説明されました
「さて、では転生者に最初に聞く質問です。どの名で呼ばれたいですか?」
「名前?」
「転生前か後か、もしくは新しい呼び名かですね」
「えっと、とりあえず後で?」
事情がさっぱり分からない。
なんで転生者を知っているの?
「私達は、既に乙女ゲームや転生者について知っています」
「えっ!」
じゃあルートによってフリーナが、死んだり追放されたりするってバレてる!?私消される!?
「あ、あなたに害を与えることはしません」
「バレてる!?」
「統計が取れるほど転生者は現れている、と言うことです」
イスに深く腰掛け、足を組み直す。
凄い色っぽい。
「この国、アラメシア王国は転生者が生まれる事が多く、国のプロジェクトとして保護しています」
「保護?」
「異世界に転生した不安、新しい常識の学習。精神的苦痛の軽減、新しいアイディアの発展等」
「えっと」
「要するに困った事があれば、私を頼って下さいと言う事です」
フリーナが凄い優しい!
あの土下座してる人を踏みにじる姿はどこに!
「500年前に転生者が不毛の大地を生み出した後、数年に1度転生者が現れ、混乱が訪れました」
「混乱?」
「王子が婚約破棄したり、魔王と名乗るならず者が出たりですね」
「なるほど」
「12年前に私の母が捕まった後、私が計画、実行したのが異世界転生者保護なのです!」
なんか凄い世界に転生してしまった感じがする。
「私悪役令嬢なのでしょう?」
「え、いやーそんなことは」
「34タイトルで私は悪役令嬢になっております」
「多い!?」
「そして王子様キャラは殿下で、婚約破棄されるのを狙うと」
「わ、私はそんな事……」
「だから私は悪役令嬢を続けるのですわ。転生者を炙り出すために」
「な、なるほど」
「では、明日から転生者証付けて頂きます」
転生者同士のコミュニティまであるんだとか。
なんか凄い転生して異世界感じないな?
「ではなにかあればまた」
「あ、ありがとうございます」
私は逃げるように去るのだった。
「ちっ、また増えたのか転生者」
「殿下、そのような発言はおやめください」
転生者が増えることは分かりきってることだ。
もう12年間増え続ける一方なのだから。
「期待と欲望入り交じった視線を向けられる身にもなってくれ。俺にはフリーナ以外目に入らないというのに」
「…そのような冗談はおやめください」
「冗談ではない」
真剣な眼差しを向ける殿下。
そんなはずないのに、私の計画のせいでそうさせているのに、期待してしまう。
私の婚約者なんて。
「きっと国益になりますわ。既に何人もの方が利益を出してますもの」
「会う度に人格や性格が変わっていては困るのだ」
そう、転生者が溢れるこの魔法学園では、常にトラブルが起きている。
これはそんな日々を過ごしている私の物語である。




