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王女だってお姉さまを好きになる  作者: 雪の降る冬
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戻ってきた少女3

「リーナちゃん、少しの間だけどお別れだね。私の事、忘れないでね!」

「大丈夫ですよ。・・・それに、休み中に会う予定もしたではありませんか。」


今日から夏休みに入りました。

それに差し当たって、私とお姉さまは一度国に帰ることになりました。


「リーナちゃん、サナちゃん、いってらっしゃい。いつでも帰ってきていいからね!」

「会長も、無理はしないでくださいね。」

「行ってきます。」


迎えの馬車に荷物を詰め、レオナちゃんとマリア会長の2人にしばしのお別れの言葉。

ヒマリ先輩はお家の都合で一足先に帰ってしまってのでお見送りはしてもらえませんでした。

その分、ヒマリ先輩が帰るときに盛大なお見送りをしました。

私とお姉さまはレオナちゃんとマリア会長に見送られながら帰路をたどりました。


「マリア会長は大変ですね。」

「そうね。でも、寮のルールだからね。」


白百合学園の寮は夏休み中閉まるわけではありません。

なので、帰宅しない生徒が申請は必要ですが夏休み中使用できます。

しかし、寮を使用している以上、責任者が必要になってきます。

各寮によっては責任者は先生だったり、生徒の親だったりと決められた人にお願いする必要があります。


第8寮では、その責任者は3年生の誰かになっています。

特に、緊急な用事がなければ寮母を務めている生徒が責任者として寮に残らないといけないらしいです。

なので、寮母であるマリア会長は生徒がみんな帰宅しないと帰れません。


「そう言えば、レオナちゃんはどうするって言ってたの?」

「マリア会長と一緒の日まで残るそうです。」

「なら、安心ね。」


レオナちゃんもまた、マリア会長と共に最後まで残ると言ってました。

理由を聞こうとすると、頬を赤らめて教えてくれませんでした。

ただし、私にはピーンと来たのですが、ここはレオナちゃんのためにも秘密という事で黙っておくことにしました。


「リーナは帰ったらまず何をするの?」

「一先ずお父様とお母様に元気な顔を見せに行きます。心配していると思うので、まずは安心させないといけませんから。」

「そうね。きっと、ライネル様が泣きながら喜んでくれると思うわ。」


冗談を、と笑いたいのですが、はっきしと言って本当にしそうで怖いです。

お父様は愛情表現がひどいくらい大袈裟です。

心配しているときなんて、私たちの前では泣きそうになる一歩手前の表情になります。

案した時には泣きながら抱きついて顔をさすってきたりします。


お母様はそこには引いているのですが、それだけ私たちを愛してくれているのだと、心からは愛おしく思っています。

正直、年頃の娘からしてみれば、恥ずかしいばかりで他人に決して見せたくないのです。

ただし、お母様の意見と同じ思いがあるからこそ、本当に避けたりはしません。(された数分はひどく塵を見るような目をしていると言われたことはありますが)


「お姉さま、しばらくの間のお別れです。」

「部屋をきれいにして待っているわ。」


お姉さまとはご自宅でお別れし、私王宮に向かいます。


「「「お嬢様、お帰りなさいませ。」」」


帰ってみると、数名のメイドたちが出迎えてくれた。

私としては、私一人のためにここまでしなくてもいいと思っている。

だけど、それを言うと、仕事を奪うなと怒られてしまうので言いません。


荷物はメイドたちが運んでくれるそうなので、私はお父様の部屋とお母様の部屋に向かいました。

一度迷惑をかけてしまったとの事なので、元気な顔を見せてあげないといけません。

私は両親の部屋の扉を軽くノックする。


「お父様、お母様、ただいま戻りました。少々よろしいでしょうか?」

「入っていいわよ。」


仲からお母様の声がしました。

多分お父様もいるだろうから、ちゃんとお話をしないといけません。

いったん深呼吸をして、部屋の中に入ります。


「帰ってきたかいリーナよ!!儂は心配で心配で寝る暇がなかったわい。」


それはすみませんでした。

その時の記憶が無いとはいえ、心配をさせてしまい迷惑をかけてしまった事がとても胸を締め付けます。


「何言ってるの。あなたが仕事をサボるから貯まった仕事を慌ててやる事になったでしょ?」

「違うもん、違うもん!仕事よりもリーナが大事だっただけだもん!てか、儂の娘が危ない時に仕事とか頭おかしいじゃん。そんなの部下に任せればいいじゃん。なんなのあいつら。」

「そういう所がダメなんでしょ?娘の前で恥ずかしげもなくできるわね。呆れてしまうわ。」


私もお母様に同感です。

心配をかけてしまったのかと思ったのに、ただ仕事をサボった罰だったなんて。

少しだけ感動した気持ちを返してほしいです。


「ごめんなさいね。帰って早々ダメな父親の姿を見せてしまって。もっと親らしい姿を見せてあげたいのだけど、この人はこんなのだからね。それに、まだまだ仕事が溜まってるからあまり時間がないの。せっかく帰ってきたのにかまってあげられなくてごめんなさい。」

「大丈夫です。お母様が大変なのはわかっていますから。」

「儂は?」

「お母様の仕事を増やさないように頑張ってください。」

「聞いたか!?リーナはが頑張ってって言ってくれたぞ!?」


すると呆れたようにお母様はため息をつく。

私もこのネガティブ思考には頭がありません。


「ここに居てもリラックスできないと思うからサナちゃんの所に泊めてもらいなさい。ちゃんと話は通してあるから。」

「それは嬉しいんですが、大丈夫なんですか?それに、ミオの事もありますし。」

「ミオは一週間程度帰ってこないから。なんでも学校のお友達と観光に行くとかでね。あなたにも、あの子にも自由でいて欲しいの。後、リーナがここに居たいならいいけどちゃんと休める?」


お父様がいる以上、完全に休めるとは思いません。

昔から勝手に部屋に入ってきたりして、プライベートの時間すら奪われてしまいかねません。

正直言って、お姉さまのところにずっと居たいです。


「だから、遠慮せずに行ってきなさい。……ただし、どこかへ出かけるときは一言お願いね?」

「分かりました。」


それから、着替えなどの荷物をそろえて、お姉さまのご自宅へ向かいました。

さっき通った道をたどり、お姉さまのいる所へ向かいます。


お母様が話を通していただいていたので、簡単にお家の中へ入らせてもらえました。

玄関ではお姉さまのお母様が待っていました。


「リーナちゃんよく来てくれたわね。自分のお家だと思っていいからね。」


お姉さまのお母様は貴族らしからない人で生活環境も庶民に近いらしいです。

家事に関しては執事やメイドに任せる事は程ないらしいです。

そんな性格の人だから、態度や言動が柔らかく接しやすいです。


ただ、お姉さまが住んで居るお家なので少し緊張してしまいます。

今日から数週間泊まらせてもらう予定なので、お姉さまがどのように過ごしてきたのか十分調べさしてもらいます。

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