはアレから何度か依頼を一緒にしたけど町に居られなくなって離れる事になっちゃった。

 私達がもっと強ければ付いて行けたのに。だから何時かアイリスちゃんのいる所に行くのが目標だ。

 


 ギリ30台の冒険者視点

 

 俺はランド、ランク3の冒険者で4人パーティで活動してる。若い時はもっと上に行く何て思ってたけど命を賭けるような真似が出来る程命知らずにはなれなかった。まあ上に行く奴等何てどこかおかしいか、よっぽど才能に恵まれた奴なんだよな。

 そして俺等はそうじゃなかったって訳だ。まあ俺等も大怪我する前にソレに気付けたのは幸運だったと思うけどな。そうやって自分に折り合いつけて細々やって来てたのに振って沸いた不運が舞い降りて来たんだ。


 突然の強制依頼、しかもランク2の半人前も巻き込んでだ。悪い予感しかしねえ。村でギルド長の話しを聞いた時は町に残って罰金で済ませれば良かったと心底後悔したぜ。

 その予感通り、安全第一でゴブリン共をちょこちょこ狩っていたら何時の間にか囲まれていて頭に衝撃を受けて気を失っちまった。

 目が覚めた時には目の前に幼い女神様がいた。思わず手を取ろうとしちまったけど仲間が抱き付いて邪魔しやがった。

 どうやら俺の怪我は命の危険があったらしい。そしてこの聖女様が救ってくれたようだ。その後も信じられないような奇跡を次々目にさせられた。こうやって俺も助けられたんだな。

 聖職者なんて他人の命と金を天秤に掛けるクソ野郎ばかりだと思ってたけど、無償で次々と癒やしの奇跡を施すこの幼い聖女様は別らしい。その光景が余りに尊く見えて思わず涙が出そうになっちまった。

 その後上位種のゴブリンナイトが複数出て攻勢を掛けて来た。聖女様の側にいた、見るからに初心者の嬢ちゃん達が怯えていたのに他の冒険者達が前線に駆り立てようとしやがった。余りにも情け無くて怒鳴り付けちまったぜ。

 何とか無事に勝って村に戻る事が出来たけど二度とやりたくないな。やっぱり安全第一だぜ。そう思ってたけど、村で嬢ちゃん達に会って礼を言われた時に聖女様が疲労で倒れちまったって聞いたんだ。

 聖女様は次の日も起きられなかったらしい。俺等が情け無いからあんな幼い聖女様にそこまで負担を掛けちまったんだ。こんな無力感に苛まれたのは初めてだぜ。


 町に戻ったら今回のスタンピードは冒険者の魔獣の乱獲が原因らしい事が広まった。そんな事聞いた事が無いけど傭兵ギルドは何ヶ月も前から町長と冒険者ギルドに警告してたらしい。

 何やってんだよギルド長、俺等は何も聞いてないぞ。そう思ってたら何時の間にかギルド長が変わってやがった。

 俺等は傭兵ギルドに鞍替えした。引退も考える年齢だったけど蓄えに不安があるし、信用出来ないギルドで命なんて掛けられないしな。

 ランク1からのスタートだけど寮があるから生活は楽だ。訓練や勉強も推奨されていてそれも功績になるのは面白い。そんな時サージェスって奴が植生調査の専門家にならないかと言って来た。

 話しを聞いてみると今回のようなスタンピードを起こさない為の情報収集がメインの仕事で戦う力は最低限あれば良いらしい。

 ――聖女様にあんな迷惑掛けなくて済むようになるってんならやるしかねえかな。



 とある村の村長の嫁視点

 

 やっぱり私はアイリスちゃんレイクさん推しなのよね。美男に美少女って感じが王道よね?

 エリックさん? あの人も優男って感じで良いわね。ありなしで言えばありかしらね。あの世話焼きなところはポイント高いわ。でもポジション的にはアイリスちゃんの年の離れたお兄さんって感じがしないかしら? 

 サージェスさん? 渋いとこ突いてくるわね。残念だけど私には親娘にすら見えないわ。

 グリースト? あの山賊みたいな? それとどうアイリスちゃんをくっ付けるのよ? 何を考えているのよ貴女は。

 ――あなた、さっきから黙ってるけどあなたはどう思います? えっ? 勘弁してくれってどう言う事かしら?






明日から09時10分と15時10分に投稿します。

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