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拾った剣が精神汚染して来るんだけど!?⇔拾われた剣、主に振り回される!?  作者: ゆうきゅうにいと
第4章 ふらふら日常生活は波瀾万丈?

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第033話 幕間 レイク、食糧難と村人の不信感


「どうぞ、ランク3に更新したので確認をお願いします」

「ああ、有り難う大丈夫だ。そう言えば寮は空いているか?」

「は?」

「寮だよ寮、来た時に頼んでおくのを忘れていてな」

「ええっと……、探索者ギルドの寮は現在建設中でして……」

「「「ええっ!?」マジかよ!」嘘だろ!?」

「ああー、何処か泊まれる所は無いかな?」

「そう申されましても。領軍の宿舎も一杯でしょうし……」

「君達職員が泊まる場所はどうだ? 開いているなら使わせて欲しいのだが」

「それは……その……」

「レイク、傭兵ギルドのカードとシャルロッテ様の依頼書を見せたらどうだ?」

「ん? あ、ああ」

「これは、シャルロッテ様の!? いえ、ランク6!? えっ、レイク様ってあの瞬光のレイク様!!」

「ああ、そうだが……」

「しっ、失礼しました! お三方なら職員用の部屋を開けられると思いますので少々お待ち下さい。確認をして来ます」

「……何とかなったか?」

「おいおい、初日から行き当たりばったりだなトマソン」

「リックもレイクも、気付かなかったじゃねえか」

「ははっ、まあ何とかなりそうだから良かったじゃないか」

「俺等もそこそこ有名になってるみたいだからな。明けの雷光が野宿したなんて広まったら笑えねえな」

「シャルロッテ様に怒られるぞ」

「「「………………」」」

「あ、ランク3になったら5階層まで降りられるけど明日はどうする? 安全第一は勿論だけど狩った魔物は放置するか?」

「それでも邪素は減るらしいし俺等の本番はもっと深い階層だろ? なら放置で良いんじゃないか?」

「……それしかないか」

 あの子供等の顔がチラつくが仕方がないか。


「おっ、お待たせ致しましたぁ! 私はこの探索者ギルドの副ギルドマスターのジャルバットと申しますっ! 現在来客用の部屋を掃除させていますので申し訳ありませんが少々お待ち頂けますか!?」

 暫く待つと小太りのおっさんが大汗をかきながら小走りでやって来て捲し立てて来た。

「ああ勿論、無理を言って済まない。僕等は寝る場所があれば狭くても構わないから無理しないでくれると良いんだが」

「そう言う訳にはいきませんよぉ! シャルロッテ様の紹介状を持つ明けの雷光の方々をぞんざいに扱ったなんて知れたらっ、何て恐ろしいっ!!」

 そう言って更にぶわっと大汗を吹き出し自分の顔を揉みし抱くおっさん、どうやらシャルロッテ様にかなり苦手意識があるみたいだな。


「ああー、まあ良いや。それよりおっさん。食糧が足りてねえ様だけどどう言う訳だ? シャルロッテ様なら手を打ってると思うんだけどな」

「うっ、いっ、いや勿論その通りです! 他から持って来る手筈は整っているのですがまだ時間が掛かるのでっ! ですが農民共がそれを理解せず備蓄を放出するのを嫌がって食糧が足りてない等と噂をたてられてしまっているのですよぉ!! こんな事がシャルロッテ様にバレたら私わあっ!?」

「わっ、分かったからおっさん! 髪をかきむしるな! 汗を飛ばすな!」

「こっ、これは失礼をっ、致しました! ふうっ、ふうっ、ふーー」

「つまり食糧は間に合う手筈は整っているけど、信用されてなくて問題視されてると?」

「その通りですぅ。確かに領軍や探索者等人が急激に増えていって食糧消費も増えているのですが。マルトワ伯爵領との交易が出来なくなっているのも大きな不安になっている様でして」

「マルトワ伯爵領?」

「ええ、ええ、このアドン元男爵領は元々マルトワ伯爵領から別れた土地なので、レンリート伯爵領の町村よりマルトワ伯爵領の町村の方が近いのです。ですが盗賊騒ぎが起きてしまいまして……」

