第037話 ミリアーナ加入
コンコン「おっはよー、リリスちゃん入るよー!」
「あれ? 誰かいるよ?」
「本当だ……誰?」
「んぅ?? ……ふぁ〜ぁ?」
「おはよ、リリスちゃん寝顔も変わらず可愛いね」
朝起きて目を開けると何故かミリアーナを抱いて寝ていた。
「――うひゃあっ!」
思わずベッドから転がり落ちてそのまま後ずさる。何してんだコイツ!? 怖っ、何で此処に? って言うかリリィ! お前何で無反応なんだよ!?
『危険も悪意も感じなかったでな。体の調整の時間も勿体ないし捨て置いたのじゃ』
捨て置くな!
「だっ、大丈夫? リリスちゃん!?」
余りの事に床に座り込んでしまった俺をラビィが抱き止めてコレットとルルがミリアーナの前に立って警戒した。
「その反応はショックだよー、リリスちゃん。でもそのパジャマ可愛いねぇ?」
「ん? ――パジャマ??」コテリ
あれ? 何で俺パジャマ着てるの??
「ああー。リリスちゃん仕事終わりにダウンしちゃって、マッサージしてあげたら寝ちゃったんだよ? だから私達で運んであげたんだから」
「ん、でも階段はカリンに取られた」
「体洗ってあげたけど全然起きなかったよねー」
自分の格好に疑問をもってるとラビィとコレットに説明された。そっかぁ、またかぁ。
「なぁに〜? 貴女達そう言う関係?」
「そう言う関係がどう言う関係か分かりませんけど、私達はリリスちゃんと同じチームを組んでます」
「あっそれは聞いてる、寮に居ないから副ギルド長を口説きながら聞いたよ。よろしくねコレットちゃん?」
こいつギルド長だけじゃなく副ギルド長も口説いてたのかよ。ヤッパ真正のヤバい奴じゃん。関わりたくない!
「それでね、私もリリスちゃんとチーム組もうかなって思ってね」
「「「えっ!?」」」
「もう前のチームも辞めて来ちゃった。てへっ」
「「「ええっ!?」」」
「まあ元々限界かなって思ってたんだよねえ。タチアナとマリーは薄々感じてたみたいだからすんなり受け入れてたよ。男共は知らないけど」
「それ、後で揉めるヤツなんじゃないですか?」
「そ、ん、な、こ、と、よ、り、もー、私が聞きたいのはぁ、リリスちゃんとこう言う関係なのかなーって」
にじり寄って来たミリアーナにスルッと抱き寄せられてしまった。今どうやったの?? 無駄スキル磨きやがって!
「んっ、あっダメ、触っちゃ、んゅ、ダッ、ダメって…………あっ、ん」
「「「………ゴクッ」」」
「ウリウリ、可愛いわぁ、女の子としてるみたい」
やっ止めっ、見てないで助けてー! 涙目で訴えてるとその後我に帰った3人に引き剥がされ、落ち着いてからお互い自己紹介した。
「私がリリスちゃんと組むのは副ギルド長も賛成なのよ。ほら、教会関係とか色々あるでしょ? 戦力的に……ね?」
コレット達に取り抑えられても幸せそうだ。若い娘達に抱き付かれてるくらいにしか思って無さそうだなコイツ。
「ぐぐぐ……、確かに私達じゃ何かあった時に対処出来そうに無いわね」
「――うん」
「って事で今日から5人組って事でよろしくー」
「えっと、よろしくお願いします?」
「「よろしくお願いします」します」
ミリアーナが同じチームか、戦闘に関しては知らないけどランク3だからな。一人前の実力はあると言う事だろう。
「リリスちゃん、朝一の仕事出来る? お腹空いてない? 夜食べて無いでしょ?」
「んんー……」
確かに空いたかなー。昨日の朝食べたっきりだもんな。
「それなら貴女達3人で受けて来たら? 私達はその間に軽く食べて来るから」
「リリスちゃんはそれで良い?」
「んっ、良い」コク
「それじゃあ先に行くね? 後で合流しよ」
「良い依頼取れると良いね?」
「くじ引きだったら今日はラビィがやってよね」
「ルルはルルじゃ無ければ誰でも良い」
3人はバタバタしながら出て行った。ずっとソロでやって来たのにいきなり女4人に囲まれたハーレムチームになったな。
『そう言う割に嬉しそうに見えんの』
一番嬉しそうなのがミリアーナなんだよなぁ。寧ろコイツのハーレムチームじゃない?
