お茶会ですわ
過激派のお茶会は、1番離れた場所で行われた。
「だれですか!悪役令嬢を倒すための話し合いで本人を呼んだのは!?」
「お気になさらず、どうぞお続け下さい」
「ふざけないで下さい!」
過激派、乙女ゲームの流れを組んで殿下と付き合いたい方々です。
「招待状も持たずにいらっしゃるなんて、エメラルダ家は常識というものが無いのかしら?」
「あ、これ招待状ですわ」
「誰よ!?招待状渡した方!?」
毎回毎回、出る方の好みの物を用意して招待状と交換してもらうのも結構大変です。
過激派のお茶会に毎回参加して、情報収集を行う。
それと、
「さあ、どうやって国家プロジェクトを運営している、成績優秀、眉目秀麗、悪役令嬢の私に勝つおつもりなのかしら?」
「くぅ!」
「もしかしてふざけてます?」
こうやって煽ってヘイトを向けておく。
過激派の方々は、時折とんでもない事を起こすので常に私だけを見ていてもらうのだ。
「そもそもなんで私たちのシナリオ通りに動かないのよ!」
「動いたら破滅するのに、従う通りがありませんわ」
「ぬぅ」
やりすぎは良くない。
そろそろ徹底してお茶菓子を置いていこう。
「では、無駄な努力頑張って下さい」
「きぃー!絶対許せないです!」
次はレベル上げをしなければ。
この世界魔物がいるのだ。ゲームのようにレベルがある。
私のレベルは53レベルです。
「ぎゃーぎゃー!」
「真空」
「……!?つ!?」
サウンドバードの周りを真空にして落とす。
この辺りには強い魔物はいないので、数で稼ぐようにしている。継続は力なりだ。
「お嬢様、今日も悪役令嬢お疲れ様です」
「ただいま、このサウンドバードは好きに使って」
「はい」
いつも獲物を狩ってくるせいで、夕食はだいたいお肉になってしまう。
プロポーション維持は大丈夫でしょうか。
悪役令嬢たるもの、嫉妬する程美しくなければ。
寝る前に今日行ったことをメモ魔法にメモしておく。
もうページは1000は超えただろうか。
関連する情報を索引することも出来る特注品だ。
寝るときは催眠魔法をかけて睡眠の質を上げて、3時間睡眠で済ませている。
明日も、悪役令嬢だ。この生活はいつまで続くのか。不安を感じながら眠りについた。
12年前、国家転覆を狙った罪で処刑された貴族は私の母だ。
未だに時折夢に見る。
そう、今のように。
「貴方なんて産みたく無かった!」
「絶対許さない!」
「呪ってやる!」
血走った目で叫ぶ、可哀想な女性だった。
この世に生まれて、1番影響を受けた人だった。
この人が居たから、私は5歳の時に転生者保護プロジェクトを立ち上げたのです。
夢が終わる前に、私は呟く。
「私もいつか、恨まれて死ぬでしょう。あなたの元へはその時行きます」
夢が明ける……




