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王女だってお姉さまを好きになる  作者: 雪の降る冬
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すれ違う少女4

私は教室で、部活動に行く準備をしていた。

レオナちゃんが飛び出していった後、私は一人残された。

レオナちゃんはすでに準備は終わっているようだったので、私も荷物をまとめる。


すると不意に目の前が白くなった。

力が抜けていき、立っている事すらやっとのような状態になっていく。

机に手を置き寄り掛かってみたけど、そのまま床に崩れ落ちてしまった。


倒れた際に、近くの机にぶつかっていたように思えたけど、痛みはなかった。

何もないただ白い空間に引きずられる様な感覚。

そのまま意識はなくなっていき、




―――――――――――――――――

――――――――

―――



うっすらと目を開くと教室にいた。

何をしていたのか思い出せず、一先ずは立ち上がることに専念した。

何故か体の所々が痛んでうまく立ちあがれなかったけど、時間をかけて足を振るえさせながらなんとか立ち上がる事が出来た。


窓越しに外の景色を見てみると、まだ青い空だった。

時計を見ると16時ごろ。

何をしていいのか分からず、教室を見渡すと、小さな猫ちゃんを見つけた。

猫ちゃんといっても少し変わっていて、翼がついていた。

その猫は空いていた扉を出て行った。

訳も分からず私はその猫を追いかけた。


廊下は静かで誰もいない。

周りを見渡しさっきの猫ちゃんが何処に行ったのか探す。

すると、右手の方の廊下にいた。

私が見つけたと分かったのか少し進んで右に曲がり姿を消した。

廊下の向こうに何があるのか分からないけれど、後をついて行く。

さっきの猫ちゃんが何処に消えたのかと思ったけど、猫ちゃんが曲がった所には階段があった。

そして、その階段の手すりの上に猫ちゃんは立っていた。


また私が来たことを確認すると階段を上がっていく。

私もその後を追いかけていく。

途中の階段の端に何か鎖のようなものがあったけど、気にせずに進んだ。


一番上まで行くと一つの扉があり、少し空いていた。

その隙間を潜り抜け猫ちゃんは扉の向こうへと言ってしまった。

私も追いかけて扉の向こうに。

すると、猫ちゃんが奥に座っていた。

私は猫ちゃんの元へ行こうと進んでいく。

すると猫ちゃんも動き出し、柵の向こうに行ってしまった。


危ないなと思ったので急いで助けに行く。

柵を超えて猫ちゃんの元へ。

猫ちゃんも動かなくなったので今のうちにとゆっくりと近づいて手を伸ばす。

あと少し、あと少しと思いながら前かがみになると、


「えっ?」


猫ちゃんの姿が消えた。

さっきまでいたはずなのに。

瞬きすらしていないからずっといる事を確認できていたはずなのに。


そうして周りを見渡そうとした。

すると運が悪く突風が後ろから吹いてきた。

私はバランスを取ろうとしたけど、風圧に負けてバランスを崩してしまった。

柵の方に体を向けれたけど、体重は外の方に。

そのまま体は倒れていき私は屋上から落ちた。


そして驚いたことに、私の真後ろの先に猫ちゃんがいた。

その目は少し笑っていて、まるで獲物を捕らえた時のような顔。

私はとても怖くて硬直してしまった。

必死に手を伸ばしたかったが、体が動かない。

そのまま仰向けに落ちていき私は死を覚悟した。


4階、3階、2階と落ちていく。

誰も助けてくれる人もいるはずもなく、懺悔した。

せめてこの体だけは傷つけないようにそう願いながら着地を待つ。


いつかいつかとまっていたけど、中々地面にぶつかることが無い。

私はゆっくりと目を開くとやっぱり校舎と青い空が広がっている。

さっきまでの事は夢じゃないことを私につきつける。

でも違和感がった。

周りの景色が動かない。

と言うか、私が動いていない。

