目覚め
この話は大幅に加筆、修正するかもしれません
「ん.........?」
目を開けると私はベッドに寝そべっていた。
首を動かして辺りを見渡してみると、自分が寝ているのと同じようなベッドが何個かあった。
どうやら病院に来てしまったみたいです
しかし、何故ここに来てしまったのでしょうか?
意識が途切れる直前の記憶を探ってみる。
塾から帰宅する途中に、いきなり洞窟の中にいてそれから...
あの緑色のバケモノに殺された?
少しずつその時の記憶を思い出していくと同時に、少しお腹周りが気持ち悪くなってきた気がする。
しかし、一つ疑問が残る。
もしこの記憶が本当だとしたら、なぜ今こんなにも元気なのでしょうか。
大きくえぐり取られたはずの腹の傷は縫い目の跡もなく綺麗にふさがっている。
あれは夢だったのでしょうか...
記憶と今の自分の状態との錯誤に頭を悩ませていたところ、病室に入ってくる人がいた、母だ。
母は私が起きていることに気が付くと、すごく安堵したような表情を浮かべて駆け寄ってきた。
そして、私が寝てる間のいろいろな事を聞くことが出来た。
まず、謎の洞窟、通称ダンジョンは夢ではなく本当に発生していたものらしい、世界中のいたるところに同時に出現したそうだ。場所によってはビルの下にいきなり現れることもあって甚大な被害が予想されているらしい。
そして私はというと、塾の近くに現れたダンジョンの入り口付近に倒れていたらしく、それを目撃した人が救急車を呼んでくれたようだ。
そして何より不思議に思ったのが、体に異常がないということだ。
つまり、一度殺されかけたというのは私のただの幻覚だったということでしょうか?
やはりまだ疑問点が残るも、体も元気なためすぐに退院することになった。
*************************
家に帰ると私はすぐにネットで情報収集を始める。
SNSサイトを見てみると、ある一つの単語がトレンドに入っていた。
ステータス
ステータスとやらがこの現実世界に表示されるようになったらしい。
普通だったらあり得ないと一蹴するところだ、しかしこんなにも話題になっているしダンジョンも現れるようになった世界だ。こんなことが起きてもおかしくないだろうと私は考える。
詳細を見てみると「ステータス」と言ったり頭でステータスを開こうと思うと自分のステータスを見ることができるらしい。
ちょっとやってみますか。
なんとなく右手を前に出してから言う。
「ステータスオープン!」
***************************************
赤井 結月 レベル 5
種族: 吸血鬼 SP: 15
MP: 51/51
攻撃力: 39
防御力: 21
速 さ: 41
幸 運: 19
スキル: 吸血LV1
称 号: 始祖の吸血鬼
***************************************
「なっ!」
いくらネットに書かれていたものとは言えどいざ出てくると驚きを隠せない。
そして私は気になる点を見つける。
「吸血鬼...?」
私がいつ吸血鬼になったというのでしょうか。
種族の欄には『人間』と書いてあるとネットでは言われてましたが...
そしてスキルの欄にもおそらく吸血鬼に関係のあるだろう文字が書かれている。
吸血とはそのまま血を吸うスキルということですかね?
そんなことを思っていると画面が切り替わった。
***************************************
吸血LV1
・血を吸うことで魔力が回復する。
・魔力が全回復した状態で血を吸うと自分の血に還元される。
***************************************
考えるだけで詳細を表示してくれるとは、随分と便利なステータスですね。
魔力を回復できるというのは分かりますが、自分の血に還元とはどういう意味でしょうか。
分からないのはしょうがないのでとりあえず次の項目も見てみる
***************************************
始祖の吸血鬼
・この世界で初めて吸血鬼になったものに与えられる称号
・吸血鬼を操る程度の力を得る
***************************************
この称号の効果は本当によく分からない。
吸血鬼を操る...?他にも吸血鬼がいるということでしょうか。
正直このステータスについてまだよく分からないことが多い。しかし、MPの項目があるということは魔法が使えるという事だと思うので興奮してくる。
魔法は好きです。なぜならリアルとかけ離れていてロマンがあるから。私は前からこのような世界をずっと待ち望んでいたのかもしれません。
そして、私は一つの目標を持った。
それは、この変貌した世界を誰よりも存分に楽しむこと。
たとえそれが残酷で苦しい世界だったとしても。
その日は夜までダンジョン関連のことを調べつくした。それはもう毎日かかさずやっていたゲームのログインを忘れるくらいの情熱であった。
そして明日、私はまたダンジョンに行くことにした。
画面下の「☆☆☆☆☆」から評価をお願いします!m(._.)m
※追記 描き終わらなかったので更新は後日にさせて頂きます。申し訳ありません