ハートウーマン軍曹のミリタリー・ケイデンス、勇者養成訓練所。
やっちまったな~
ここは、勇者養成訓練所。
タフ気取りと、アホ勇者の8週間制学院。
「マゲッツどもっ」
「オレは、ヒューマンも、エルフも、ドワーフも、ゴブリンも、オーガーも差別しないっ」
「なぜなら、等しく価値がないからだっ」
「これからは、言葉の最後に”サー”をつけろ」
「分かったなっ」
「「「サー、イエッサー」」」
「声が、小さいっ」
「「「サーッ、イエッサッー」」」
◆
屈強な男たちが列をなして走っている。
ザッザッ、ザッザッツ、ザッザッ、ザッザッツ
「俺たち勇者は最強だあっ」
「「「俺たち勇者は最強だあっ」」」
「スキル”ゴッド”は完璧だあっ」
「「「スキル”ゴッド”は完璧だあっ」」」
「初代魔王を一ころだあっ」
「「「初代魔王を一ころだあっ」」」
「姫さんと、P、T」
「「「姫さんと、P、T」」」
「お前によしっ」
「「「お前によしっ」」」
「俺によしっ」
「「「俺によしっ」」」
「味よしっ」
「「「味よしっ」」」
「全てよしっ」
「「「全てよしっ」」」
「姫さんよぼよぼ、老衰だあっ」
「「「姫さんよぼよぼ、老衰だあっ」」」
「お次は、聖女と、P、Tだあっ」
「「「お次は、聖女と、P、Tだあっ」」」
◆
この詩は、史実である。
勇者”タチバナ・レンマ”のチートスキル”ゴッド”は、死も衰えもなかった。
千年王国
千年に渡り、タチバナ・レンマは、この世界を支配し続けた。
スキル”ゴッド”の小さなほころびを見つけ、自分の聖剣で自分の首を跳ねた彼は、やっと解放されたような穏やかな笑みを浮かべていたと言う。
100年に、一回、”魔王”はこの世界に発生する。
この曲は、10番まであった。
全ての、魔王の名前と、姫や聖女、勇者のパートナーの名前は、判明している。
ちなみに、タチバナ・レンマは、異世界では、”ショボクレタ・オッサン”という職業についていたらしい。
「勇者認定試験に出るぞっ、マゲッツどもっ」
「「「サーッ、イエッサーッ」」」
ハートウーマン軍曹は、ドワーフの、ロリ巨乳である(ババ~~ン)。