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王女だってお姉さまを好きになる  作者: 雪の降る冬
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戻ってきた少女2

目が覚めると次の日でした。

流石にお姉さまは部屋に戻ってしまって‥‥


「おはよう。よく眠れていたようね。」

「お姉さま?……おおお、お姉さま!!」


椅子に座って、片手には小説を持ったお姉さまがいました。

しかも、持っていた本は、私が持ってきていた恋愛小説。

高貴な令嬢と、付き人であるメイドの少女が恋に落ちるちょっぴりHな百合小説!!


見ている分には、こちらがドキドキさせられて次の展開がどうなるか胸を高鳴らされれます。

でも、他の人に見られる分には、笑われてしまわないかドキドキされられて心臓に悪いです。


「そ、その小説は‥…」

「置いてあったからリーナが起きるまで読ませてもらってたわ。」

「そ、その、お姉さま‥…感想を聞いてもよろしいですか?」


手を口元に持って行き、考え込むような姿勢になる。


「話の内容としては面白いと思うわよ。設定がよく作り込まれていて、物語はスマートに進んでいるから楽しめたわ。」


肩の荷が下りる。

お姉さまに軽蔑されることはなかったようでした。


「……ただ……もう少し健全のものにした方がいいわよ。……ちょっと、エッチな部分もあって…‥…あ、でも、悪いって言ってるわけじゃないのよ!?リーナもちゃんとした大人に近づいているものね、興味があるのは、わかるのよ?で、でもね、まだ早いと思うの。私としては‥…卒業するまでは控えた方が‥‥いいと思うわよ?」

「ソウデスヨネ、オネエサマ。」


頬を赤らめて言うお姉さまを見るに、Hな部分もちゃんと読まれたみたい。

頭が真っ白になって、何も思考できない。


「リーナ、リーナ!?戻ってきなさい!」

「ワ、ワタシハドコニモイッテマセンヨ。」

「口調がいつもと全然違うわよ!?わ、私が悪かったわ。勝手に読んでしまった事は謝るから戻ってきて!?」


何もかもどうでもよくなってしまった私は、ロボットになってしまった。

それから数分、お姉さまに声を掛けられやっとの思いで戻って来る事が出来ました。


「す、すみません。取り乱しました!」

「いいのよ。リーナのプライベートに入ってしまったのは私の落ち度だから。私は、あなたのプライベートにケチを付けたり文句は言ったりしないから、今日の事はお互いに忘れましょ?」

「そ、そうですね。私もそうしてもらえれば、嬉しいです。」





============================





「リーナちゃん、この間も倒れましたけど、大丈夫だったんですか?」

「はい。先日は迷惑をかけてしまってすみませんでした。」

「そのことはいいんだよ。リーナちゃんが無事ならそれでいいから。……それで、サナ先輩とも仲直りで来たんだよね?」

「はい。おかげさまで、何とかなりました。」


放課後、レオナちゃんに謝罪をした。

私が知らない間、記憶が無い間に起こったことについての謝罪を。


「それにしても、どうしてサナ先輩と喧嘩になったの?」

「そ、そうですね……」


実際私がやったんじゃなくて、私と同じ魂(?)を持つ人の仕業らしいのでどう答えたらしいものか分からない。

理由をお姉さまからも教えてもらえなかったので私は全容すら知りません。

でも、正直に話す事も出来ないので、適当なことを言ってごまかしました。


「次は同じ事しちゃだめだよ?」

「はい。次は気を付けますね。」



============================




「ヒマリ先輩、この度は迷惑をかけてすみませんでした。」

「頭上げなよ。別に私たちに何かあったわけじゃないんだし。」


手をひらひらとさせて、あたまをあげるようにうながされました。

どちらかと言うと、私に同情しているようでした。


「あの時、サナに抱きかかえられて戻ってきたけど、今は大丈夫なの?」

「はい。お陰様で体に異常はありません。」

「なら、私から言う事はないよ。それに、言うことは全てサナが言ってると思うから、同じことを言うのもなんだからね。」


そう言って、最後にもう一度だけ頭を下げて部屋を出た。




==============================




「この度はご迷惑をおかけしてすみませんでした。」

「いいのよ、だから顔をあげて。それに、リーナちゃんに頭を下げさせたなんてことがサナちゃんに知られたら怒られちゃうわ。」


そんなことはないと思います。

お姉さまは常識人であるから、間違ったことをすればもちろん怒るし、何もしなければ怒ることはないです。


「お姉さまはそのような事で怒ったりしませんよ。それに、今回は私が一方的に迷惑かけてしまったので、怒られるとしたら私の方です。」

「なら今回は、リーナちゃんの気持ちを受け取らないといけないわね。でも、本当に私は気にしてないし、ヒマリちゃんにレオナちゃんも気にしてないと思うから気にしちゃだめよ?」

