戻ってきた少女7
聖騎士団団長の隣に正座をして、数時間。
今回何故このようになってしまったかと言うと、5月に起きた植樹イベントの際に起きた襲撃にて私が暗殺術を使っていた事にあります。
暗殺術とは、第8部隊聖騎士団の裏の顔である暗部が使用する1対1を想定し必ず倒すためのいわば一撃必殺技のようなものです。
では、なぜ暗殺術を知っていてはいけないかと言いますと、暗部の情報自体が極秘のものだからです。
同じ聖騎士団でも知らされていません。
第8部隊に所属を命じられて初めて明かされるものであり、その情報を広めれば即死系に値するほどです。
第8部隊の役割は聖騎士団の立場としては国民を守る盾としての平和の維持をすることで、暗部としては他国にスパイとして潜入し情報収集をします。
暗部はあくまで情報収集がメインであり、暗殺などをするわけではありません。
しかし、せっかく集めた情報を必ず持ち帰らないといけないため、もしもスパイとしてバレた時に口封じが必要なので暗殺術が生まれました。
私が知っているのは壱の型から碁の型までで、もちろん教えてもらって練習したのではありません。
存在自体が極秘のものなので、どこでどのような訓練をしているかなども知られていません。
王様であるお父様ですら知らされていなかったはずです。
私が訓練をしているところを発見したのも本当に奇跡的なものでした。
そして、訓練している所を隠れて観察して自分なりにアレンジしたものなので多少違いはありますが私は会得することに至りました。
ですが、先に一件でお姉さまにバレる事になり、問題になってしまったのです。
私の知る由もない、しかも極秘情報がなぜ漏れていたのか。
漏れていた場合は国のセキュリティに関わるものであり、騎士団団長自ら教えたのであればなぜそのような事をしたのか、首が一つや二つ飛ぶような問題なのです。
この件に関して聖騎士団について落ち度は何一つ問題はなく、私が見つけてしまった事に問題があるのですが、それを認めてしまえばとても怖いお説教が待っています。
全てを擦り付ける事が出来ないとしても、半々程度の罪を分かち合わなければ実が持ちません。
お姉さまに嘘をつくのはとても心苦しいのですが、私の身の安全のため色々な嘘っつきながら言い訳をしていきます。
「要するに、聖騎士団団長にそそのかされて、練習に参加していたと主張したいのね?」
「そうなのです!あくまで誘われただけなのです!本当に出来心だったのです!!」
お姉さまはため息を一つつき、聖騎士団団長の方へ向き直ります。
聖騎士団団長は嘘であると主張していますが、私もかなりの名演技をしていたと自負しているのでこれは勝ちでしょう。
「リーナはこう言っているわよ?どうなのかしら?」
「本当に違うんです。リーナ様の言っていることは全て虚言であり、言われたような事は一切しておりません。」
お互いに説教をされたくないので発言が交わるような事もなく対立しています。
お姉さまもどちらが嘘をついているのか慎重に思考しています。
「リーナ、もう一度聞くわよ?本当に誘われたのね?」
「そうなのです。出来心なのです。」
「本当のこと言ってくれれば今日は一緒に寝てあげるけど、本当にうそをついていないのね?」
「はい。‥…嘘をつきました!すみませんでした!お父様とお母様の目を盗んで山の奥へ行った日に偶然見つけてしまい自分なりに練習してしまいました!!」
「あら…そうなの。」
な、なんと、お姉さま自らご一緒に寝るご提案をしていただけるなんて!!
しかし、ここで本当の事を言ってしまえば、より罪が重くなるだけです。
本当の事を言って添い寝をしてもらいたいのですが、我慢、我慢、我慢です!!
・・・って、悩む前に条件反射で本当の事を言ってしまいました?!?!
提案が良すぎて心の中で我慢しようとしていても、口が勝手にしゃべってしまいました!
「そうだとは思っていたけど、最初からこうしていればよかったわ。」
そう言うと、聖騎士団団長さんのを立たせ、廊下の方へ。
「今回の件、リーナが白状したからよかったものの、極秘であるあなたたちを一人の少女にバレてしまっていた事には変わりないの。次は無いように今後は今まで以上に内密に活動するように心がけてくださいね。」
「はっ!!サナ様の命令を部下にも厳しく言っておきます!!」
そしてそのまま聖騎士団団長さんは帰っていったのでした。
取り残された私は、お姉さまと一対一で向き合う形で説教をさせられることになりました。
大体3時間ほどだと思いますが説教が続き、足はしびれて動けなくなり、立つ事もままならない程です。
やっとの思いで立ち上げっても、足ばぶるぶると震えて生まれたての小鹿です。
お姉さまの介抱の元ご家庭に運んでもらいました。
夕食時や入浴中にも後遺症が続いて少し痛かったです。
ですが、そこで話は終わることがありませんでした。
お部屋に戻ると、先に入浴を済ませていたお姉さまがお部屋で待っていたのです。
「ちゃんと約束をしたものね。」
「お、お姉さま~!」
真実を話させるための罠だと思っていたので、本当にご一緒して寝られるとは思ってもいませんでした。
一度は後悔をしたものの、あの時真実を話していて本当に良かったです。
「足がまだ痛むのでしょ?ほら、ベットのに横になりましょ?」
お姉さまに招かれてベットに入ります。
2人で寝るには申し分ない大きさですが、お互いの体温が感じやすく、胸の高鳴りが止まりません。
「お、お姉さま、一つだけ、お願いをしていてもいいですか?」
「?」
「実はその、頭を撫でてもらえないでしょうか。今日は疲れてしまったので、優しくされたい、です。」
「疲れたのは、あなたの自業自得でしょ?…でも、それぐらいならいいわよ。」
そう言って頭を優しくなでてくれます。
髪の毛がくしゃくしゃにならないように毛並みに沿って撫でてくれるのでより手の動きが伝わって少しくすぐったくもあります。
「どう、気持ちいい?」
「は、はい…////」
赤くなっている顔を見せないように顔を隠しながら返事をします。
今はお姉さまにとても見られては困る顔をしているので絶対に見せられません。
「顔を隠して、恥ずかしいの?…気持ちいい証拠なのかしら?」
「///////」
お姉さまに見透かされていて悶え死にそうです。
先ほどから心拍数の上昇が止まりませんし、私明日には死んでいるかもしれません。
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