表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
拾った剣が精神汚染して来るんだけど!?⇔拾われた剣、主に振り回される!?  作者: ゆうきゅうにいと
第4章 ふらふら日常生活は波瀾万丈?

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

126/156

第014話 ある休日の……デート? 反抗準備、着々と


「くふふ、庶民が、口の聞き方を知らんようだな? その体にたっぷり教えてやろう」

「ひうっ」

「こっ、こんな小さな子相手に恥ずかしくないの!!」

 誰が小さな子だよ! と頭では突っ込んでいるけどキモいガキ共に怖気が走って言葉が出ない。10代の頃にこう言う輩に絡まれてからフードで顔を隠すようになったからトラウマなんだよな。

「全然恥ずかしくありませーん。これからお前には恥ずかしい思いをたっぷりしてもらうけどなぁ! あはははは!!」

「くっ! この恥知らずっ! ここまで屑だとは思いませんでしたわ!!」

「その強気もいつまで保つかなぁ? 俺に屈服させるのが楽しみだ」

 何故かマーブルお姉様に抱き締められたけど手を解く気にもなれなかった。

 

「坊ちゃん、この娘は別料金ですぜ。滅多に無い上玉なんですから高く買って下さいよ?」

「ふん、……分かっている。さっさと屋敷に運べ」

「「へい」」分かりやした」

「ああいや、ちょっと待って下せい坊ちゃん。そいつはちょっと不味いかも知れやせん」

「あん? 何だと?」

「いや今回は貴族の令嬢を攫っちまいやしたからね。衛兵がどこまで本気で調べるか分かりやせん。移動中馬車の中を検められないとも限りやせんよ?」

「そうか、……チッ、面倒だが屋敷の馬車を使うか」

「いえ、万が一それも検められたら大問題でやす。数日様子を見た方が良いと思いやすぜ」

「何だと! 俺様は伯爵家だぞ!!」

「勿論、勿論分かっておりやす! しかし相手も同じ伯爵家、更にそれがより上位の貴族の方に助力を願っていたらと思いやしてね」

「ぬうぅ~」

「ロブル様、確かにそうなったらヤバいですよ」

「俺もそう思います。もう手に入ってるんですから数日くらい待ちましょうよ」

「分かってる! 仕方がない、庶民の方だけでも連れて行くか」

「いやいや、このタイミングですぜ? 衛兵に馬車の中を検められたら誘拐がバレやす。下手をしなくても貴族の令嬢の事も疑われやすぜ」

「何だと!? それでは何も出来ないではないか!!」

 おお、良い展開。

「いえいえ、そんな事はありやせんて。此処から連れ出すのが危険かも知れないのであって、此処でなら何をしても何の問題もありやせんから」

 うげ、嫌な展開。

「おお、成る程……、確かにそうだな」

「3階に粗末ですがベッドルームがありやす。支払いを済ませたら如何様にもお使い下さい」

「金か、後払いでも良いではないか?」

「ははッ、お貴族様相手に危ない橋を渡ってるんですぜ? やるだけやって切り捨てられたら俺等は一貫の終わりでやす。金払いくらいしっかりして貰えねえと、お互い今後の信用に係わりますぜ?」

「チッ、……仕方ないな。一度屋敷に戻るか。行くぞお前達」

「「はいロブル様」」

「へへっ、ではお待ちしておりやすぜ坊ちゃん」

 未練たらしく俺を見るなキモいんだよ。しかしガキ共帰るのか。人質に取れないかと思ったんだけどな。いや誘拐犯なら見捨てるかな? 効果的とは言えないか。やっぱり皆んなが人質に取られないように何とか立ち回るしかないか。


「……あ」

「? ……どうしたのアイリスちゃん?」

「……甘い物」

「え?」

 そうだよ、甘い物だよ! これから食べに行くトコだったのに!! コイツ等マジで絶対許さない! 俺の至福の時間を奪うなんて、……許すまじ!!

『めったに怒らんのに何に怒っておるのじゃ』呆れ顔

「アイリスちゃん今そんな時じゃないでしょ! エリカ達誘拐されてるのよ!!」

「大丈夫ですわアイリスちゃん。私無手でも戦える護身術を嗜んでいますもの、必ず此処から救い出してみせますわ」

「??」コテン

「お嬢様。戦うのは私達が、お嬢様は逃げる事を第一に考えて下さい」

 何だいきなり、マーブルお姉様や侍女さん達が何か決意した目で言ってんだけど??

『こんな状況で甘味なんて言うから恐怖でおかしくなったと思われたんじゃろ』

 何だよそれ? 俺が一番戦える、……よな?

