第025話 VS変態教師
俺は剣術の教師をしているグイスト、男爵家の4男だから貧弱なコネしかなくて騎士にもなれなかった。コネ無しで入れる程の実力も無かったしな。
領地持ちの貴族なら自領で兵士にでもなれたんだろうが。だが俺は運良くこの学院に雇われる事が出来た。第一学院と違って給料は多少安いが高位貴族の子息子女が通うあそこじゃ俺の身分じゃ良いトコ召使い扱いだろう。
だがこの第二学院なら貴族クラス以外ならある程度好き勝手出来る。毎年此処で力を見せつけて反抗出来ない女生徒達に手を付けていたと言うのに今年は異変が起きた。
アイリス・フローディア、少女みたいな見た目をした平民、何時もなら大剣を振り回していれば注目を浴びるのにコイツが女子生徒の注目を浴びていて全く目立たない。
これでは後で女生徒達を頂けないではないか。
今も見目の良い少女2人と巨乳の少女を侍らせ少女達と抱き合っていて非常に腹立たしい。俺は貴族の子息だと言うのに厳つい顔と体で怖がられると言うのに何だこの差は、理不尽だろう!
生徒達を使って潰してやろうとしたが逆にあっさりヤラれてしまった。役立たず共め、逆に周りの女子生徒達までコイツに目を付け出したではないか!!
「女共にチヤホヤされて随分と良いご身分だな?」
「? どう……致しまして??」コテ
なっ、舐めてやがるなコイツ!!
「大剣使いが弱いと思われても堪らん。俺が相手をしてやろう」
胡散臭い者を見るような目で見て来るけど当たりだ。竹で編み込まれてるとは言え大剣なら容易に大怪我させられる。調子に乗った貴様の自業自得だ、ボコボコにしてやろう。
そうすりゃ女生徒達も目を覚まして俺の言いなりになるだろう。
「ちょっと待って下さいグイスト先生、この子に怪我させたら不味いですよ」
む。ナイフを教えているタリアか、本当は俺がナイフを教えたかったんだがな。そうすれば女子生徒を手取り足取り……ぐふふ。
だがまあ仕方ない。この女に大剣は無理だし交換する訳にもいかんからな。タリアが何か言っていたがさっさと潰してしまおう。そうすれば何時も通りだ。
何か知らんが大剣使いのおっさん変態教師に絡まれて戦う事になてしまった。年下の癖に上から目線で偉そうにしやがって。
『気持ちは分かるがお主の方が年下と言う事になっておるのじゃからの?』
……で、勝てるかね?
『どうかの、子供に欲情する変態とは言え強さには関係ないからの。まあいざと言う時にはリリィが魔法で手助けするのじゃ』
んん〜、そう言う事なら思い切り良くヤッてみるかな。
相対して見ると頭2個程高い、180cm位か。骨太な感じだけど筋肉質って感じじゃない、そこまで鍛えてはなさそうだな。でも教師だ、俺の身長よりも大きな大剣だけど最低限それを操るくらいの実力はあるんだろう。
「行くぞぉっ!!」
っと、いきなり振りかぶっての上段斬りか、難なく躱すが思い切り振られた大剣が地面に当たる前に止められた。流石に大剣の重さに振り回されるって事は無いか。
「はっはー! どうだっ! 俺をそこらの生徒と一緒にするなよ!!」
12歳かそこらの子供相手に何言ってんだコイツ? 性的趣向だけじゃ無く頭の中までヤバい奴なんじゃないか?
振り回す大剣を後ろに後ろにと飛んで回避していく。身体強化魔法は使っているようだけど使い熟すレベルではないようだな。覚えて1か月のミリアーナよりもレベルが低い、……まあミリアーナが普通じゃないんだけど。
『確かにのう、アレは天性のモノじゃろ。元々の俊敏性含め自身の体を操る才能はかなりのモノなのじゃ』
しかしコイツ大振りばかりして隙だらけじゃないか? 子供相手に無双してイキがってる奴なんてこんなもんか?