「じゃあリリスちゃーん。ミリアお姉ちゃんとお着替えしましょうねー?」
『――まあ、そうじゃろな』
傭兵仕事用の服に着替えて下に降りて行く。けどやっぱりこの女は恐ろしい女だった。
「やっぱり女の子の服を着るなら下着から拘らないとねー?」
………………何も言えないよ?
「あら? あの娘達何か騒いでない?」
? ……見るとコレット達がガラの悪そうな奴等に絡まれてるようだった。
「コレット、どうしたの?」
「あっ! ミリアーナさん」
「あん? 何だテメー等、関係ねえ奴等は引っ込んでな」
「私達は同じチームよ。で? どうしたの?」
「ラビィが水汲みの仕事を取ったんですけど譲れって言ってきて……」
「断ったのにシツコイ」
「何それ、アンタ等どう言うつもりよ」
「ああん? お前等昨日馬小屋やってたんだろうが。だったら今日もやっとけや」
「そうだぜ、水汲みは俺等が受けるからよ」
「イヤだって言ってるじゃない!」
「ああ? 俺等はランク3の冒険者だったんだぞ? テメー等ランク2の半人前冒険者だったんだろうが。先輩の言う事は聞いとけや!」
「ここは傭兵ギルドよ、そんな横暴通じる訳ないじゃない。冒険者として幅を利かせたいなら冒険者に戻ったら?」
ミリアーナは蔑んだ目で男共を相手にしていてコレット達も触発されてる。男共も沸点低そうだし面倒だなぁ。
『これ、オナゴを助けんか。心までオナゴになってしもたんか?』
おま、何て事言うんだよコイツ。て言うかそう言うモンだったっけ? ずっと人付き合い避けて来たから分からんかった。
「えーっと、……止めなよ?」コテ
「おっ? 何だコイツちっこいけど偉い可愛いじゃねえか!?」
「痛っ!」
コイツっ、いきなり腕掴みやがって、痛いんだよ。それに無理矢理抱き寄せようとすんな気持ち悪い!!
「おお、本当だ。つか小さ過ぎんだろお前、ギャハハハ! それよりこの女だよ。胸でけえぞ? 仕事なんか良いからコイツ等と良い事しねえ?」
「良いなそれ!お前等も遊んでやっから付き合えや」
「ひっ!!」
ケツ揉まれたーー!!? ぞわぞわって来たっ!! うわわわっ! 気持ち悪い気持ち悪い!!!
バキッ! ドカッ! 「ぐおっ!」「ぐふっ!」バタッ! ドスン!
「へ?」
おぞましい感覚に思わず自分で自分を抱き締めるとバカ共2人が倒れてた。恐る恐る倒した方を見ると、……鬼がいた。
「――何をしてるの? そのお尻は私のモノよね?」
怖くて口に出せないけど違います。
『なっさけないのう、お主それでええんか?』
いやいや、チンピラは怖くないけど変態は怖いのよ?
「テメー、何しやがるっ! ぶっ殺されてえのか、あぁん!?」
「このアマァ調子くれてんじゃねえぞ、おお!」
どうせこんな奴等なんてまともに相手しなくても、受付の方を見て俺は手を振って人を呼ぶ。
「どうしたんですかリリスちゃん!」
早っ! まああらかじめトラブル対策の為にコイツ等に目を付けてたんだろうけど。取り敢えず事の経緯を話していく。
『コレットとミリアーナがの』ジト目
何故俺は少女達に後ろに隠されて保護されてるみたいになってんだろう。
「成る程成る程、仕事を横取りしようと脅迫、リリスちゃんにお触りと拉致未遂ですか。……何か言い分はありますか?」
「ああ? 何の事か分かんねえな」
「そうだぜ、訳の分かんねえ事言ってんじゃねえぞ、ああっ!?」
「それより怪我させられたんだ。治療費寄越せや!」
「成る程ぉ、ですが我々職員が全て見ていましたので貴方方の言い分は通りませんよ? 処分は上司が決めますが覚悟しておいた方が良いですよ?」
「カリン、その必要はないわ。私ちょうど剣を持ってるの。バッサリ逝っちゃいましょ?」
何物騒な事言ってんのミリアーナ? 傭兵なら武器くらい大体持ってるよ!? コレット達が抑えてるけど今にも剣を抜きそうだ。
男共がギャーギャー言ってカリンが相手してるけど、コッチはコッチでそれどころじゃない、カオスだ。ああ面倒臭い、何でこんな事に……ああ。
「――お腹空いた」ボソッ
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