走り出す少女4~~お姉ちゃん視点~~
目が覚めたら、新たな異変が起きていた。
リーナに表情が戻ってきていた。そして、二日前と変わらない状態で、きょろきょろと周りを見ていた。でも、ここが地下で近くにロウソクが2本ある程度だったので、目が慣れなくて状況を把握できていない様子だった。
「リーナ!私よ!」
「………お姉、ちゃん?」
反応遅くして私の声に気づいたらしく、しっかりと目を凝らして私の方を見る。
「お姉、ちゃん。………お姉ちゃんだ!!」
「気づいてよかったわ。」
リーナは、昨日の事は覚えていないのか、いつもと何も変わらない状態だった。
「お姉ちゃんここどこなの?……牢屋ごっこしてるの?」
「違うわ。本当に捕まっているの!だから、あなたは何があってもしゃべってはいけないわよ!」
「どうして?」
「どうしてもよ。いずれ男の人が来るわ。でも、絶対しゃべってはいけないわよ。それに、何を言われても反応しちゃいけないわ。ただずっと、下を向いているのよ。」
こうすれば、リーナに手を出されることはない。だって、昨日は助かったのだから。同じことをしていれば、助かるはずだから。
「…わかった。でも、‥…」
「そっろ、そろ……起っきたっかなぁ!」
リーナがしゃべりかけた時男性が現れた。運よく、リーナに意識が戻っていた事には気づいていないようだった。
「おっと!……起きてるねぇ!今日も楽しめそうだな!……それじゃあ、こっちはっ……まだ駄目か。……しょうがない。今日もこっちのロリっ子だけだな。」
「きゃっ……やっ‥‥触らないで!」
「おい、うごくなって。こっちはあまり乱暴にしたくねぇんだよ。誰かー、来てくれー。」
その声に気づいた男たちが現れてた。
どうにか抵抗しようとしたけど、その男たちと仲間たちに手足を掴まれてしまった。さらには、昨日の件で体中疲弊しているのもあり、あまり意味をなしていなかった。
「さ、今日こそは、楽しませてもらうぜ。」
「楽しみだな!」
「放してっ!」
「お、おっと。暴れるのはよしてくれよ。あんたの体に傷がついたら俺たちがみんなから文句言われるんだからな。」
「それにしても次は何履かそっかな。‥‥やっぱ、次はバニー服かな!」
「そもそもバニー服なんてねえだろ!」
「いや、この前馬車襲った時に衣類とかたくさん積んでて、そんなかにあったぞ」
「あんのかよ!?!?」
「そんならはかすかー!それで誰が着替えさせるかだよなー。」
「ユニコーン兄貴が独占するんじゃねーか。」
「いやぁ、ワンチャンあるだろ。誰かが抑えとかないといけないし。」
「それなら、俺がやる可能性も…‥‥うひっ。」
虫唾が走るばかり。
抵抗しようにも意味がない事にとても悔しさが出る。
このまま私は汚され続けるのか、何か手はないのか。淡い希望を模索してしまう。
多分、疲弊した精神が現実逃避という行動で本当は助からないと分かっていることを否定しようとしている。
そしてさらに、災厄の方向に向かってしまう。
「……お姉、ちゃんを、どうするの?」
「?……おいおい、こっちのロリっ子も意識が戻ってるじゃねえか。」
「お、やっとだな!」
「リーナどうして!あれほど言ったのに!」
リーナが声を出してしまったのだ。しかし、その顔は少し微笑んでいるが、目の奥に潜む深淵は暗闇のごとく歪んでいた。
「……お姉ちゃんを‥…どこに連れて行くの?‥…ねぇ、答えてよ!お姉ちゃんを、どうするの?」
「大丈夫だって、お前もこいつと同じところに連れてって言ってあげるから。」
「そうなの!よかったー!私からお姉ちゃんを奪うのかと思ったー!」
「……え?」
昨日までとは全く違い、とてもいい笑顔を浮かべていた。
しかし、この後は犯されるだけ。それが分かっているのにこんな笑顔を浮かべている事に違和感しかない。
でも、リーナは昨日からおかしな薬を打たれつづづけていた。だから、精神におかしな影響を与えているのかもしれない。それとも、あの部屋の隣でくるっていた女性のように、リーナも薬の影響で壊れたのかもしれない。
「そん、な……、リーナまで……。」
「お姉ちゃんどうしたの?怖いかをしてるよ?一緒なのに嬉しくないの?」
もうすでにリーナは狂っているようだった。
あんなに打たれてしまったのだからしょうがない。
でも、リーナを助けれなかったことに自分を責めるばかりだった。
それからすぐに、昨日と同じ部屋に連れてこられた。
そこには昨日と同じ顔ばかりが揃っており、リーナが復活したという事でより盛り上がっていた。
「おじさんたち、今から何するの?」
「何するかって?‥…楽しいことに決まってるだぞ!」
「お姉ちゃんも一緒に?」
「ああ。2人とも一緒にだ!」
「そっかー。楽しみだなー!」
これが男たちをさらに盛り上がらせてしまった。
当の私はというと、もう喋る事すらできなかった。
「それじゃあ今日はお楽しみの、解禁だぁ!!」
「「「うおぉぉ!!!!」」」
