表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ゼロブレイク(評価ゼロなどぶち壊せ)

作者: 水遊び

ゼロブレイク(評価ゼロなどぶち壊せ!)


 小説家になろうでは、文章が苦手な人が描いた作品(最低限理解が可能であれば上手・下手は問いません)とある。

 つまり、利用規約や社会道徳上の問題が無い作品であれば何を投稿してもいいし、投稿するだけで満足するなら問題は無い。

 しかし、多くの人に読まれたい、評価されたいと思ってしまう。

 しかも、そうなると思い込んでいるから厄介だ。

 人気が出たらどうしようと、ニヤける。

 ランキングは勿論、書籍化の準備は必要かとうぬぼれる。

 このスケベ心が問題なのだろう。

 現実は厳しく、評価どころか読む人すらいなくなってゆく。

 読み手にとっては、『他人様に読んでほしいと言っておきながら、これは無いだろう』といったところだろう。

 この温度差、ギャップをどう埋めるのかが問題なのだと思う。

 結論から言えば、うまくなるしかない。

 面白い小説が書けるようになれば全て解決するのだから。



 実際問題、自信満々で投稿したのに評価0はつらい。

 だが、聞くも涙語るも涙の苦労話など、傷のなめ合いにすぎない。

 そんな物はバッサリ切って本題に入る。


1.投稿したが評価は0

2.いろいろ書きなおしてみたが結果は変わらない。

3.アクセスを増やす為に四苦八苦したが同じだった。

4.ラクガキで書いた物をやけで投稿したら、すんなり評価が入った。


 本人もびっくりの結果だが、問題はなぜ簡単に評価が入ったかだ。

 文書力も構成力も同じなのだから、違いがあるとすれば主人公だ。

 注意すべきは、それが表現されているかどうかだと思われる。


 主人公は、たった一代で会社を一部上場にした、たたき上げの会長60歳だ。

 で、表現するとこうなる。


 勉強なんざしたこたあねえ。

 力がありゃ稼げる稼業、それが土建屋よ。

 家の基礎から区画整備、道路やダムを造ったりするのが仕事だ。

 そうはいっても、世間様にゃ大手のゼネコンから、個人に毛の生えたような物まであってな、うちのような中堅になるまでにはそりゃあ色々あったもんよ。


 これが、第1章(16話)終了までに68人のお気に入りを得た。

 このオッサンなら、異世界に転生しても、ハーレムとなっても、他の人とは違った事を感じ行動するだろう。

 その期待が68という数字になったと考えられる。


 普通の高校生という言葉はよく見かけるが、それで評価が得られないなら、考えてみる事をお勧めしたい。

 当たり前の事だが、人は皆違う。

 その違いを大きく膨らませれば、魅力的な個性になるのではないだろうか?

 普通という言葉で、せっかくの個性を消している。そんな気がするのだ。

 個性的な主人公が評価を得る。

 これを1つの結論としたい。



 次にストーリー。

 テンプレというのがある。

 テンプレを書けば評価がもれえるというのは嘘だと思う。

 事故で死んで、神様に会って、チート能力もらって、異世界転生して、ハーレム。

 このまま書いても、ありふれた話で評価は無い。

 では、どうするのか。

 ではなく、という言葉を使う。

 それだけで、オリジナルストーリーに変わる。


 死んだのは事故にあった人、ではなく、見ていた人だった。

(え?え?おれ?え?なんで?)

 神様、ではなく、邪神だった為危ない魔法しかなかった。

(あぶなー!敵が死ぬ前に俺が死ぬわ―!)

 ハーレムは魅力的な女性、ではなく、男にばかりモテる。

(もういやだ!帰りてー!)


 いかがだろうか?

 ストーリーにも個性がいる。

 これを、もう1つの結論としたい。



 次はグッと真面目に文章力の問題だ。

 推敲なくして上達なし、という有名な言葉がある。(らしい)


 今は非公開としているが、アクセス数を伸ばす方法などを別の作品で投稿した。

 こちらの評価の方が高くてショックだったりするが、何はともあれ、これに乗せて公開改訂作業をした。


 だ、を、ます、にする。

 理由は、だ、が続くから。

 ここは削除する。

 理由はなんとなく。


 こんな感じだ。

 理由に、なんとなくというのが多かったが、分からんもんは仕方がない。

 だが、これはすごい効果を発揮した。


 特筆すべきはお気に入り数だ。

 第2章が始まるまでの半年で、68人から103人になった。

 投稿していないのにこの数字は、あり得ないと言ってもいいだろう。


 勿論、嫌になっても止められないし、緊張感が実力以上の作業を可能にした。

 修正レベルは低くても、一言一句まで検証できた。

 文章力も格段に上がった事を実感した。

 今書いている文章、上達してこれか?