「盗賊ぅ?」

「あのっ、そのぅ、盗賊なんですがどうもマルトワ伯爵の兵士の様で、マルトワ伯爵が土地を取られた腹いせに此処との交易を出来ない様にしたのではと思われましてっ、はい!」

「兵士……、となると殺すのは不味いのか?」

「そのぅ、盗賊達はこの村側の商人は殺してしまうらしいと噂が出ていまして。その噂なんですが誰も被害に遭う前に流れて来たのです。恐らく命じられたその兵士達の誰かが敢えて流して此方に被害を出ない様にしたのかと」

「ああー、じゃあ殺れねえか」

「命じられた兵士も被害者みたいなものだしな」

 盗賊と聞いて殺意増し増しになったレイクに慌てて抑えに走ったジャルバットとそれに合わせたリックとトマソンだった。


「しかし成る程、食糧の消費が増えた上に近場との交易が出来なくなった、となると不安になるのも分かるな」

「外壁の強化や迷宮探索は必要ですし、村人も理解はしているのですがねぇ」

「探索者が肉を持って帰らないってのは?」

「迷宮内の邪素を減らす為にはなるべく深い階層から魔物の素材を持ち帰るのが効率的なのですが、そうなると地上に戻るまで日数が掛かります。肉は腐るので持って来れないのですよ」

「成る程、持ち帰るのは必然的に食えない角や牙、骨や皮の様な日持ちのする物になるか」

 戻る時には荷物が一杯だろうから浅い階層でついでに魔物を狩って持ち帰るって事も出来ないのか。

「となると地道に理解を得る様に村人を説得するしかないのか」

「元々マルトワ伯爵領だった頃から見捨てられた土地でしたからなぁ。それが難しいのです」

 ジャルバットの話しによると此処がマルトワ伯爵領の頃は迷宮の攻略には一切力を入れずスタンピードが起こる度に近隣の村人達は命からがら逃げていたそうだ。

 そしてスタンピードが起きても何一つ補償する事もなく村に追い返していた。当然着の身着のままで逃げた上畑もスタンピードで潰されていて生活出来る訳もない。

 被害の無かった町等から隠れて援助を受けていたがたかが知れている。家族を守る為に身を売る者達も少なくなかったそうだ。

 そんな村人達だから権力者に対する不信感は強い。彼等の信頼を得るのは難しいだろうと言う事だ。

「おいおいレイク、怖い顔だな。マルトワを殺るなんて言う気じゃねえだろうな?」

「流石に無茶だ。当主1人殺して済む問題でもないだろう」

「そうそう、そう言うのはシャルロッテ様に任せておけって」

 リックもトマソンもシャルロッテが解決出来るかは兎も角、レイクを説得は出来るだろうと怒りに震えるレイクの対処をシャルロッテに丸投げした。


「そう言う意味ではアドン元男爵は信頼されていたんですがなあ」

「あん? どう言う事だ?」

「元々アドン男爵領と言うのはマルトワ伯爵に楯突いた家臣が、負債扱いだった迷宮周りの土地を押し付けられて出来た領地なのは知っておいでですか?」

「ああ、確か迷宮の管理を押し付けたとか?」

「ええ、家族を人質に取られた上、アドン元男爵はたった一人で此処に来る事になりました。しかし在るのは寂れた村が3つだけ。たった一人では村を栄えさせる事も迷宮を安定化させる事も出来ません」

「しかしアドン様は権力者に対して根強い不信感を持つ村人達を何とか説得し、数人の村人と迷宮に自ら潜り続けたのです。そしてスタンピードの予兆を見抜き村人達を避難させ人的被害をゼロに抑えたのですよ。その件から村人達に絶対的な信頼を受けているのです」

「ほう、大した人物だな」

「その様で、いったい今何処でとうして居られるのか。無事だと良いのですが」


 ――シャルロッテに家族ごと救われてシャルロッテの狂信者になっています。






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