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冥王の迷宮 4



異端審問…当時、何があったんだろう?

不意に疑問を感じる。


ガリレオを調べた。

そして、生まれ年にヒントを見つける。彼の生まれた月はユリウス歴で、死んだ日はグレゴリオ歴で表記されていた。


グレゴリオ歴とユリウス歴…なんだろう?


調べると、どうもこの辺が原因の気がしてきた。


第226代ローマ教皇 グレゴリウス13世。

この人は、長年、見てみぬふりをされた換気扇の汚れを掃除する綺麗好きのように、溜めにたまった歴の訂正に着手をする。この頃、ユリウス歴は誰が見てもおかしいと感じるようになっていた。

 10日もズレたいたんだから仕方ない。

なんで、王さまではなく、教会が着手するのか…


それは、教会の様々な儀式に支障が出てきた事にある。


地球はほぼ円形の楕円の軌道を公転している。

ほぼ…と、言うのは、ほとんど、丸に近い軌道である。

私のフリーハンドの円なんかより、正確で緻密な円軌道は、1年や数十年じゃ、それほど気にならない。

換気扇の油汚れのように、1回や2回の天ぷら、フライをしたくらいで、イチイチつけおき洗いをしなくても良いような、そんなレベルの話である。


が、回を重ね、なんか、汚れが気になるようになると、換気扇を掃除するべきだけど、面倒くさいと悩むように、歴の誤差と言うのも着手するとなると、はなはな面倒くさいものなのだ。


まず、正解を探さなくてはいけない。

どうするのか?


資料が無いから教会がどうしたか?は、先生か、図書館で調べてもらうとして、

多分、冬至を観察したと思う。


冬至…クリスマスと言うキリスト教の最大のイベントを間違った日付でいつまでもやるわけにはいかない。


他にも、夏至も春分にも、キリスト教のイベントは盛りだくさんである。


基本、夏至やら冬至を知るには、太陽の位置を調べる訳で、この私ですら、小学生の頃、プラッスチックのドームにシールを張りながら、なんか、観測した記憶がある。


15世紀はプラッスチックが無いから、影を使って観察するんだと思う。


この頃、既に、信者もなんか、カレンダーが怪しいのは薄々気がついていたようだ。


まあ、古代エジプトの時代から、春分、秋分、冬至、夏至は大スペクタクル・ミステリーイベントが(もよお)される。


エジプト、インカのピラミッドは有名だが、ローマのパンテオンと言う建物も、私ですら知っている、凄いシステムがいまだ、現役だ。

ドームの中心の穴から入った太陽の光が、冬至や夏至などを知らせるように特定の場所を照らすのだ。


それは、ローマ皇帝の叡知と神々しさを演出した。

と、言うわけで、他にも、様々に夏至などのイベントに合わせて様々な場所が、それを示すわけだ。


それは、ローマ市民も知ってるだろうから、『なんか変だな?』と、考える人が続出するのはわかる気がする。


まあ、町の人はそれで良いとして、農業などの自然を相手にする人たちは、間違った計画をたててしまう恐れがあるから、深刻である。


古来、春分などのイベントは大切にされていた。

春分を正確に当てる事が出来るのは、現在でもなんか、凄い感があるし、尊敬もされる。


逆に、春分のイベントを間違ったら、格好悪いし、坊さんたちが信者から疑われてしまう。


暦の訂正は、平和な世の中の為に必要な事業なのだ。


そして、間違いを正すためには、天体観測が必要になる…


この辺りで、なんか…気がついちゃった人が出てきたんだと思う。


なんか…地球、動いてない?

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