次々と雄叫びを上げていく。
そして、自分の性癖を叫んでいく男たち。
「さぁ、始めようか。」
じわじわと近づいて来る男たち。その手をくにゃくにゃと動かしていてとても気持ち悪い。
「やっ‥…こ、こないで……いやっ!」
「大丈夫。大人しくしていれば痛くないから。」
昨日と同じような目を向けてくる男たちはじわじわっ近寄ってくる。怯えていた私は、さらに恐怖することになった。
ただ一人、異様な狂喜を持っていた人物がいた。
「楽しい事って、こういうことをするんでしょ?」
「あ、…‥あれ?……。」
1人、首を切られて男がいた。
体は途中まで硬直していたが、リーナが軽く押しただけで血を吐きながら倒れた。
「な、何…が?」
「楽しぃー!!見て見てお姉ちゃん!!この人の首の所から、きちゃない血が飛び出てる!!」
男たちも唖然としていた。仲間が死んで事に気づいていないかなのように硬直していく。
そんな中でもリーナは、次の男の標準を定め軽く手を下ろす。
「う……うぁぁぁ!!!!…ち、血が―――‼‼‼」
「腕の方が血が良く飛ぶんだー!!足だったらもっと飛び散るかな?」
血の気が引くほどではなかった。今にも胃の中にあるものが出そうだった。
「お姉ちゃん、どうして殺さないの?こんなに多くの人が楽しみにしてくれてるのに。もしかして、私のために殺さないでいてくれたの?やっぱり、お姉ちゃんは優しいな!!」
「リーナ、あなたはいったい何をしているのか分かってるの?」
「分かってるよ?人を殺してるんだよ?」
「な、何で…。」
「だって、殺しは楽しいんでしょ?そう聞いたんだ!で、いざやってみたらとっても面白いんだよ!!血が、ばーーって飛んで噴水みたいなんだ!!」
薬のせいで可笑しくなってしまったのか、それとももともとリーナにはそう言った一面があったのか。
でも、今見ているリーナは好きになれなかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
気づけば、私のいた部屋は血の海になっていた。
生きているのは私とリーナだけ。私は足をすくまして動ける状態ではなく、リーナは死体をいじって遊んでいた。その姿は、まるでおままごとをする子供のようだった。
そして、その遊びも飽きたのか、私に問いかけてきた。
「お姉ちゃん、男の人たちみんな死んじゃった。どうしよう?」
「……あ、……ぁ。」
「お姉ちゃん、大丈夫?‥…もしかして、みんな殺したことに怒ってる?そうだよね、お姉ちゃんも殺したかったよね。……そうだ!もっと他の人を探しに行こう!!」
そう言って、私の手を引きリーナと私は部屋を出た。
外に出たら、さっきまでの男たちの叫びを聞きつけた男たちであふれ帰っていた。
「こ、これは、いったい…。」
「お、おい、女が出てきたぞ!」
「と、ともかく、そいつらを抑えろ!!」
どんどんと近づいてきたが、一瞬にして殺していく。リーナがひと振りすれば、その一直線上先にいる男性の腕や足、頭を切り離していく。
「ひ‥…!?」
「ど、どうなってr‥…!?」
「あぁ~~楽しいぃ~!!血がたくさんだ~!!」
そう言って、駆け付けた男を殺しまくって、リーナは返り血で体中が赤黒くなっていた。
そしてさらに、リーナは驚くべき行動に出た。
男だけでなく、囚われている女性まで殺し始めたのだ。
「な、何で‥‥どうして、私まで。」
「男の人と女の人じゃあ血の飛び方が違うんだー!?びっくり!」
面白げに語る。そしてさらに、私も知っているメイドまでも手をかけようとしていた。
「お、お嬢様、どうして‥‥。」
「お、、おやめてください‥…お嬢様!!」
「どうして?メイドなら、主人に尽くすべきでしょ?」
それを見て、やっと私の体は動いた。
「それじゃあ、私のために死んでね?バイバイ!」
「駄目よ、リーナ!!」
私がリーナに前にふさがった。
でも、一歩だけ遅かった。片方のメイドだけは、腹部に傷を負ってしまった。
そして私も、腹部を切られてしまった。
「どう、して‥…お姉、ちゃん……なんで!?」
「リーナ‥…人を殺しては‥……だめよ。……本当の‥‥あなたは‥…そんなことを‥‥しない・・。」
言い終える事も出来なかった。体が真っ二つに切られたのだからしょうがない。
このまま死んでしまうのだろう。でも、私が犠牲になった意味はあった。
「わ、わた、しは…‥‥な、にを‥‥う、うぁぁぁ!!!!……お、お姉ちゃん!!‥‥いやぁぁぁ!!」
薬の効果が少しだけ抜けてきたのか、少しだけ正気に戻ってきていた。
私の死で正気に戻ってこれたのだ。これほど嬉しいことはない。
それに、これ以上リーナに罪を犯させずに済んだのだ。姉として嬉しいばかりだ。
でも、妹を泣かしてしまったのは、悲しい、な‥…。
続きが読みたいと思ったら、ブックマーク、評価、感想をお願いします!!
Twitterの方で更新報告しているのでそちらでも確認して見てください!