「分かりました。それでは私は失礼します。」


会長の謝罪が終わり、一通りの謝罪は終わりました。

生徒会室を出るとお姉さまの姿がありました。


「お姉さま、こんにちはです。お姉さまも会長に用事ですか?」

「違うわ。あなたを待ってたのよ。色んな人に謝罪をしにまわってたのでしょ?」


偶々私が色々な場所に出入りしていると聞いて、私の謝罪が終わるまで待っていてくれていたらしいです。


「それでどうだったの?誰かに怒られでもしたかしら?」

「いえ、皆さん優しいので気にしないように言われただけでした。」

「だと思ったわ。」


夕日が差し込む階段を下りる。

ここ一カ月の記憶が無いからこそ、こうやって話す事に対して、近いようで遠いことのように思えてしまう。


「そう言えば、帰省の準備はしているの?」

「まだですね。」


気付けばすでに7月の後半。

私たちの学園も夏季休校に入ります。

期間は8月から10月までの2か月間。

私の知っている学園では1カ月程度なのですが、この学園はその2倍です。


「今年は、海に行ってみたいですね。」

「そうね、学園にいる間は殿方との接触も抑えられるから、旅行に行くにはちょうどいいわね。」


今年は去年までお姉さまの兄であるイロエがいたからこそ男性とのかかわりが減らせることは出来ていたけれど、それでも面会に来る人をすべてはねのけることはできませんでした。

それに、次期王妃としての仕事もある以上私に自由な時間はほとんどありませんでした。


しかし、今は学園に規則で男性とも会わなくすみますし、学業がある間はお母様が何とかしてくれる(すべての仕事がお父様にまわります。by母)と言われました。


なので今だけは心置きなくお姉さまとこの夏遊んで暮らせます!

それに、私がお姉さまのそばにいる事で、他の方々を近寄らせないようにも出来ます。

時期王妃である私の訪問を無碍にすれば貴族の恥。どんな貴族が来ようとも私がいれば追い返す言い訳になります。

こういう時だけは王族生まれで第一王女という肩書は役に立ちます。


「どうせなら部活動の活動の一環として、みんなと行くのはどうかしら?」

「え、えっと、私は……お姉さまと2人だけで…。」


私はお姉さまと2人で海に行って、2人だけの夜を過ごして、2人だけの‥…。

と、言ったことをしたかったのですが、強く言う事も出来ず、


「明日の部活動で提案しましょう。みんなもきっと喜んでくれるわ。」


結局そのような流れになってしまいました。

ただし、2人きりになれないわけではないのでその時が来れば、あんなことやこんなことを‥…。


「リーナ?」

「ひゃいっ!!」

「!?」


いけないいけない。妄想に浸ってしまって、不意にお姉さまに声を掛けられおかしな声が出てしまいました。


「いきなり黙ってしまったからどうしたのかと思ったら大きな声をあげて、どうしたの?」

「すみません。ふと考え込んでしまいまして。」

「そう。それならまた後でね。」


気が付けば寮の部屋の前まで来ていた。

お姉さまは隣なのですぐに部屋へ。

私も立ち止まっているわけにもいかないのですぐに部屋に入りました。


「帰省に関して荷物をまとめたりはしなくてもあっちに置いておけばいいので良いとして、海の準備ですね。今回はどんな相手もを準備をしましょうか。」


夏といえばこれ!と、言ったものは色々浮かびますが、作るには時間はかかりそうです。

今日から作ったとしても多くは作れないと思うので、一喜ばしいシチュエーションの候補を決めて、その流れに持って行くアイテムを最小限に抑えなくてはいけません。


「となると、水着のポロリは自然発生するとして、巨大イカの触手プレイなどは‥…お姉さまはお強いのでそのようなイベントは起きませんね。」


お姉さまがそのような事で後れを取るとは思いません。

…となると、日焼け止めを塗ったりでしょうか?

そこに媚薬を混ぜて、夜になったらちょうど効果が効き始めて、とかでしょうか?


媚薬なら、そもそもバーベキューのたれに仕込めば一発ですね。

ついでにレオナちゃんにも渡しておけば(媚薬入りとは教えずに)会長と何かあるかもしれませんね。

と言うことで一つ目は遅効性の媚薬入りソースですね。


「他には……。」


夜中まで考え込みながら、明日から取り掛かることを決めました。

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