表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

出会いと別れの1ヶ月

作者: 烏

「ハハハ,あいつマジおもしろいよな。」

 「そうそう,バカみたいでさぁ。」

 「次はどんな事させようか……。」

いつもの教室,いつもの会話,いつも通りの教室中から聞こえてくる笑い声。とにかくうるさい……。

俺は人が笑っている声を聞くのが嫌いだ。ただただうるさく,人をからかったりして笑っている。正直不快だ。

 「お,誠どうした険しい顔して。お前らしくないな。」

 「はぁ?俺はいつもと変わらねーよ。おい,次の授業移動だぞ。」

 「おわ,まじだ。ちょっと待ってて。」

 「はいはい……。」

……俺らしいってなんなんだろうな。こいつらの中の俺っていったい……。友だちの焦る背中を見ながら俺はそんなことを考えていた。

最近の俺は,中学生にして興味をもつものがなくなり,感動を忘れ,生きる目的すら失ってしまっていた。

 学校での俺は生徒会に入ったり,行事の企画・運営をしたりなど,真面目なキャラで生きている。先生の顔色をうかがい,印象をよくすることばかりしている人生は正直言ってつまらないものだった。

人のため人のために生きてきたつもりだったが,結局は人にきらわれたくないからという,自分のためのものだった。

 人は自分のために行動しても幸福感というものが得ることが出来ないらしい。そんな俺の中にはむなしさと寂しさだけが沈殿していった。

 ある日,そんな俺に好きな人が出来た。彼女と出会ったきっかけはとあるアプリがきっかけだ。

俺はある人の枠に行き彼女に出会った。はじめは挨拶する程度で,妹みたいな人というイメージしかなかった。

 ある日,俺は彼女の枠にいった。それまで彼女はちょくちょく俺の枠に来てくれていた。彼女が来たときにやることは決まっていた。台詞を読む台詞枠というものだ。ただ,普通の台詞じゃない。台詞の内容が全てBL……。俺はもちろんホモじゃないが,彼女が喜んでいるのがうれしくて,台詞枠というものを続けていた。まぁ,ホモが好きっていうのには少し驚いたが,そういう女子は初めてじゃなかったからすぐになれることが出来たんだと思う。

 彼女の枠に行き,初めて彼女の声を聞いた。何とも言い表すことが出来ない声だった。聞いてるだけで安心してしまうような,まるで天使のような声だった。チャットだけだと分からなかったが彼女はよく笑う女の子だった。聞いても不快にならない笑い声。純粋な笑いだった。

『不思議な奴だなこいつ……』

このとき少しずつ俺は彼女のことを好きになり始めたのかもしれない……。

 「友達なんだから相談してよ!」

ある日彼女が発した言葉がこれだった。初めてだった,自分のことを心配してくれる人,真剣になってくれる人,俺に正面から向き合ってくれる人。彼女はとても珍しかった。

 俺は人が苦手だ。自分勝手で,自分のためにだけ動こうとして,周りを見ようとしていないからだ。ただ彼女は違った。誰にでもしっかり向き合ってくれる……。俺は多分このとき好きになったのだと思う。

 「実は……。」

俺は1つ年下の女の子に全てを話していた。人に自分のことをはなすのははじめてだったかもしれない。数分後……。全てを話しきった俺は開放感と,自分のふがいなさに落ちこむ気持ちが入り交じっていた。

 相談の内容は別れることになったということ。俺には2歳下の彼女がいた。とある理由があって,そのことを公開することが出来ていなかった。それが原因となり別れることになったのだ。その原因というのは,三角関係……とだけ言っておこう。

 あのときの俺はとてつもない虚無感におそわれていた。なにも出来ないという自分への憎しみを和らげてくれたのが彼女だった。何を言われたのかは記憶にないが,あの時のことは忘れることはない。

 「んま,あいつのこと好きになる前はお前の事がすきだったんだけどな。」

俺は思わず口走っていた。なぜか分からないが,心の奥にとどめていたものが急に表にでてきたのだ。

『やばっ!』書くつもりはなかったことを書いてしまい,どうやって誤魔化そうか考えているとき意外な返信が届いた。

 「なんで諦めたのさ。」

ん?予想していなかった言葉に俺はとまどった。

 「いや,だってあの時はお前,お兄ちゃんと仲良かったし。」

俺にはネット内にいる血縁関係のない兄がいる。優しくてかっこいい兄だ。俺がらいと出会ったのもこの人のおかげと言ってもいい。

 その時のお兄ちゃんは彼女ととても仲が良かった。俺はその時少しだけ嫉妬していたと思う。ただ,彼女もお兄ちゃんも楽しそうだったし,とてもお似合いだった。だから諦めたのだ。