『マーブルや侍女の力は良う分からんがリリィが補助をすれば多分そうなるかの』

 ホッとした。こんな場面でも3番手4番手になって足手まといみたいな扱いされたら堪らないからな。

 俺はそれからマーブルお姉様に手を握られ膝枕をされながらどう立ち回るか考えていった。

『その姿はマーブルにあやされとるようにしか見えんがの』ボソッ


 

「いきなり馬車が出て来たから焦っちゃったけど、アイリスちゃん達の状況が分かって良かったわね」

「ええ、コイツ等が支払いを終えなければ手を出されないと言うのも良い情報です。此方の人質に使えればもっと良かったのですが」

 ミリアーナは裏口から馬車が出て来たのを見て慌ててヴェルンを呼び急襲、誘拐犯の仲間とロブル達貴族の子息を取り押さえ情報を聞き出していた。

 貴族の子息を人質にとっても誘拐犯達は仕事が失敗したとして逃げるか、此方の人質を無視して誘拐した子供達を人質にするだけだろうと2人は考えていた。

「きっ、貴様等貴族に手を出してただで済むと思っているのか! さっさと解放しなければ処刑させるぞ!!」

「そっ、そうだそうだ! 俺達は貴族の子供だぞ! 分かっているのか!?」

 ドスッ「うっ!」ドスッ「はぅっ!」ドスッ「ぐえっ!!」


「五月蝿いわね、殺しちゃうわよ?」

 ミリアーナは貴族の子供達の腹に蹴りを入れ冷たい目で見下しながら脅しを掛ける。そんな扱いを受けた事が無い3人は恐怖で身動き出来なくなった。

 更に目の前で御者をしていた誘拐犯のチンピラを拷問に掛けていく様を見せつけられる。情報を引き出す為とは言え殴る蹴るだけでなくナイフで手を刺し足を刺し切り刻んでいくその凄惨さが自分達にも向けられるのかと顔を青くしていた。

「ふん、誘拐なんてやっておいて情け無いわね」

「もっ、もう良いだろ! 喋ったんだから放せよ!!」

「馬車の中で騒ぐな、まあもう用済みですね」 

「がっ、止めっ、かひゅっ」

 ヴェルンはチンピラを床に叩きつけ首をナイフで切り裂いた。馬車の床に血が広がっていきミリアーナが嫌そうに避けた。

「ちょっと〜、ヤルなら先に言ってよね。足が汚れちゃうじゃない」

「言っていたら暴れられていました。後はナージャが応援を連れて来てからですね」

「「「…………」」」

 目の前で人が殺された事、そして人を殺して平然としてる2人を見て更に貴族の子供達は息も出来ない程に怯え青ざめていた。



『これ起きぬか、そろそろ動くのじゃ。全く、よう誘拐中に少女の膝枕で熟睡出来るの』

 リリィの声で寝ぼけ眼でゆっくり体を起こす。えーっと何だっけ?

「動く?」

「えっ? どうしたのアイリスちゃん」

『ヴェルン達が衛兵と傭兵を連れて周囲を囲み出したのじゃ』

 ああそうか、はいはい誘拐、誘拐ね。忘れてませんよ?

『…………』ジト目

 突入して来る可能性もあるし体を解しておくか。誘拐犯も居るから詰められていた麻袋に精霊剣を隠し入れて立ち上がって体を動かし始める。皆んなそんな俺を見て困惑してるようだったけど。

 軽く体を解した後、精霊剣を入れたままの麻袋を持って牢屋の出入り口、鍵のある前に立ってすぐに動けるように待つ事にした。

 此処にいる敵は片手剣2人にナイフ1人、こっちが剣を持ってるのを知らないからヴェルンさん達が動いたら隙を突けばイケるかな?

「何だ嬢ちゃん、何か用か? 今更命ごいか?」

「サービスしたいなら受けてやっても良いぜ? ぎゃっはっはっ!」

「ほら脱いで見ろや。見ててやるからよ! うへへ」

「おいおいお前等変態かよ。流石にガキんちょ過ぎんだろ」

「いやいや、ここまで可愛いけりゃ関係ないって」

「そうそう」

「……キモい」

「んだとぅ、このガキ良い気になるなよぉ!」

「アッ、アイリスちゃん!」


 ドガンッ!!

 思わず出た言葉にチンピラ達が凄んで来て、マーブルお姉様が俺を庇おうと抱き締めてきた時に上で大きな音がした。

「なっ、何だ!? 何の騒ぎだ!?」

 ドガンッ! ドガンッ!!

「「「わー!!」」」「「「おおー!!」」」

 更に大きな音と複数の叫び声が聞こえて来た。どうやら突入を選んだようだな。







明日から04時10分と10時10分に投稿します。

ブックマークや何らかの評価を頂けると励みになるので大変嬉しいです。

これからも宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