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???との邂逅

外伝に入れていたのですが、こちらに付け加えます。



夢を見た。

多分、夢だと思う。ハクタンの宿屋で床につき、いよいよ船旅だぁ!とワクワクしていたはずだけど……


何も無い世界。目の前に影が立ち上り、やがてそれは、まどかの姿になった。


『お久しぶりですね、辰巳さん。いや、まどかさんでしたね。』


『誰?ってか、まどかはそっちだろうよ。』


『とりあえず、お茶いれますね。コポコポコポ……』


『あ、思い出した!あの時の影……ズズズ……』


『喋り辛いので、貴方の姿を真似てみました。これでも一応、神様って呼ばれてるんですよ。』


『ふーん……お茶の神様とか?』


『違いますっ!ほら、神様を直接見ちゃうと、魂がもたない……って、聞いた事ないですか?』


『あぁ、目が腐るとか?』


『もう!それ本気で言ってます?』


『冗談だよ。それにしても、気さくな神様もいたもんだなぁ……』


『貴方に合わせてるんです。本当はもっと威厳のある……』


『煎餅もらっていい?』


『あ、どうぞ。美味しいんですよこれ……って、話しを聞いてください!』


『聞いてるよ、聞いてます。そろそろ、穏やかな生活したいんですよね。正直な話し……ダメですかね?』


『……帝国での働き、ありがとうございました。穏やかな生活ですか?最初に言いましたけど、思うままに行動されていいのですよ。穏やかな生活がお望みなら、そうなさってください。出来るもんなら……』


『ん?なんか最後、余計なこと言わなかった?』


『一応言っておきますけど、神様ってそこまで万能じゃないんですよ。貴方の行動を制限したり、導いたりって、出来ないんです。』


『え?じゃあ、帝都での出来事は?あの問題を解決しろ!って事じゃないの?』


『偶然ですね。というより、ハッキリ言って、貴方の性格です。』


『性格?』


『良くいえば、ほっとけない。困ってる人を見過ごせない。悪く言えば……』


『悪く言えば?』


『首突っ込みたがり。』


『言い過ぎ。好きで突っ込んでる訳じゃないし。あ、あと、メグミの事なんだけど……』


『管轄外です。』


『なんだそれ?』


『あの子を転生させたのは、私ではないのです。一応私、輪廻の神様なんですけど、貴方と異世界を繋ぐ時に、異世界から魂を呼んだ者がいて、貴方の世界から一緒に飛んできた……といったところでしょうか。』


『ちょっと待て。輪廻の神様?死者の魂を輪廻の輪に送って、新しく生まれ変わらせるってヤツ?』


『良くご存知で。』


『え?え!ちょっ、あの……よし、単刀直入に聞く。俺死んだの?』


『はい。ぽっくり。』


『あっさり言うな!』


『しっかり、きっちり死にましたよ。おわかり?』


『韻を踏むな!ラッパーかっ!』


『心不全というものですね。働きすぎです。あ、だからこそ穏やかな生活を望んでいるのですね?』


『まぢか……』


『まぁ、安心してください。亜人となった今、貴方は、滅多なことでは死にませんから。他に望みはありますか?』


『日本食が食べたい……粉物もいいなぁ、たこ焼きとか?』


『たこ……ですか?いますよ。たこ。後はあるものでなんとかしてください。』


『え?魔法的なやつで、ポンと出してくれないの?』


『私が出せるのは、お茶と煎餅だけです。さて、そろそろ時間ですね。良き輪廻でありますように。』


『まぁ、いいか。じゃあな、お茶の神様。』


『だから違うってば!』

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異世界転生なんか初老の「おっさん」がするもんじゃない

「アイランド編」へ つづく…

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