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王女だってお姉さまを好きになる  作者: 雪の降る冬
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思い出す少女2

「今日はね、ある2人に協力してもらおうと思っているの。」

「それってお姉ちゃんのお友達?」

「そうね。それと、あなたのお友達よ。」

「うん、頑張ってみる。」


私の意気込みを聞いたお姉ちゃんは私の部屋の扉を開けて外に出て行ってしまった

けれど、すぐさま他の人と一緒に入ってきた。

1人はこの前手をはたいてしまったお姉さん。

そしてもう一人は、私の記憶の中にあるお友達。


「マリア、お姉ちゃんに、レオナ、ちゃん……。」

「私たちの名前も思い出してもらえたのは本当だったのね!!」

「私、リーナちゃんならきっと思い出してくれると信じてました!!」


私は、部屋に入ってきた2人を見て驚いてしまった。記憶にあるままの姿で、心の動きがだんだん加速してくのが分かる。そして、背中に冷や汗が流れる。


それに対して、2人は少しだけ涙を流して喜んでくれていた。

そのままの勢いで抱きついてくれるんじゃないかと思ってしまう。

だから、無意識のうちに少し引き下がってしまった。


「リー、ナ?」

「……っ!?」


お姉ちゃんの声を聴いて我に返る事が出来た。

自分が居ましたことがどれだけ失礼なことで、不快にさせることをしてしまったと自覚する。


「ごめんなさい、まだ人と接するのは難しいわよね。少し急ぎ過ぎたわね。2人には失礼だけど、今日はやめていきましょうか。」

「待って、違うの!そうじゃ……なくて、この前‥‥手‥‥はたいちゃったから……。怒ってるんじゃないかって……。」

「私は気にしなくて居ないからいいわよ。」

「でも‥…。」


マリアお姉ちゃんは優しい人だと分かっているから、本当に気にしてないと思う。けど、それでも、後ろめたくて顔を受けられえない。


「リーナ、そんなに気にしているのなら、しないといけないことがあるんじゃないの?」

「しないといけないこと……。」


お姉ちゃんはゆっくりと近づいてきて私の手を取る。

そして、私のしないといけないことを教えてくれた。いや、分かっていたことを、知っていたことを口にしてくれたのだ。


私は決意を固めると、マリアお姉ちゃんの元へとゆっくりと近づく。

距離か近づくにつれ鼓動は加速していき、背中や手に汗が流れる。

体は熱くて、でも流れてきた汗が熱を奪ってき、あまりいい感触ではない。

けれど、今はそんなことを気にしてはいけない。目の前の事に集中あるのみ。


「マリアお姉ちゃん、ごめん、な‥‥さい。この前、てを叩いちゃって、ごめん、なさい。」


マリアお姉ちゃんの目を見ながら伝えたい気持ちを言葉にする。

今日は涙腺が弱くなってしまう日なのか、私も涙が流れ始めてしまった。一粒一粒と流れる涙を私の罪を数えているように。

気にしていないと言っていたけど、本当は罵声を上げたいのを我慢しているだけじゃないかって疑心暗鬼のこの心がひどく醜い。

そして、いつ罵声を言われるのか怖くてしょうがないほど、心が疲弊している。

もっと信じたいのに信じれない。

似すぎているから、余計に怖くなってしまう。


「リーナちゃんは、サナちゃんに似て泣き虫さんなのね。私は本当に気にしていないのよ?」


そんな私の心を、大きな翼で抱きかかえてくれる。

そんなことで怒るようなら、私はこんなところに居ないわと語りかけて来てくれる。


「それよりも、泣いてしまったらかわいい顔が台無しだわ。それに、リーナちゃんが泣いていると、私が泣かしたってサナちゃんに怒られてしまうわ。」

「か、会長、私は起こりませんよ。それに、さっきさっらと私を泣き虫と言っていましたが、私は泣き虫ではありません。」

「あら、そうだったかしら?」

「ぷふっ!」


マリアお姉ちゃんが冗談を交えて面白おかしく言ってしまものだから、レオナちゃんが吹いてしまった。

お姉ちゃんはし越し膨れてしまったけれど、少し可愛くていいものが見れた。

そして、私の手のひらにこぼれて来ていたはずの涙はいつの間にかなくなっていた。

そして、涙も流れていなかった。


「ちょうど言い具合にリーナちゃんもほぐれてきたんじゃないかしら?それにやっぱり、女の子はその顔が一番よ。」


マリアお姉ちゃんに言われて少し顔を触ってみる。

そして、自分が今笑っていたことに気づけた。さっきまで泣いていたのにいつも間にか笑顔に。


「会長、リーナを笑わすのに私を使うのはやめてください。他の方法にしてくださいよ。」

「いいじゃない、ちゃんと笑っているんだから。」


お姉ちゃんとマリアお姉ちゃんが楽しそうに喧嘩、と言うよりもじゃれあっていた。

私もこんな風にみんなと楽しめる日が来るのだろうか?

そんな気持ちでいっぱいだった。

もしも、この輪の中に入れたら、一生楽しいだろう。

そんな日が来た時、私は手を取れるだろうか?そんな日が来ていいいのだろうか?

そんな思考が回り続ける。




―――――――――――――――――――――――――――



あれから数日、2人だけでなく多くの寮生にも手伝ってもらえた。

何度も失敗し続けたけれど、そのたびにアドバイスを貰って頑張ってきた。

手伝ってもらった人の中でキャラを作らずそのままでもいいんじゃないかという声も出てきた。

キャラではなく素を出しても。

別にそれでもいいとも思ったこともある。

でも私はリーナ・アインベルト。

他の誰でもない。

レイン大国の王女。

それはキャラじゃなくて、私自身の一部。

それは帰る事が出来ない。

だから、元の自分に戻る必要があった。


そして、今日はその実践の日。

準備は万端。昨日の夜に何回もシミュレーションをしてきた。

そして、多くの人に手伝ってもらってきた。


「お姉さま、今日はとても緊張しますね。」

「そうね、久々の登校だものね。それに……。」


周りを見ると、他の寮から学校に向かう学生が多くいる。

そして、そのみんなが私たちを見ている。

一応有名人の自覚があっても、これほどだとどうしても緊張してしまう。


「皆さんとの練習の成果を出す第一歩……成果を出す時です。」


こうして、再び青春という名の学生生活が進み始める。

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