魔物狩りですわ
魔法の把握が出来たところで、魔物を見せておく事にした。
この学園にいる限り、魔物狩りは必要不可欠だからです。
「次は魔物狩りをしましょう」
「魔物、動物さん!」
「違います」
動物と違って魔物は魔力を欲する。
特に魔力が多い貴族は、魔法で魔物を倒す事が使命でもある。
魔物の被害を減らすため、定期的に駆除しなければならない。
城下町の防壁のそと、少し離れた所にある魔物の森。
その名の通り、魔物が多いので魔法学園の行事で討伐を行うことになっている。
出入口付近の弱い魔物でも狩ることにしましょう。
「もえちゃんこれが魔物ですわ」
「うさぎさん!」
そう、1番弱い魔物ホーンラビットがいた。
うさぎに角が生えた見た目だが、魔法も使ううえ、角でつくのはレベルが低ければ致命傷になる。
なので、
「ピョンピョン!」
「きゃー!?」
「シールド」
もえちゃんに襲いかかるのを魔法の盾でガードする。
心苦しいが、これで魔物の危険性を分かってくれただろう。
「もえちゃん、魔物はもえちゃんを襲う悪いものってアニメでやってたでしょう。倒さないといけないものなの」
「でも、うさぎさん可愛いよ?」
「可哀想だけど、倒さないといけないの。しっかり見ていて」
見えやすいように風の魔法で仕留める事にする。
今から7歳の子には酷な事を見せなければならない。
「ウインドカッター」
「きゅー!」
「あぁ!?」
風の刃で、首を切り落とした。
魔物といえ、無機物系以外のものは肉も血も存在する。
体内に魔石があり、敵対的な事以外は普通の動物と変わらないのだ。
「お姉ちゃんの意地悪!うさぎさん何もしてないのに!」
「したわ、もえちゃんに攻撃した」
「でも、でもぉ」
「他の人も襲うの。この世界では魔物は悪いものなの。ちゃんとこれは覚えておいて。お友達が怪我する前に」
「うん…」
その後も狩りを続けて、慣れさせておく。
しばらく狩りを見て慣れてきているが、攻撃出来なければ意味が無い。
「もえちゃん戦ってみましょうか。絶対守るから」
「え、いや」
「魔法は使えるから出来るはずよ」
「イヤッイヤ イヤ!!!」
泣きじゃくるもえちゃんの声で周りの魔物が寄ってくる。
しょうがない、危険が迫ったら覚悟できるかもしれない。
「ぐぁあ!」
「キャー!?」
突然魔物の上空に檻が発生し、落下によって地面に深く突き刺さる。
無力化は出来たようだ。
「魔法で倒さないの?」
「怖いけど、嫌なの!」
「分かったわ、じゃあ倒さない魔法を覚えましょう」
「え、いいの?」
こうなる事は予想出来ていたもの。
転生者の二割は魔物を倒すのを拒否している。
だから最低限の自衛手段を教えるの。
「まずは光の魔法ね、ライトをパッと点けるイメージね」
「こう?」
「もっと眩しく!」
「えい!」
その後しばらく魔物相手に有効な魔法を、教えていった。
倒す以外の魔法は抵抗無く、問題ない程度だった。
この調子でこの世界に、慣れていけばいい。
もえちゃんを見ながらそう考えていると、もえちゃんが思わぬ言葉を放った。
「ねぇ、お姉ちゃん。わたしはいつお家に帰るの?」
その言葉で、私は大きな誤ちを犯したと知った。




