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カール


 なんだか、面倒な話になってきた。とにかく、テーマが二つになる。

 ヒトラーとホロスコープ

 マラキの予言と最後の法王


 こんな話が一気に飛び出て来る事なんてあるんだろうか?

 頭が痛くなる。


 一度、ヒトラーとホロスコープの話でエタっているのであまり考えたくはないけれど、こんな偶然があるんだろうか?

 ヒトラーがナチスを復活させた1925年から十年目の誕生日に復活祭が重なるなんて。

 なんとなく、モヤるのはオカルトというより、カールという占星術師が初めからそうなる様に考えたんじゃないかと思ってしまうからだ。

 私はカールがヒトラーの誕生日を改竄したんじゃないかと考えている。

 でも、改竄するなら、一日違いの4月21日の方がいいに違いない。

 なにしろ、ローマの建国記念日なんだから。

 それをわざわざ20日にして、何もない日にする意味が分からない。

 ただ、ホロスコープでは牡牛座の0度に当たる日ではあるけれど。

 

 でも、初めから、この100年目を想定していたとしたらどうだろう?

 復活祭は春分から初めの満月のあった日曜日という、私には面相くさくて計算できないどころかする気も起きないけれど、大学出のカールなら、こんな計算、きっと簡単にできるに違いない。

 それに昭和のオカルトではヒトラーはなんだか予言を残したと言われていた。ドイツ人が聞いたら呆れるかもしれないけれど、昭和の子供はそんな漫画を読んで育った。


 ヒトラーは日本に転生すると。


 正直、私にはなぜ、漫画のヒトラーが日本人になりたいのかが分からなかった。

 だって、彼は金髪碧眼のアーリア人の世界を作りたかったと聞いたからだ。

 日本人になったら、そんな容姿には到底なれない。


 小説を書くようになって、それらしい記事を探したけれど、見つからなかった。多分あの設定は、漫画の適当なホラ話なんだと思う。

 でも、子供の私にはそんな事はわからないから、真実と混ぜて覚えていた。

だから、この100年目の偶然が不気味に感じるのだ。


 ついでに、あれだけ、平和とヒトラーの悪行で、よその国と戦争するなと言われていたそのドイツが、現在、アメリカの大統領が変わって状況が変わってくるのだ。


 フランスがドイツを核の傘に入れると言い。

 ドイツの政権が冥王星の宮の移動と共に混乱する。

 

 

 子供の頃読んだ漫画のようにヒトラーは冥界から甦ってくるのだろうか…


 不気味な考えにゲンナリして、ため息と共に気分転換をする。

 web小説だからって、なんでも転生はいただけない。


 大体、本当にヒトラーが転生したいと言ったかどうかも、ここに来るとわからなくなってくる。

 ヒトラーは自決し、その謎もまた失われたのだから。


 ここにきて、カールを中心に物語を構築すると展開が変わって見える事に気がついた。

 つまり、星の動きと歴史の繰り返し、周期でカールは物事を考えていたとしたら、どうだろう?


 カール・エルンスト・クラフト

 彼はオカルト界では有名なナチスのお抱え占星術師と言われていた。

 が、今調べると、そうでもないらしい。

 最近、戦国時代に在日した弥助と呼ばれた人物が海外で相当盛られたりしていたからか、なんだか本に書いてあるからって信用できない気がする。

 真実は私にはわからないけれど、私のノートの殴り書きと、そんなネットの情報をまとめると、カールは大学出のインテリで理数系の人物である。

 占星術についても、生年月日からの統計をもとにした性格判断から始めたようだった。

 まあ、この頃は超能力を科学的に調べた時代だからカールも色々と脱線はしていたようだ。

 オカルト界隈の友人もいたようだし。


 で、その活動をナチスの人間に興味を持たれてドイツへとくる。

 大体の資料では、ヒトラーより、カールは、ルドルフ・ヘスとか、ゲッペルスとか、ヒトラーの周りの人間に評価されてる印象だった。

 

 彼が評価されたのは、ヒトラーの暗殺未遂を予言したからだそうで、でも、ヘスがイギリスに星占いで亡命したって噂が流れると、ヒトラーはオカルト関係から距離を置いたようだ。

 どちらかというと、幹部クラスのゲッペルスとか、ヒムラーなんかが彼を買っていたようだ。

 なんだか、子供の頃に読んだ内容と少し印象が変わる。

 ヒトラーは魔術師とか、黒魔術で呪ったとか言われていたけれど、どちらかというと、ヒトラーはオカルトヒートする幹部にうんざりしてる印象に変わった。


 カールのナチスでの活躍は思ったよりも短い、数年くらいのものらしい。

 が、のちの色んな人にカールの功績が、色々盛られて描かれたみたいだ。


 が、そんなカールも、ノルトラダムスの4行詩を使ってプロパガンダをしようとしたらしいから、それにひっかっかった私には、彼を同情する気にはなれない。

 戦後の昭和では、彼は盛りやすい人物だったんだと思う。

 とにかく、ドイツを悪者のモデルにした話が流行ったし、ルドルフ・ヘスが80年代、ヒトラーの生誕100年を前に不審死をしたので、盛り上がったんだと思う。ついでに世紀末だったし。


 政治家なんだから、何か、20世紀末までの社会予想はナチスでもしていたと思うけれど、それは売れやすいようにオカルト風味に味付けされていた。

 ヒトラーの予言とか、流行ったな。


 ヒトラーが日本に転生する。


 金髪碧眼のアーリア人を崇拝していた彼が、どうしてそれを望んだのか、アメリカ映画のお姫様に憧れた子供の私には理解できなかった。


 私は、60年代のアメリカ映画のような、ウエストのほっそりとした肩出しの華やかなでドレスに憧れ、そして、母と自分を見てはそんなものは、生涯似合わないという宿命と戦った。白人の少女になりたかった。


 だから、日本人に生まれたがるヒトラーの意味が分からなかった。

 それに、当時は日本のルーツがユダヤ人説も流行っていたから、何が何だか理解不能だった。


 今、ネットを調べても、そんな記事は出てこない。

 私は一体、何を見ていたんだろう?たぬきに化かされたんだろうか。


 不気味な気持ちになりながら、カールを調べる。

 私は子供の頃、何をしていたんだろう?

 異世界にいたんじゃないかと思うような真実が明らかになる中で、どうも、ノストラダムスの予言を20世紀に流行らせたのがコイツである事を知った。


 カールめっ。


 面倒臭くなる物語に、ふと、1999年の予言とヒトラーの予言がカールで繋がる事に気がついた。


 

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