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新しい世界

6歳にもなると、それまでは親元という閉じられた世界で保護されていたが、そこは徐々に俺の生きる世界も広がりを見せていく。

ランスロッド家では13歳から入る高等学校までは、父さんや母さん、執事や召し使いが、武術や魔法、学問、礼儀作法などを自宅にて教えていく形式で子育てをしている。

貴族の家によっては、王都の寄宿生の幼年学校に放り込み教育する家もあるが、父さん母さんは子供が成長するまでは、出来るだけ子供と一緒に暮らしたいのだと、僕に話してくれた。

また実家での教育が可能なのは、父さん母さんが優れた教養を身に付けていることと、屋敷に働く人間が、教育係が出来る程の教養を身に付けていることが大きい。


いくら貴族とはいえ、そんな高い教養を備えた人材をほいほいと雇う事は出来ないのだ。

有能な人材は給金も高いし、識学率の低いこの世界ではそんな人材を見つける事すら難しい。

そんな人材を多数抱えているのは、一部の大貴族のみであろう。

なぜランスロッド家にそんな有能な使用人が集まっているかというと、一つは父さんの冒険者時代の仲間が、そのままランスロッド家に使えてくれている事。

S級ランクの冒険者だった父さんの仲間だった人達だけあって、武術、魔法に優れた人が多く、冒険者は強さだけあれば良いイメージもあるが、その実、完全な個人事業主であり、国やギルドへ支払う税の確定申告などは基本的に自分でしなくてはならない。

教養も持ち得ていないと、すぐに足元を見られてしまう職業なのだ。

そして、メイド達や執事は母さんの実家が手配してくれたらしい。

母さんはグリューワルド公爵家のご令嬢なのだ。

本来なら、成り上がりの冒険者の家などは身分違いで嫁ぐ事などはないのだが、大恋愛の末に二人は結ばれ、俺から見てじい様であるローグスト=グリューワルド公爵は渋々ながら、ランスロッド家の後見をしてくれる事になった。

そして、新興貴族がまず困る人材難の解消の為、グリューワルド公爵家から各人材をランスロッド家に派遣してくれたのである。


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