 「残念だな。好きだったのに。」

 ……それって。俺は迷った。俺はつい最近彼女と別れたばかり。こんなすぐ他の人に告白してもいいのか……。軽い男だと思われないか。何よりも,ふられたとき話しずらくなるのが怖かった。心臓が力強く血液を全身におくりこみ,鼓動がはやくなっていくのが分かった。そんなときふと……。

 『ここで言わなかったら一生後悔するぞ!』

昔言った俺の言葉が脳裏をよぎったのだ。俺はよく人の恋愛相談を引き受ける。いつのことかわからないが,そんな言葉を言っていた。しかし,アドバイスするのは良いが,自分でしたことはなかった。生意気言って結局じぶんでする勇気がなかった。一生後悔する……か……。俺は何かが吹っ切れたように彼女に話していた。

 「もし良かったら……,俺と付き合ってくれないか。」

……かなり遠回りしたがこれをきっかけに俺たちは付き合うことになった。

 それからというものの毎日が幸せだった。特別な何かがあったわけでもなく,会えるわけでもない・ただ,くだらないことを話したり,将来のことをはなしているだけで楽しくて,ワクワクしてた。なにより,諦めた恋が実り,らいと付き合えるだけで幸せだった。

 俺は彼女と付き合うことによって,初めての経験を何個もした。これほど人に愛されたのは初めてだった。女の子と話してるだけで嫉妬されるのも初めてだった。愛しくて愛しくて誰にも渡したくないと思ったのも初めてだった。自分の全てを包んでくれているようで温かくて,自然に涙が頬をつたっていた。永遠にこの時間が続けば良いのに……。そうは思うものの,現実はそう甘くなかった。

 俺は受験生だったのだ。日に日に彼女と話せる時間が削れていった。そして……。徐々に彼女の心は遠く離れていくように思えた。仕方がないことだった。彼女の傍にいることができない,幸せに出来ない,

そんな彼氏なんて失格だからだ。だから,どんなに辛くても寂しくても,らいが,他の男と楽しく話していることについてとやかく言うしかくはない。ただ,これだけは分かってほしい。らいのことを一番好きな…愛しているのは俺だということをだ。

 それからも胸が締め付けられるような日々が続いた……。

 「ゴメン。いったん別れよ……。」

ある日の彼女の言葉だった。理由は親に別れろと言われたからだという。別れるか,連絡をとれなくされるか……。この二択だから仕方がなかった。連絡取れなくなるのは寂しいって言われたときは少し嬉しかった。だが,こんなことで俺たちは別れなきゃいけないんだなという納得しない部分もあったし,少しだけ悔しかった。

 それから俺たちの関係が崩壊するまでに時間はそうかからなかった……。日に日に俺たちの会話は短くなり,彼女の反応が冷たくなっていった。

 「もしすきな人出来たらつきあってもいいから。でも最後は戻って来て。」

とうとう思っていたことを話してしまった。

 らいは本当にモテる。俺なんかより魅力的な人ばかり寄っていくから気遣いのつもりで言ったのだ。言った直後はこれで良いと思っていた。しかし,そんなわけがなかった。次の日一日中俺は後悔していた。良いはずがない……らいが他の男と付き合っていることを想像しただけで叫びたくなるくらいに苦しかった。おれは悩みに悩んで一つの結論をだした。それは,待つということだ。らいに,誠も好きな人出来たら付き合ってもいいんだよって言われたときは正直,これから先何しても,もう元には戻れないことを悟った。だが,待つのも悪くはないと思ったのだ。俺はこの恋を最後にしようと決めている。彼女に好きでいて良いか聞いたときに迷惑だと言われたら諦めようとおもったのは事実だ。ただ,俺はもうこいつ以外のことを愛すことはないというのも事実だった。だから俺は賭に出たのだ。これから先らいが何人のステキな人に出会い,恋をし,付き合ったとしても最後は戻って来てくれると。自分でも気持ち悪いと思うくらいおもいな俺……ハァ。俺は自分の気持ち悪さにため息をつきながら彼女の大切さをかみしめた。 俺は彼女の笑顔に出会い人生がかわった。だから彼女にはとても感謝してるし,これから何があっても縁を切ることはないだろう。

 人は猫に似ている。出会ったと思えばすぐに別れて,ふらふらと自由に行動しどこかに旅にでてしまう。そして忘れた頃に偶然出会う。それは必然なのか偶然なのかわからないが俺は再び彼女の心と再開できることを楽しみにしている。

 これから先のことは正直神にすらわからないことだ。俺にも分かることではない。だから何が起こるか楽しみでワクワクしている。

 2月6日……,彼女にとっては何でもない普通の日だが俺にとっては大切な日だ。だから最後に言っておこう。ありがとう!愛してる!そして……これからも宜しく!

これから先の話は皆様に作っていただきたいと思います。

まとまりがない小説ですがみなさまにおもしろく変えていただければ幸いでございます。

宜しくお願いします。このあとどうなるのか私自身とても楽しみです

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