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寒いから帰りたい
あれほどイェテイに会いたい会いたいと願っていた私だったが、想像以上の寒さと彼に会えた安心感から、
「寒いから帰りたいの」
そう言ってしまった。
イェテイはすぐに了承し、帰してくれた。
目が覚めると自宅前の作成したかまくらの中で私は冷えてたのですぐに家の中に入った。玄関は開いていた。
「おぉ…寒…」
すぐにストーブをつけ、その前で毛布にくるまった。
両親は眠っていたし、私が氷の国へ行ったことは知らないようだ。
ポタージュスープの粉末を袋から出し、深めのカップに入れた。それからガスコンロで小さめの鍋にお湯を沸かし、それをカップに入れた。インスタントポタージュスープの出来上がりだ。それを毛布にくるまりながら飲んだ。
ゆっくり落ち着くと、せっかく会えたのに何故急に帰ってきてしまったのだろうと後悔の気持ちが沸き上がってきた。せっかく白い着物の子供が貸してくれたスキーウェアやホッカイロのお陰で命びろいしたと言うのに。
しかし、一瞬あのままあの国にいたらだめな気がしたのだ。
「彼に恋した私は、最後はこちらの世界のかまくらの中で凍死した姿で見つかる…」
思わずそんな独り言をつぶやいた。
とんだ人を好きになってしまったな、そう思った。




