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スーパームーン


 20世紀末、人類滅亡の映画が沢山公開された。

最近はどうかは知らないけれど、昔はこの手の映画はデートの定番だった。


 世界が破滅するとしたら、私はあなたと一緒にいるわ。


 なんて、割と甘々ムードになれる設定だった。嘘ではない。だって、1999年は結婚する男女が増えた。

 とはいえ、世紀末、隕石で滅亡する事はなかった。

 代わりに、終末予言作家がゴッソリ消えていった。


 が、2013年のロシアの火球は世界をビビらせた。2012年滅亡の余韻が消えない頃だったので、オカルト界隈も踊った。ネットにも様々な考察が載ったが、

 私の周りでは、ロシア人が戦争と間違ったと言うコメントにビビってた。


 隕石の落下を予測するのは、地震よりも難しい。

 そして、科学、天文知識も必要になるので、素人の隕石落下の予測を普通に聞いていると ???

と、疑問符が出てくるものもある。

 例えば、幻の惑星ニビルが地球に接近してくるとか。

 惑星が移動してきたら、流石にわかるだろう?と思った。

 ニビルは来なかった。大体、ニビルという惑星は公で発見されてはいない。


 「隕石、そっちが気になったんですか。でも、隕石は落ちてきません。」

克也は断言した。

 は?

正論で断言されても、文句が出てくるのがオカルト仲間である。


富士山は爆発するかもしれないのに、なぜ、隕石は否定するんだよ?

克也の謎理論の解は、私にはわからない。


「なんで?」

私の心からの質問に克也は私のスマホを「あ、すいません、借りていいですか?」と言いながら検索をかける。

「隕石の説は、どうも、漫画やスピチュアル系の人が出所のようです。でも、地震は、観察に基づく予測です。」

克也は澱みなく言い切ったΣ(゜д゜lll) あんた、政府の偉い人も、富士山が爆発なんて言ってないだろう?


「いや、まあ、確かに今回の隕石の件は、アポフィスとかの時みたいに観測されたわけじゃなさそうだけれど、でも、地震だって、科学的とまではいかないと思うよ。」

私は思ったより冷静に言った。克也は私の指摘を悠々と受けて、なお、笑った。

「ふっ。一緒にしないでほしいね。俺は、ネットで調べたんだよ!」

ネット(´⊙ω⊙`)

「スーパームーンの時に地震が多くなるって、卯月さんも聞いたことがあるでしょ?」

すっ、スーパームーン!正義の味方のように聞こえるけれど、それは違う。

月と地球の距離は一定ではない。遠くなったり近くなったりする。

 満月に距離が近い時の事をスーパームーンという。


 そして、スーパームーンの時には地震が起こるって噂があった。

ついでに、本当にそれに近い時に地震があった!

私もそれで半端な短編描きましたぁぁぁぁぁぁぁ(>_<)


 ああ、黒歴史が…しみる…



 「あるわね。確かに、そんな都市伝説が。」

心の中は恥ずかしさのサンバカーニバル絶賛開催中でも、私はクールに話した。

「今回、8月にある惑星直列は、なんと、満月を先頭に7つの惑星が並んで夜空に現れる、ものすごく珍しいものなのです!!!!」

ああ、克也の背後でにびっくりマークが炸裂しているのが見えるようだわ。

こういう時、顔に縦線の影を作って「なん、なんですってぇ!!」とか、返せれば、私の小説も、もう少し人気が出るのかもしれない。なんて、他人が事のような感想が込み上げる。


 

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