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王女だってお姉さまを好きになる  作者: 雪の降る冬
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思い出す少女3

「お姉さま、ここでお別れですね。」

「本当にいいの?教室までついて行ってもいいのよ?」

「いえ、ここまでで十分です。それに、レオナちゃんもいますので。」

「はい。私が責任を持ってみておきます!」

「なら、これ以上私が言う事ではないわね。」


2階と3階の分かれ道である廊下でお姉ちゃんと別れる。

今のところは順調に『リーナ』としてやっていけていると思う。


「それでは行きましょうか。」

「うん。」


私たちは自分たちの教室に向かって歩き出す。

記憶に頼りながら進んでいき、目的の教室に入る。

教室には先に来ていた人がいて朝の挨拶を掛けられた。


「皆様おはようございます。」


スカートを軽くつまんでお辞儀をする。

基本的に『リーナ』はいつもこうしていたとレオナちゃんに聞いていたので予習済み。

みんなから怪しまれるような視線もないため大丈夫だろう。

それから自分の席だろう場所に荷物を置く。

レオナちゃんも荷物を置いて私の席の寄ってきた。


「この部屋も綺麗になっててすごいね!」

「そうですね。1カ月前のことがあったとは思えないぐらいの修繕が早く行われていますね。決闘の件同様学園側はとても素晴らしいですね。」

「会長も休まず働いていたのでそのおかげでもありますね。」

「そうなんですか?重傷を負っていたと聞いていましたが、私たちの気づかないところでそんなことをしていたんですか。」

「はい。‥…でも、重症の時ぐらいはちゃんと休んでいてほしいんですけどね。……はぁ~。どうしたら休んでくれるのか悩みます。」


ここにきてレオナちゃんが愚痴をこぼす。

いつもは穏やかだったのに、それもマリアお姉ちゃんに対してこのような態度を取るのは意外だった。

でも、お姉ちゃんからレオナちゃんが最近マリアお姉ちゃんに対して過保護になったと聞いたような。

もしかしたら、その過保護さのもたらした結果なのかもしれない。


「だから、本当に気を付けてほしいんですよ。いつも部屋に戻ってから苦しみだすんだよ?帰ってきたと思ったら倒れちゃうのは本当にビックリするよ。少しは心配する私の気持ちも分かってほしいよ!」

「レオナちゃんは、そんなにマリア会長の事を気にしているんですね。なんだか、姉の心配をする妹みたいですね。」

「い、妹だなんて、それは言い過ぎだよ。それに私じゃあ、会長の妹としては不十分だよ。」


満更でもないと言った顔をしているので、本当は嬉しいんだと思う。

でも、素直に表現するのが難しいんだろう。


「例え血がつながってなくても姉妹になれるんですよ?そんなに、不釣り合いだとかは他人の押し付けです。自分がお似合いだと思えばだそれで十分。私とお姉さまのようなものです。」

「それは、ちょっと違うかな‥‥。それに、リーナちゃんの好きはラブの方だからね?」

「レオナちゃんは違うんですか?」

「違うよ!」


てっきりそっちの方の好きだと思っていた。

心配の仕方的に、そうだと断定していた。

本人が違うと言っているので本当に問うに違うのかもしれないが、万が一本人が気づいていないだけなら私が教えてあげないといけない。

ここは少し鎌をかけて試してみよう。


「なぜ違うと言い切れるのですか?レオナちゃんの話を聞く限りマリア会長の部屋でお出迎えをするほど気にしているのに、これのどこが違うというのですか?」

「それはだって‥…ただ単に会長がまた苦しんでいるんじゃないかって思って、ただ単純に心配しているだけ、だから・…。そのはず。」

「そうですか。ですが、一般的にはそれは来いと言わずともラブの方の好きと言うのではないのですか?お姉さまの持っていた官能小説では、恋人の事を考えるととても苦しくなったり、いてもたってもいられなくなると書かれていました。レオナちゃんのそれも同じではないのですか?」

「確かに、会長の事を考えている心配でいてもいられなくなるけど‥…。」


あと少し!

順調的に進んでいます。

レオナちゃんもだんだんと認めて来ています。

やっぱり私の目に狂いはありませんでした!やはりレオナちゃんはマリアお姉ちゃんに恋をするほど好きになってしまったんです。

それならまずは自覚するところから始めなくては。

青春の時間は今この時だけ。今を逃してしまえば悲しい失恋で終わってしまいます。


「レオナちゃん、そろそろ認めませんか?マリア会長の事が好きなんだと認めましょう?」

「そ、それは……私は、私は……。それは、いけないことだから……だから認めては……。」

「なぜ恋をすることがダメなのですか?」

「駄目だよ。女の子同士はだめなの!」

「そんなことないと思います。誰であろうと、恋をすることに罪はありません。たとえそれが同性であろうと悪い事なんて一切ありません。それこそ、ここで認めなければ後々知りもしない男性にマリア会長を取られて苦しい思いをするだけですよ?本当にそれでいいんですか?」

「それは‥……いやだけど、でも‥…。」

「何を悩んでいるんですか!その気持ちが本気であるのであれば怖がる事はありません。親友のためです。私も手を貸します。ですので、振り向いてもらうための努力ぐらい……してもいいのではありませんか?」


ゆっくりと優しい言葉をかけてあげる。

誰よりもその気持ちが分かる私だから、親友の第一歩を手伝ってあげなければいけない。

だからマスは優しくその背中を押してあげる。


「私……恋、しても……いいのかな?」

「もちろんです。愛することは罪ではありません。それは、神様から貰い受けた特別なものなのです。」


そうして、レオナちゃんの恋の第一歩が無事に踏み切れた。

はずなのだが…‥‥、


「レオナちゃん、私たちも協力してあげるよ!」

「けち臭いよ。私たちだって協力するよ!」

「クラスの友達が困っていれば協力してあげるのは当然。例えと会長に向けられた愛だとしても。」

「禁断の恋のお手伝いって、燃えると思うよ私。」


そう言えばここは教室だという事を忘れてしまっていた。

話に夢中になり過ぎて子への大きさも考えていなかった。

そのためクラスにいたほとんどの人に駄々洩れ状態。

そして、クラスのみんながレオナちゃんとマリアお姉ちゃんをこの残りの半カ月の内にくっ付けるために動き出した。

そして当の本人は……、


「みんなに聞かれちゃった。みんなに聞かれちゃった。‥…私、もう死のうかな?こんな仕打ちってないよ……。」

「レオナちゃん、誰も面白がっているわけではないんです。レオナちゃんのために頑張ろうと一致団決しているんです。逆に協力してくれるお友達が増えたと喜んではいかがですか?」

「それでも、みんなの前で大好き宣言しただけで瀕死状態だよ。」


と、この後の授業で魂が抜けてしまったような状態になるほどショックを受けてしまっていた。

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