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番外 教えておくれよブラバッキー6
国男先生は穏やかに語る。不思議な古い物語を…
そこには、懐かしい昔の日本と『先生』がいた。
本を読みながら、気持ちが落ち着いて行くのを感じた。
それは、少女時代、名にも知らずに、良い気になって投げ捨てた物語だった。
昔話はつまらない。
だって、私は21世紀に大人になるの。宇宙にだって、月にだって行くんだからっ。
ちいちゃかった私が、頭の中で生意気に叫んでいた。
それは、かつて、祖母や母に叫んだ言葉で、年を取った現在、思い出すと死ぬほど恥ずかしい気持ちになる。
思わず本を閉じ、そして、そこで隣のオッサンと目があった。
山臥(///0///)!
私の横にいたオッサンは山臥だった。
彼は、机にのせた右の腕で自分の頭を支えながら、昭和のテンプレのハンサムポーズでウインクをした。
「やあ、久しぶりだね。」




