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とある少年少女たちの物語

作者: 影月 潤

それでは次のコーナーは恋愛相談室だ!

今回もいろんな恋の悩みを持つ子羊たちのメールがいっぱい来ているぞ!

では早速ご紹介。まず最初のメールはこれだ!


「ある女の子を好きになってしまいました。その女の子は少し離れたところに住んでいる、ネットで知り合った女の子なんですが、彼女が旅行がてら会いに来てくれたとき意気投合し、それから頻繁に会いに来ます。遠方で交通費もかかるだろうに、わざわざ。彼女には彼氏もいて、以前の彼氏の話も知っております。よく相談に乗ってました。他にも仲のいい男友達がたくさんいます。自分もその一人なんだとは思いますが、わざわざ会いに来てくれるっていうことは、やっぱりある程度好意を持たれてるんですよね?

彼女の男友達との接し方は、なんというか距離感が近い気がするんです。そのことで、もうちょっと距離感を考えたほうがいいと忠告したこともありましたが、いざ会ってみると、その距離感が彼女にとっては心地いいものなのでしょうか。自分に対してもそういった接し方をしてくれているということは、やはり自分も好意を持たれていると考えてしまいます。

次に彼女に会うときに、ちょっとアタックしてみたいと思います。少し離れた場所ですが、機会があれば自分も行こうと思いますし、あわよくば引っ越しして、彼女の近くで暮らしてみたいです。無謀かもしれませんが、こんなことを考えている自分にエールをお願いします!」


いいねえ、楽しそうだねえ!

遠くに住んでいるのにわざわざ会いに来てくれる!

なるほど確かにそれは好意を持たれているんじゃないかな。彼氏がいるってところはちょっと気になるけど、もしかしたらうまくいってないかもしれないし、次に会うときは、チャンスだと思ったほうがいいかもね!

頑張れよ少年!


さて、次のメールの紹介だ!


「仲のいい女友達がいます。俺ともうひとりの男、その子の三人でいつも遊んでいて、三人で旅行に行ったこともあります。

そんな俺たちは、ひとつの約束ごとをしています。それは、絶対に彼女には手を出さない、ということです。俺も、もうひとりの仲のいい男も、彼女のことが大切で、ずっとそれを守ってきました。誕生日のプレゼントは割り勘で、会うときは基本的に三人で。ずっと、その約束を守ってきたんです。俺たち二人のどちらかを、彼女は選ぶと思っていました。そのときは、恨みっこなしだって話していたんです。

でも彼女は、俺たち二人とは別の男と付き合いだしたんです。俺たちは正直、驚きました。俺ともうひとりと、彼女と。俺たちはずっと三人だと思っていたんです。でもそうじゃなかった。できれば戻りたい。戻りたいけど、もうあいつにはカレシがいる。

俺たちはいったい、どうすればいいんでしょう?」


あっはっは! これは一本とられちゃったって感じだね!

お互いに手を出さないでいたら、他の男に取られちゃったわけだ!

おっと、メールをくれた彼にとっては笑い事じゃないよね、ごめんね。

とにかく想いを伝えるべきじゃないかな?

昔から仲が良かった相手なんだから、想いを伝えたらきっと真剣に考えてくれるさ。

そして、その答えがどんな答えでも決して落ち込んだりしないこと!

それはキミの大好きな彼女が、真剣に考えてだした結論なんだからね。

友達との約束はこの際だし反故だよ!

当たって砕けろだ、少年!


さあ、次のメールだ。

「俺の彼女はちょっと変わった女の子です。一応俺は彼氏のはずですが、他の男友達と旅行に行ったり食事に行ったり、遠くに住んでいる友達に会いに行ったり。別に、そのことを批判するつもりはありませんし、それを悪く言うのも違うと思います。彼女の、友達を大事にする気持ちは尊重したいと思っています。

でも俺はいったいなんなんだろう、と思うことがあるんです。ただ単に遊び友達のひとりとして見られているような気がして、心配になります。俺はどうすればいいと思いますか、アドバイスお願いします」


うわー、結構重い相談だねー。

うん、もちろん友達は大事だ。大事だけど、だからこそ不安になる気持ちもわからないでもないよね!

男の子って独占欲強いからね。心配になる気持ちはわかるよ!

でも、せっかくキミのカノジョになってくれたんでしょ、その女の子は。

友情を大事にして、キミの想いにも答えてくれたんだ。

彼女を全面的に信頼してみるのもいいんじゃないかな?

どっちにしても、心配ならお話しすることをオススメするよ!


次のメールはこれ!

「同じ職場の女性と、帰りによく一緒になるので話しているうち、好きになりました。ただ彼女には男友達が多く、それぞれとっても仲がよく、親しい間柄らしいのです。話を聞いていると、それ、付き合ってるんじゃないの? と言いたくなるようなエピソードもいっぱいあって、つい最近知り合ったばかりの僕なんかでは絶対に敵わないと思ってしまうくらいです。

そうなると、やはりこの恋は諦めたほうがいいのでしょうか。どうも気持ちの踏ん切りがつきません! なにか言ってください!」


おーおーこれも難しいね!

確かに知り合ってからの期間っていうのは大事だよね! 昔から仲が良かった人にはさすがに敵いっこない!

でも敵わない恋なんて絶対にないよ! キミの気持ちを信じて、キミの心を信じて、それが彼女に伝わるように、努力してみてもいいんじゃないかな?

頑張れよ、応援してるぞ!



さて、最後のメールだ!

おっと、今回のメールで唯一女性からのメールだね。

ではご紹介!

「私には親しい異性の友達がたくさんいて、私はその人たちをずっと『友達』だと思っていました。でもあるとき、友達だと思っていたひとりに告白されてしまったんです。

私はその友達のことは友達だとしか思えず、それ以上になるとは思えません。どうすればいいですか?」


へー、なるほどねー。

確かに、ただの友達だと思っていた異性から想いを告げられるとびっくりするよね!

まあ、男性と女性のモノの見方って違うからね。キミにとっては『友達』だったかもしれないけど、男の人にとっては『それ以上』だったのかもしれないね!

でもだからといって適当な返事なんてしちゃダメだよ! 真剣に考えて、正直な想いを伝えてみよう! 付き合ってもいいと思うならそれでもいいし、これからも友達でいたいと思うならそう言えばいいよ!

それと、もし友達がたくさんいるなら、他の友達とのあいだもそういうふうになっちゃったりしてね。もしそうなったときも、ちゃーんと真剣に考えること。

何度も言うけど、男と女で見方って違うからね!



さーて、今日もたくさんのメールをありがとう!

みんなの悩みが少しでも軽くなるのを祈っているよ!

そして、みんなの恋が、想いが、ちゃーんとうまくいきますように!

祈ってるよ!

トリック小説です。

この小説にはある仮説がいくつか成り立ちます。

僕としては仮説は3つ浮かんでおります。

ひとつめの仮説はまあ、すぐわかるだろうという仮説。

ふたつめはよく読めば気づく仮説。

みっつめは考察すれば思いつく仮説。


さて、みなさんはこの物語の秘密に気がつきますか?

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