 そう思ったあなたはきつい。

 いいんだ、その前を知らないから……。

 ともかく、やってみんさい、ためしてみんさい、といったところだが、ちょっと恥ずかしいかもしれない。

 公開したつもりでやるのが無難かもしれない。


 もう1つ真面目な話だが、良い文章を書こうとすると面白くなくなる。

 まあ、俺だけかもしれないし、文章力の低い事が1番の要因だとは思う。

 思うが、評価の低い作品に共通しているのが面白くない事だと思うのだ。

 だから、改訂基準は文章を良くすることではない。

 読みやすくするとか、楽しく読めるようにするとか、そんな感じだ。

 思考錯誤中だが、読者視点で見直す。

 そのあたりに大きなヒントがある様な気がしてならない。



 以上がゼロブレイクする為に有効な方法だと思うが、この話には後日談がある。


 第2章に入ってもお気に入り数は順調に増え、8話までで330人となったが、9話ではいきなり4.212人となった。

 間違いではない。

 驚いた事に、日間ランキングで2位となっていた。


 驚き過ぎてポカーンとする、人生で初体験かも知れない。

 5分おきに確認するというのは初投稿以来だ。

 アクセスは1万を超える。1日では無い、1時間でだ。

 もはや次話投稿どころではなく、興奮しすぎて何も手につかないありさまだ。

 どうせ何も書けないなら、盛大な花火大会としゃれ込もう。

 そう思えた俺は、ひょっとしたら大物なのかも知れない。

 まあ、何も手につかない時点で、だいなしではあるが……。

 幸運では物足りない、奇跡体験というやつだ。


 この評価が実力以上の物であることは分かる。

 そのまま累計ランキングに入るなら本物だったのだが、現実はそんなに甘くない。

 それをなんとかしたくて、これを書いているわけだ。

 まずは自分の考えをまとめ、それから再スタート。

 やるしかないでしょう。


『朝野りょう』様は恋愛ファンタジーを書く方で、悩んでいる時にアドバイスをいただいたのが縁となった。

 お気に入りユーザー数の多い方で、朝野ファンはこの当時でも5.000人を超えていた。

 この方の活動報告にコメントを入れた時、次話を楽しみにしていますよ、という言葉をいただいた。

 これを見た朝野クラスター5.000人が一斉に見に来てくれた。

 後は、雪崩現象が起きたのだと思われる。

 朝野りょう様の方に足を向けて寝られない。(お尻を向けていたらごめんなさい)


 こういった幸運をあてにしてはいけないだろう。

 だが、改訂作業をしていなかったら、この幸運をものにする事は出来なかったと思う。


 修正、推敲、改訂、なんでもいい。

 自分の書いた物を、読者の視点に立って徹底的に見直す。

 この事が、ゼロブレイクの極意だと結論付けたい。





PS

 仕事が忙しくて更新は止まっているが、それをチャンスととらえて自分を見直す。隙間時間でも改訂は出来るしね。

 楽しく読める物を楽しく書きたい。

 だが、評価が伴わないと楽しくなくなる。

 難儀な性格だと思う今日この頃である。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
[良い点] とても参考になりました。 [一言] 主人公の過去の設定を蔑ろにして、異世界に行った後の事ばかり考えていたなと気が付かされました。 次回も楽しみにしてます。
[良い点] ルーラァの方でしたか。 途中の例が面白そうすぎて、書いてみたい、読んでみたいと思わされましたね(笑) 良い文章を書こうとして面白くなくなる、耳に痛い話ですね。 自分自身はオリジナリティよ…
[一言] 良い文章を書こうとすると面白くなくなる、の部分でドキッとしました。上手く見られたいという部分がどこかにあって、読み易さよりも優先しているのをズバリ指摘された感じです。 楽しく読めるものを楽し…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