溶岩
掲載日:2026/05/25
炭になった木片を傍らに添えて
黒い塊が積み上がった
冷え固まったそれを 僕は目に入れただけだった
昨日はあそこの家が燃えて
今日は川を挟んだ家が燃えた
炙られた地面はすっかり乾いて
夜になって冷気だけを纏うようになって
図書館に積まれた本も熱を免れた
形骸になった
その冷えた黒を諦め切れない僕は
ただ見るだけではなくて 触れた
冷えた手が温かくなった
僕の身体に血が流れて 決定的に確信した
明け方には蠢きだす
明日にはあそこの家を
明後日には海を挟んだあの家を
燃やしてしまえ