『とは言え当たらねば小技も使ってこよう。その前にさっさと倒すのじゃ』
「ちぃっ、逃げ回るだけじゃ勝てないぞ? あん!」
「(イラッ)そっちこそ、当てないと勝てない」
「ぎぃ、ざっ、まぁああーーっ!」
うおっ、小技に走るどころかより大雑把になったじゃないか。
『お主が煽るからじゃろ』やれやれ
大振りする大剣をギリギリ、体を掠めるように躱し続けていくと徐々に周りが静かになっていく。目が良くなったからか動きが丸わかりだ。体調も良いし避ける事に専念すればこのくらい造作ないな。
「っこの、避けるな!」
何言ってんだコイツ。教師を見ると歯軋りして睨みつけて来る。……何かバカバカしくなって来たな。
――ここまでか。振り下ろしを紙一重で躱しながら踏み込んで細剣で首に突きを入れる。
おっさん変態教師は防具越しとは言え首に突きを食らって数歩後ずさった。
「「「わあーー!!」」」ビクッ!?
何かと思ったら女子生徒達からの歓声だった。ホリー達もはしゃいでる。どうしよ? さっきの結婚云々の話しを聞いちゃったらあの輪の中に戻るのが怖いんだけど。
『主後ろじゃ!!』
渋々女子の輪に戻ろうと歩き出した時、リリィの声に反応して振り返るとおっさん変態教師が大剣を横薙ぎにしようとして来た。咄嗟におっさん変態教師の腕に蹴りを入れて大剣を止めた、けど何しやがんだこのやろう。
ムカついたからそのまま踏み込んで股間を蹴り潰してやった。
グシャリ「ぐほおおぉっ!!」
更に這いつくばった変態の頭を蹴り上げてやる。
ドカッ!「げぱぁっ!」ドタッ!
仰向けに転げ倒れた股間を更にグシャリと蹴り潰してやったらピクピクしてる。気持ち悪い感触、けどその様を見てちょっとスッキリした。
しっかしこの国来てから不意打ちばかり受けてるな。女子はまともだったからそれが当たり前じゃないと思いたいな。
追撃が無いのを確認しながらナイフの教師、タリア先生だったか? の所に行った。終わりを確認しておかないと何時までも襲われそうだ。
「もう良い?」コテリ
「えっ、ええ、良くやったわね」
「んっ」
にっこりされた。何でだ?
『あんな教師じゃ嫌われておったんじゃないかの?』
まあそんなもんか。ホリー達の輪の中に戻るとまたエリカちゃんとフランに抱き締められた。俺も荒みそうな気持ちを抑えてるように抱き締め返した。
「アイリスちゃん怪我は無いですか? どこか痛いところは無いですか?」
「んっ、無い」
フランが抱き付いたまま聞いてくる。けどそんな心配そうにしなくても良いのに。
「エリカも心配したよ! もう見てられなかったもん!?」
「本当、何度も当たったんじゃないかと思いましたわ?」
「途中から余裕があるのが分かったけど、先生の不意打ちには心臓が止まるかと思いましたぁ」
エリカにフランにホリーまで、心配症だな。
『リリィの魔法があると思ってギリギリで躱しとったじゃろ? 普通のオナゴの反応なのじゃ。ほれ、男子達もあのザマなのじゃ』
男子達を見てみると大剣持ちの男子達は目を逸らして他の皆んなは青い顔してこっちを見ていた。
「アレ、金○潰れたんじゃね?」
「見えないけど同じ男なんだよな? ……容赦ねえ」
「俺には出来ねえ。しかも2回も蹴りを入れてたし」
「教師相手だしな、……アイツやばい奴なんじゃね?」
「俺アイツとはやりたくない」
「俺も無理、股間がキュッとしたぞ」
……まあ子供には刺激が強かったかな。
『じゃがあの変態教師には良い薬なのじゃ』
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