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王女だってお姉さまを好きになる  作者: 雪の降る冬
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部活動をする少女5

「おはようございます、お姉さま!!」

「おはよう。それにしても少し遅れてしまってごめんなさい。今から行くところの方から電話があって。それに今日は、二人でお出かけする約束をしていたのに。」

「私は大丈夫です。お昼からは、一緒に街を歩けるので大丈夫です。それで、何かあったのですか?」

「配達が少し遅れてるそうなの。だから、少し順番を入れ替えようと思って。」

「なら、保護された動物の所から行くことにするんですか?」

「ええ。その方針で行くわ。それでは行きましょう。」


お姉さまの隣を歩く。

今日は休日で、お姉さまとお出かけの予定だったのだけれど、部活動の方で急遽予定が入ってしまった。

内容は、保護された動物の回収で、その動物はひどい重傷だったらしい。

何とか一命をとりとめて、今は通常の状態に戻っているらしい。

しかし、体も小さいことから、生まれてからあまり月日がたっていないだろうと推測した。

そんな動物を森に戻してもまたすぐに怪我をすると思い保護しようという話になったらしい。


ただ、誰が世話をするかということで問題になったらしい。

世話と言っても、そんなに簡単な事ではなく、また、珍しい動物らしく育て方も分からないから誰も引き取ろうとしなかったらしい。

そこで、この学校の理事長が引き取ることになったということだ。

その結果、今日その動物を受け取りに行くことになったということである。

また、その動物の世話に要りそうなものを配達してもらっているので、それを受け取りに行くということだった。


「それでお姉さま、引き取る動物は一体何なんですか?」

「私も詳しいことは聞いていないんだけど、猫に羽が生えたような動物だって聞いたわ。中には神獣じゃないかって話も出ているそうで。」

「猫に羽が生えた神獣は聞いたことがありません。それに、普通の動物だとあり得ませんから、どちらかというと、魔獣ではないのですか?」

「ええ。違うらしいのよ。と言っても、魔法を使うところを見たことがないってだけでそう言われているらしいから。もしかしたら、新種の魔獣かもしれないわ。」

「少し楽しみですね。どんな動物なんでしょうか。」


胸を躍らせながら、少しずつ近づいて行く。

向かっている場所は、この町の市役所で、今はそこにいるらしい。日替わり当番で世話をしているそうだ。


「ついたわね。ここで少し待ってて。話を通してくるわ。」


そう言いながら、窓口の方進んでいく。

言われた通り、待っていると、お姉さまはすぐに戻ってきた。


「役所の裏側にいるそうよ。もう準備は出来ているそうだから行きましょう。」

「はい!」


返事をしてついていく。係員の人が動物がいる部屋まで付き添ってくれたことですぐに対面することができた。

その動物は、本当に猫のように可愛らしく、そして、綺麗な白々しい羽を持っていた。


「可愛い動物ですね!家で飼いたいぐらいです!」

「そうなのだけれど…やっぱり見たことない動物ね。突然変異した猫ってところかしら。ただ、このような変異の仕方があるとは思えないけれど……。」


鳴き声や、手を舐めた後頭を掻く仕草など、どれも猫に見られる特徴だった。

そして何より、羽があるのに飛ぼうとしなかったことだった。いや、もしかしたら飛べないのかもしれない。

体が大きいわけではないが、その分羽も大きいわけではないため、体を持ち上げられないのかもしれない。


「触ってみてもいいですか?」


係員の方に確認を取り、腰を低くしゆっくりと手を伸ばしていく。

しかし、手を近づけると威嚇されてしまった。


「おかしいですね?私の時やほかの人でも威嚇するようなことわなかったんですが…」

「ん~~~?やっぱり威嚇されてしまいます。」

「次は私がやってみるわ。」


そう言って、次はお姉さまが手を伸ばした。すると、お姉さまの手に近づき、少しだけぺろぺろすると、勢い良くとびかかった。それに動揺して、後ろに倒れてしまったが何とか捕まえることができた。