自由落下していたはずなのに動きが止まっている。


「あら?貴方はいつから飛び降り自殺が好きになったのかしら?」


どこからか声がした。

知らないような知っているような、そんな声。

その後、私の体はゆっくりと降りていき、地面につく。

さっきまで一体何があったのか分からず少しの間立ったままになっていた。


少しすると冷静になり、誰か近くにいるのか首を振る。

しかし、近くに誰一人としていなかった。

お礼がしたかったけど、誰かが助けてくれたのか分からないので出来ない。


一先ず、さっきの教室に行こうと思ったら、校舎の方から誰かが近づてきた。


「リーナ!!リーナ!!」


誰かが迫ってきて私に抱き着いてきた。

それから体の色んな所を触ってきた。


「あなた何してるの!!怪我はないようだけど、危ないじゃない!!」

「は、はい。」


誰か分からないけど、いきなり怒られてしまった。


「リーナ、ちゃんと聞いてるの!?」

「え?あ、えっと・…。」


そして少しずつ記憶がよみがえってきた。

なぜ忘れていたのか、とすら思うような気持になりながら一先ず返事をする。


「お姉ちゃん、ちゃんと聞いてるよ。」

「そう……。それで一つ聞きたいことがあるのだけど!」

「は、はい!」


少し厳しそうな雰囲気で大声を出されたのでびくりとしてしまう。


「あなた、どうして飛び降りるようなことをしていたの!?廊下からあなたが落ちていく姿を見て血の気が引いたのよ!?」

「ご、ごめんない……。そんなつもりはなくて、いきなり突風が来て……。」

「だとしてもよ!それに、元々屋上は立ち入り禁止のはずよ!なんであんなところに居たの!?」

「え!?でも、そんなこと何処にも書いてなかったよ!?」

「何言ってるの!階段には鎖で通れないようにして看板だって立ってるはずでしょ?それに屋上は鍵掛かってるんだから。」

「そんなもの無かったよ?それに鍵もかかってなかったよ?猫ちゃんも普通に通ってたもん。」

「猫ちゃん?」

「うん。なんかね、翼の生えた子猫ちゃん。」

「その子は、この前預かった猫の事ね。……でも、あの子はエーテル館にいるはず。一人で出る事も……。」


そう言ってお姉ちゃんはぶつぶつと独り言をしゃべりだした。

そして、私が居る事を思い出すと、


「分かったわ。でもね、次はあんな真似しないでね!?本当に心配したんだから!!屋上に行くことも駄目だからね。」

「うん…。」


元気のない返事をした。

私はお姉ちゃんに心配をかけてしまった。

それが悲しかった。


一先ず私は教室に戻り荷物を取りに行く。

レオナちゃんの荷物はなかったので、多分先に行ってしまったんだと思う。

私はお姉ちゃんに迷惑をかけないように走って廊下を出て行った。




――――――――――――――――――――――――




「そこの子猫ちゃん、何をしていたのかしら?」

「にゃっ!」


羽の生えた猫は不機嫌そうに声のする方に向いた。


「にゃーにゃにゃ!」

「関係あるわよ。他人に私のものを触れられるのを私が嫌っているのはあなたも知っているでしょ?あの子は特にお気に入りなの。勝手なことをされたら困るわ。」

「にゃっにゃにゃ!!にゃにゃにゃーにゃにゃーにゃにゃ!!」

「それでも困るのよね?」


そう言って、アリスは左手を前に出す。

その手の中にはビリビリと紫色の電気が渦巻いていた。


「お仕置きが必要なのかしら?」

「にゃにゃにゃ!!にゃにゃにゃ、にゃにゃにゃにゃにゃ!」

「異物を排除じゃなく、ただの個人的に排除したいだけでしょ?それをよくもまあ、仕事と言って正当化しようとしたものだわ。」

「にゃっにゃにゃにゃ!!」


そう言って、羽の生えた猫はどこへ姿を消した。


「ほんと迷惑なことをするわ。気に入ったものには気持ち悪いほどくっ付くのに。」


そう言ってアリスも消えていった。

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