そして、春がきた
時が過ぎるのは物凄く早い。
2025年…
気がつくと2025年の春になっていたヽ(;▽;)
2017年小銭稼ぎのために手を出したweb小説の終わりの予定の年が、気がつくとそこに私はいるっ。
小銭の代わりに貯まったのは、未完の山…
もう、どうしていいやら。
とはいえ、今年は書きたい小説がある。
なぜ、今年を活動のゴールに決めたのか、それはっ、
2025年は明智小五郎のデビュー100周年だからだっ!
二次小説の応募を断るイベントが多いけれど、著作権が切れている明智小五郎の話は大体のイベントで投稿可能だった。
これには数年、構想を重ねた。
学生の作中作者が物語を作る感じで登場人物と新しい物語を考えていた。
web小説界隈では、未完で放置することを『エタる』という。
まあ、この話も1年以上エタっている。
が、今年は、絶対に物語を進めようと心に決めていたんだ。
私の夢、小説で稼いだお金で友人と名古屋でモーニングをする。その夢は叶わない。
友人は、桜が散る春に人知れず亡くなったから。
だからこそ、小説の登場人物だけでも大阪に行ってほしい。
新しくリニューアルした、明智小五郎の物語を連れて。
はぁ。
ため息が出る。
田んぼの一角にひっそり存在する喫茶店。どことなく19世紀のアメリカのカントリー風味のログハウスの喫茶店で私は友人を待っていた。
色んなことがあって、なかなか会えないフリマクラブの友人、晴香と待ち合わせをしているのだ。
フリマ好きの集まりのクラブも時を経てほぼ、活動を停止していた。
この10年、災害やら経済やら何やらかにやらで、地方イベントも減り、フリマの募集も無くなった。
代わりに台頭してきたのが、インターネットのフリマサイトであるが、私達はそれには手を出していなかった。
機械音痴というのもあるが、そこまでして不用品を売る熱意も無くなったというのもある。
そして、春香と会う機会も無くなって来たのだけれど、2025年、慰安旅行を計画したこの年に剛の墓参りを兼ねて会うことにしたのだった。
「あ、卯月さん!」
親そうに晴香が店の玄関前で私に手を振った。
「晴香さん!」
私も手を振り、私たちはお互いの姿に失った年月を感じていた。