「この子ったら、そんなに私を気に入ってくれたのかしら?それより、ぺろぺろし過ぎよ?」


頬っぺたを擦り付けたり、顔を舐めたりなどマーキングするかのような仕草だった。


「私のときは、あんなに威嚇をしていたのに、お姉さまだとあんなになつくだなんて。やっぱりお姉さまはすごいですね!」

「そんなこと言ってないで少し助けて!ちょっと、この子色んな所を舐めてきて。」


カチッと何かのスイッチが入ったかのような音がした。


「この子は少し自由にし過ぎているようです。お姉さまを困らせるとは、少し調教しないといけないかもです。」


(なんて羨ましい。お姉さまにあんなに近づいて触れ合うなんて!!それが許されているのは私だけです!!たとえ外見が可愛くてもそれ以上は容赦しません!!)


怒ったような声が出てしまった。

内面ではただ単に嫉妬しているだけだったけど…。

体をさすりつけている猫(?)に手を伸ばそうとすると、それに気づいたのか、すっと違う場所へ移動し、体をお姉さまに擦り付けながら勝ち誇ったかのような目でこっちを見ていた。


「この子は私と喧嘩がしたいようですね?いいでしょう、後悔させてあげます。」

「リーナ、何をする気!?」

「大丈夫です。お姉さまには何もしません。」


心配をしながらこっちを見ているがそれに気づけないほど集中していた。

私の頭の中では、チェスで何連勝もしてきたようにどうやって相手を追い詰めれるかすべての盤面を思考しその中での最善手を考えていた。そしてそれが終わると、手が狂わないように神経を集中させそれを実行する。


「【藍の鎖(エターナル・チェイン)】自動追尾モード!捕獲対象お姉さまにまとわりつく害虫!」


すると、複数の赤い鎖がお姉さまの足元から現れ、猫(?)に襲い掛かった。

しかし相手もやりてのようでちょこまかと動きかわしていく。

しかし、私はそれを呼んでいたので少し笑みを浮かべてしまった。


「その動きは予想済みです!そしてこれでチェックメイトです!!」


宣言通り、行き場をなくした猫(?)は捕まってしまった。


「やはり、敏しょう性が高いですね。本当にどういった生き物なのやら………。そういえば!お姉さま大丈夫で…!?・・・・・その、すごいことになってますね!?これは目を閉じた方が!?」


魔法で現れた鎖によって、素晴らしい状態(///センシティブ///な格好である!!!)で拘束されていた。


「ちょっと、・・これ、早く、ほどきな、さいよ!!」

「わ、私には過激すぎて、お姉さまの方を向けないので無理です!!」


手で目を隠しながらも指と指の隙間からこっそり覗いているのも関わらず。


「リーナが、こっちを、見ているのは、分かっている、のよ!早くして、頂戴!」

「い、いますぐします!!」


鼻血が出そうになりながらも我慢して事を終えていく。

そして鎖から解放されたお姉さまには少しだけ後が残っていた。


「もう!後まで残ってしまったわ。寮に戻った時、会長たちに変な誤解をされないかしら。」

「大丈夫、ですよ?多分分かってくれます。」


しかし、結局のところ寮に戻っても後は残っていたため、変な誤解をされてしまった。そして、その誤解を解くのに少しかかってしまった。


「そう言えば、この子に名前は付けているんですか?」

「いえ、まだです。どうせそちらに預けるのでそちらに決めてもらった方がいいかと思いまして。」


なので、名前はマリア会長とレオナちゃんに任せることにした。

そして、この後も無事、遅れていた配達物を受け取りいったん部室に戻ることにした。


「荷物などもここに置いておくとして、そろそろヒマリが戻ってくるはずだから、そのあとからお出かけをしましょうか!」

「はい!!」


楽しみだった二人きりのお出かけが幕を開けた。

お姉さまは鎖でどんなセンシティブな格好になっていたのか!? 

とても気になりますね!!

とても見てみたいです!!

もし、コミック化出来たら、とても上手に描いてください!!

そしてコミック化出来るよう、ブックマーク、評価、感想をお願いします!

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