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王女だってお姉さまを好きになる  作者: 雪の降る冬
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授業を楽しむ少女6

「ここは!」


そこは、周りが真っ白で何もないところだった。


「これはまさか彼女が?………でも、一体どういった理由で?」


考えても、考えても答え導き出す事が出来なかった。

しかし、考え直してみれば、彼女の行動はいつも意味不明。いつも自由奔放で考えるだけ無駄だと気づいた。

と思っていたらいきなり男の姿が現れた。


「やあ、君が彼女の言っていたお気に入りの子かな?私は存在的に名乗ることはできないが、まあよろしく。」


どうやら私だけでなく彼女の事も知っていた。


「あなたは彼女の仲間ですか?いったい私をどうするつもりですか?」


一応警戒態勢に入る。が、彼は両手を上げ、戦う気はないと主張してきた。さらによく見れば顔に傷が出来ていた。


「何か勘違いしているようだが、むろん彼女の仲間じゃない。というか、僕は彼女のことは大っ嫌いだ。むしろ、彼女の被害者だ。この顔の傷だって、彼女によってできた物なんだ。」

「そうでしたか。すみません。どうにも彼女のことになると頭に血が上ってしまうようで、申し訳ございません。私はリーナと言います。」


貴族として、勘違いで彼を疑ってしまったことに深々と頭を下げることで謝罪する。

しかし彼は気にすることもなく。


「いや、いいんだ。しかし驚いたよ。彼女のお気に入りと聞いたものだからてっきり同種のような人間が来るのだと思っていたよ。」

「申し訳ございませんが、彼女と一緒にはしないでください。私は、たいていの人ならどうとも思いませんが、彼女のことは一番嫌っているんです。」

「なるほど。彼女と何かあったようだな。という事は、我々は彼女を嫌う同士と言ったところ?」

「ええ、そのようにも言えますね。」


私は貴族として本当はあるまじき行為。

けれど、どうしても彼女に対しては感情的になるようだ。


「それより、そろそろ始めようか。」

「何を始めるのですか?」

「何簡単な事だ。教師から聞いているだろ?プレゼントとかいうものを渡すんだよ。と言っても、渡すものを何にするかはユグドラシルが決めるがな?」

「ユグドラシルですか?……もしかしてここはユグドラシルの中ですか!?」

「正確に言えば少し違うが、まあそんな感じだ。」


まるで今はどうでもよさそうに言う。


「それじゃあ始めるが、その前に注意してもらうことがあるからよく聞いてくれ。というか、そうしてくれないと彼女にここを消されてしまう。」

「彼女が何かしたんですか?」

「さっきここにきて、もし成功しなかったらここ消すと言って来たよ。ほんと皮肉なものだよ。確率的なものにもかかわらず的中させろというんだ。」

「あなたも彼女にこれまで大変な目にあわれて来たのですね。」

「ああ、ほんと全くだよ。2度とここには来てほしくないね。」


彼は、悔しそうに言う。


「それでだ。一つ目の注意事項だ。欲しいものを適当に思い浮かべるんだ。確か君は、ペンダントが欲しいと言っているらしいな。デザインまでは思い通りにならないが、形はイメージが強いほど確立していく。」

「本当ですか!?」


つい大きな声が出てしまった。

お姉さまとおそろいのペンダントが貰えるかもしれないという事で胸が踊らされる。


「ああ、君のイメージが強ければ強いほどだ。そしてもう一つ、自分の強さを見せつけるんだ。それによって、お前に渡されるものは、いい物へと変わるだろう。」

「いったいどうやって見せつけるのですか?」

「そこはまあ気合を入れる感じでいいと思うが、詳しくは分からん。」

「そうなんですか?」


分からないこともあるんだなと思った。


「そしてもう一つ、これは一番重要なことだが、どんなものが渡されても喜ぶことだ。」

「それも何かあるのですか?」

「いや、これはこっちの話なのだが、彼女から君が気に入らないものを渡したらここを消すと言われているんだ。だからこそ君には、どんなものでも喜んでほしいのだ。」

「なるほどそう言うことですか。分かりました。」


彼の気持ちを考え承諾する。

私の行為で他人に迷惑をかけるような事はしたくない。


「それでは始めるぞ。」


と、彼がそう言うと回値がまた光り出す。

それを合図に、ペンダントのイメージを強く思い浮かべる。

そして気づいたら、元の神殿の魔法陣の中心に戻っていた。


「さっきのは夢だったのでしょうか?しかし、感覚は本物のように……、あれ?」


首周りに違和感を感じた。そして首元を見てみると……、


「これは、ペンダントではないですか!?という事はさっきのは夢ではなく本当の事で、……というか、これでお姉さまとおそろいと言うことでは!?つまり彼が言っていたことは本当でうまくいったという事ですね!?こうしてはいられません。すぐにお姉さまに報告しなければ!!!」


驚きを隠せず、その場を走り去っていった。




――――――――――――――――――――――――――――



「何とか成功したよね?少し叱らないといけないところもあったけど、今回は許すとしましょうか。それよりも、彼女(リーナ)にはすごく嫌われたものね?どうしたものやら…‥。」


これまでの行動監視していたが、今は気にする様子もなく考え出す。

すると、その後ろにまた違う女の子が立っていた。


「お姉さま、また何かしていたのですか?」

「人聞きの悪いこと言わないで。私はただ、愛しの妹と彼女(リーナ)のために動いていただけよ。」

「本当ですか?迷惑はかけていませんか?」

「ええ、大丈夫よ。それよりあなたは彼女のところに居なくて大丈夫なの?」

「ええ、ちゃんと許可は貰っているのでお姉さまといて大丈夫です。」

「そうなの!お姉ちゃんはうれしいわ!!」


さっきとはまるで別人のように表情が変わる。

いや、登場人物が増えてきましたね!

と言っても、まだ名前までは確立していませんけどね?

それよりも、人間関係がどういっているのか、すごいことになっていますね?

今後どういう展開になっていくのか!

そしてリーナの恋はどうなるのか!!

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