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M2-3



「みんな、聞いてくれ。紹介したい人がいる。」


ザワついた冒険者達の中、俺を伴ってギルマスが声を出す。程なくザワつきもおさまる。


「今日からウチのギルドの仲間になったまどかだ。テストを見てた者達は解ると思うが、実力は私が保証する。ランクは、Dだ!」


騒然となる冒険者達。ただ驚く者、値踏みするように疑う者、当然だと周りに嬉嬉として語るテストを見ていた者、様々である。


「まどかです!よろしくお願いします!キラッ!」


ライブでまどかがやってたキャッチフレーズの自己紹介をやろうと思ったが、さすがに初老のおっさんには小っ恥ずかしい。笑顔とウインクで精一杯である。それすら恥ずかしいのだけれど……


「「「うおぉぉぉーーーっっ!!!」」」


ギルドが揺れた。地鳴りのような歓声。見覚えのある光景だ。ただその手にはペンライトもサイリュームもなく、剣や斧が持たれているのだけれど……



……Overtureが流れ、ステージに続々とメンバーが揃う。

一瞬の暗転、からの一曲目のイントロ。まどかが叫ぶ。


「みんなーっ!今日も盛り上がって行くよーっ!」


「「「うおぉぉぉーーーっっ!!!」」」


「オイ!オイ!オイ!オイ!あーーーーっ!よっしゃ行くぞー!!」……



ギルドにMIXが聞こえてきそうだ。こうしてまどかの単独公演……では無く、冒険が幕を開けるのだった。


「ではまどか、一度受付カウンターに行こう。職業を決めてもらわなくては……」


そうだった、後回しにしていたが、今のところ無職だ。ただ、選びたい職業が無いんだよなぁ……


「ギルドの職業選択はね、今のスキルでなれる職業だけじゃなくて、今後目指したい職業、潜在能力に対応する職業も選べるんだよ。まぁ、才能が開花する見込みのない職業にはなれないのだけれどね。」


なに?ってことは、選択肢が増えるのか?ワンチャン穏やかな生活が出来そうな職業とか……ないよ、な……


「そういえばまどかは、ナイフを武器にしてるようだけど、ガンツ戦では使わなかったね?」


「ん?あ、あぁ、このナイフは昨日貰ったんだ。よ。まだ使ったことない。です。」


「ふむ。得意武器ではないと……他に何か武器を使ったことは?」


「うーん……ペンラ……光る棒みたいなヤツかな?キン……なんとかブレードって言ったかな?あはは……」


「ふむ。ブレードってことは、剣の類なのかな?光る?マジックアイテムなのか?……ま、まさか、まどかは魔剣士なのか?……この強さ、ありえない話では無い!」


あー、勘違いだよギルマス。ペンライト振ってただけだよ。魔剣なんか使えるわけねぇじゃん……


「ま、まぁ、カウンターの水晶に触れてみれば解るよ。本当に魔剣士なのか、そうじゃ無いのか。」


「ねぇギルマス、魔剣士って?」


「あぁ、魔剣士とは文字通り魔剣を扱う剣士だよ。熟練の魔剣士に至っては、普通の剣にでも魔力を纏わせて闘える。ただ普通の剣では魔剣士の魔力に耐えられなくて、すぐに壊れてしまうって言ってたよ。うちのギルドのエースが魔剣士だ。言わば伝説の職業だね。ギルドの誇りだ。なりたての魔剣士でも、ランクは、B以上だよ。」


伝説ねぇ。まぁ俺にはかんけーねーな。多分。とりあえず水晶さんに、俺の職業の幅を見せてもらうとするか。

飲みすぎました…

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