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新解釈2

それは、西条先生の意図した解釈ではない。

赤い鳥運動に参加し、良質の文章を子供に残そうと努力した先生が、小さなトミノを無間地獄に突き落とすなんて。


が、話のつじつまは合う。そして、私が必要なのは『パラサイト』の為の、ハッピーエンドへの解釈だった。


疫病が流行り始め、トミノは流感を家に持ってくる。

両親が感染して亡くなると、姉が親代わりに支えてくれた。が、その姉も、無理がたたって吐血、倒れてしまう。


姉が吐血、妹が高熱で苦しむなか、今度はトミノが、一家を支える事になる。

ここで、この詩には謎アイテムが登場し始める。

例えば、吐血の姉はムチを持っている。

始めに詩を読んだ時、どうして、お姉さんは、トミノを(いじ)めるんだろう?

と、謎ホラー気分になったが、大賞エントリー中のアクシデント中となると、違う知恵が回る。

この頃、なんとか中国アゲを考えた。

コロナだ、SARSだ、とパワーワードに囲まれた私は、必死で東洋医学の本を読んだ。


この数年間…滅茶苦茶してはいたが、はじめの連載を忘れてはいなかった。

ノストラダムスを何とかするために、色々、調べた。

ハーブやら、西洋医学やら、東洋医学、生薬など。

それは、専門家としては使えない雑草知識ではあるが、こう言うとき、広くものを考えるには役に立つ。

地獄に行くトミノの話でも、それはアイディアをくれた。


トミノの地獄の道すがら、聞こえてくる鞭の音。

姉が叩くと言う鞭。

『赤い朱総(しゅぶさ)が気にかかる』と、トミノの地獄の詩には書いてある。

朱総(しぶさ)は、多分、持ち手を飾るフリンジだと思うけど、私は、『赤い鞭』に1つのエピソードを思い返していた。


東洋医学の祖であり、医学、農学の神。五穀仙帝(ごこくせんてい)。またの名を神農である。


彼が研究し、(まと)めた植物のデーターが、『神農本草経』であり、現在に至るまで、東洋医学のバイブル的存在なのだ。


で、それだけのデーターをどう集めたかと言うところで『赤い鞭』が登場するのだ。

神農は、赤い鞭を使って植物をなぎはらって、手当たり次第、実食をして調べたらしい。


そう、鞭とは罰したり、痛め付けたりするだけではなく、薬を作るのにも使われるのだ。


この事から、吐血して倒れた姉の代わりに、一家を支える事になったトミノ。

姉の薬代を稼ぐために必死で働く地獄の日々。


物語は、まるでしつらえた様に進んで行く。


が、ここに来て、再び、調べ直すと、またもや新たな新事実がっ(>_<)


そう、『トミノの地獄』では、赤い朱総と書かれていて、赤い鞭ではないのだ。

ここについて、新たに調べた。

朱総って、持ち手?フリンジ?正確に知っておこうと考えた。

で、ネットで検索したら、出てこない。

どうも、フリンジのような持ち手の底面を飾るフサフサの事らしいが、普通は朱房と書くらしい。

西条先生の名誉のために書いとくと、朱総でも間違いではないようだ。

が、『朱』の字でわかるように朱房とかけば、それで赤い房と言う意味になるようだ。

『赤い朱総』と『トミノの地獄』で書かれたのはなぜか?

これは、活字が好きな人が嫌う『頭痛が痛い』のような文章になるので、私じゃ、あるまいし、西条先生が間違えたとは思えない。

と、ここで、『朱総』を検索すると塗り椀のショッピングサイトがズラズラ出てくる事に気がつく。


みると、『総朱』と言う逆転文字で、なんだろうと考えたが、これは『総堆朱塗り』の意味らしい。


で、更に調べると、ここに来て新たな新事実が!


この総朱をひらがなに『そうじゅ』になおす。

すると、平家物語で有名な『沙羅双樹(さらそうじゅ)』がヒットする。

お釈迦様が病に伏したときに四方に生えていた対の沙羅の木の事なんだけれど、ここでも病気、死が関連していてまるで暗号のようだ。


しかも、お釈迦様の遺体を飾った沙羅の花の盛りは4月。

まあ、お釈迦様の入滅は2月15日で、お釈迦様の遺体に花が降り積もったのは季節外れの超常現象みたいだけれど、それでも、『トミノの地獄』の季節…春を思わせる時期に不思議とあっているのだ。


自費出版の処女作『砂金』に入れ込む詩を、西条先生が校正していないとは考えられないし、仏文学とは言え、大学の先生でもあった西条八十先生が、私のようにうっかりと、『赤い朱総』なんて、重複する意味の文章を印刷するとは考えられない。

これは、読者に対して、この謎かけを解いてごらんなさい。と、後の文に『気にかかる』なんていれたのだろうか…


わかんねぇよっ°・(ノД`)・°・


と、本当のインテリの上質な冗談?謎かけ?に混乱しながら、この作品の深さを染々感じる。


もうっ、2年追いかけて、まだまだ、ネタが尽きないなんて!

天才の考える文章は、やっぱり違うのである。


『トミノの地獄』読み返すと、『地獄暗闇花もなし』ってフレーズがあるんだけれど、そうじゅ 沙羅双樹の謎かけが本当なら、お釈迦さまが亡くなって、沙羅の木が花を咲かせたエピソードにかかっていて、え!って思ったわ。


 こんな偶然、あるんかね(^-^;

無限地獄は間違いです。

無間地獄が正しい。無限にすると、永遠に地獄に知ることになり、意味が違うらしい。変更しました

無間と言うのが、変換で出てこないので、勢いで書いちゃうんだよね。


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