M3-4
日付けが変わる前ですが、投稿します。
ストックが結構貯まったので、今回は特別に
5話まとめて投稿します。
「出来るもんならやってみろ!俺様の全魔力を注ぎ込んだスケルトンナイトで捻り潰してやる!」
カシャカシャと音を立てて、スケルトンナイトが動き出す。動きは鈍そうだが、剣と盾、鎧まで装備している。
「一気に行くか……」
俺は拳に炎を込め、スケルトンナイトの懐に潜り込む。
「せいっ!」
ガイーン!
「なにっ?早いっ!」
スケルトンナイトの盾に阻まれ、剣による攻撃を受ける。
ヒュン!
連続の斬撃をギリギリで躱し、壁際まで距離をとる。
「あっぶねぇーっ……でも、手がないわけじゃない。伊達に格ゲーにハマってたわけじゃないぜ!!」
「ひゃっひゃっひゃっ!どうしたぁ?もう追い詰められてるじゃねぇか!とどめだまどかーっ!」
スケルトンナイトの横薙ぎの一閃!俺はジャンプで躱し、上から火炎魔法を放った。
「ファイヤーボール!」
スケルトンナイトは、剣と盾を交差して防ぐ。
「無駄だぁ!当たらなければどうということはねぇぞ!」
「それは囮だよ」
着地と同時に壁を蹴り、回転しながらスケルトンナイトの膝に向かって踵落としを放つ。足に炎を纏わせて。
「そりゃー!」
ガキッ!バリバリバリ!ズズーン!
スケルトンナイトの右膝から下が砕け、そのまま倒れ込んだ。
左の脛を踏み砕き、立てないようにする。
「仕上げはやっぱりパンチの連打だよね!」
ケン○ロウかジ○ジ○か?百裂なんちゃらの如くオラオラとスケルトンナイトを砕きまくった。粉砕ってやつだな。
スケルトンナイトは、光りの粒子になり霧散していった。
「ばっ、ばかな!スケルトンナイトだぞ!小娘一人に倒せるはずが……」
「見てなかったの?」
「そ、そんな……」
「いいから飛んでけ!」
ドフッ!ぐぉっ!!バキバキバキッ!!!
下から蹴り上げる。俺様さんは後ろの階段を段上へと吹っ飛び、出口を塞いでいたスケルトンの壁を突き破る。
「出口が出来たな。」
ふと足元を見ると、ネックレスが落ちている。
小さな壺のチャームが付いた、シルバーのネックレス。
「ん?これがマジックアイテムなのか?」
アイテム情報
名称 冥王の壺
アンデッド召喚アイテム。込めるマナの量により、上位個体も召喚可能。
お、アプリさん。ってかさっきスケルトンナイト出た時、情報くれなかったよね?圏外だったの?
……何を言っているか解りません。
……はぁ……まぁ、ネックレスくらいなら「まどか」の邪魔にはならないか……これは貰っとこ。
-「くっそー!スケルトン共が邪魔で中に入れん!魔術ぶっぱなして、まどか様に被害があってもダメだ。」
「よし、俺が突っ込む!みんな退いてろ!」
「ガンツさん!」
「うぉーーーっ!」
ガッシャーン!へぶっ……
何かが階段から飛び出し、ガンツにぶつかる。
スケルトンの壁に穴が空き、中から誰か出てくる。
「終わったよー。って、ガンツ、大丈夫?」
「な、何かが飛び出して来やがって、肋が何本かいっちまった……」
「た、大変だったね……あ、あとは、ウチらで片付けるから、休んでて、うん。は、はは……」
(やっべー、絶対俺のせいじゃん!)
「す、すまん……まどか、たのむ。」
「さ、さあ、元は潰したから、残りのスケルトン片付けるよー!」
俺は駆け回り、スケルトンを殲滅した。決して自分の過ちを誤魔化すとか、ガンツが気付く前に勢いでさっさと終わらせたかった訳では無い。無いったら無い。
続く。