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P2-3



『……』


『……アップデート準備中』


『……アップデート準備完了。自動アップデートを開始します。』


『……ダウンロード中』


『……ダウンロード完了。インストール開始します。』


『……インストール完了。アプリさんver.1.1.0は、正常にアップデートされました。』


『名称まどかの精神にウイルス感知。セキュリティシステムによるウイルスバスター起動……正常化されました。』


「……ん、あ、アプリ、さん?」


『名称まどか、精神正常化確認。オートモード終了します。』


「はっ!か、身体が、思うように、動かない……」


「まどかお嬢様、お戻りですか?」


「な、ジョーカー!私はなぜジョーカーと戦って……」


「おそらくは……術者に操られておいでなのですよ。」


「……そうか。だが、戻ったのは精神だけだ。身体の自由はきかない……」


「なんと!」


「だがジョーカー、謎が解けた。私を操っている思念は、骸骨の中から感じる。」


「ということは、」


「あぁ、術者の本体は、骸骨の中だ!ジョーカーは骸骨を頼む。」


「まどかお嬢様は、いかが?」


「私は、私を取り戻す!そっちは任せた。本気出していいぞ!」


「御心のままに!」


ジョーカーとまどかは、互いを押し飛ばし、その勢いのまま、ジョーカーは骸骨に、まどかは術者の影に弾き飛んだ。


「メグミお嬢様、お待たせ致しました。まどかお嬢様には、本気を出せと言われてしまいました……ハハハ……」


「っ!……ジョーカーさん、蔦が、持たない……」


「わたくしが此奴の注意を惹きます。メグミお嬢様は、弓を御準備ください!」


ジョーカーは、紫色のオーラを纏うと、背中に蝙蝠のような翼が現れる。


「参ります。」


骸骨の周りを飛び回り、時折剣技を仕掛ける。骸骨は五月蝿く飛び回るジョーカーを捕まえようと、手を伸ばすが空を切る……しばらくそうしていると、普段開けているか、瞑っているかわからないジョーカーの眼にマナが籠る。


「魔眼、発動!」


ジョーカーの瞼がゆっくり開くと、赤い輝きを放つ眼が骸骨を観察する……



-「……どうしたのじゃ?小娘の動きが悪くなったではないか!」


「……ちっ、あぁ、めんどくせぇ……」


「なんじゃと?」


勝手に動く身体に、必死に抵抗するまどか。いつしか動きが完全に止まった!


「小娘!抵抗しおるか!ならば今一度……」


術者の影は、支配を強めようと再びまどかに両掌を伸ばす。もう少しで胸に掌が届こうとする寸前、


「爺……私の身体に、勝手に触るんじゃねぇ!!」


まどかは掌を掴み、身体を捻ると、背負い投げを打つように地面に叩きつけた!そこに転がっているのは、ヘラヘラさんだった。掌には魔法陣が描かれている。こいつがまどかを操っていたのだ。術者の影は、空に溶けるように消えた。


「なるほどな、幻術の影を盾にして後ろに隠れてたのか。私が攻撃したのは影、私に触れたのは、お前だな!」


「ひぃっ!……」


足を引きずって逃げようとするヘラヘラさんに回り込み、まどかはラッシュを撃ち込む!


「お前は、出禁だぁーーっっ!!!」


10m程吹っ飛び、前歯はへし折れ、血の混じった泡を吹いて、ヘラヘラさんはピクピクと痙攣していた。

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