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3、

「さち~! 聞いて! 前回も前々回も来てた、王子様が今回も来てた!」


(ゆっくり食べれると、思ったのに……)


 あたし同様、お皿2枚に色々な料理を盛りつけて来た撫子。

 戻ってくるなり、第一声が王子様?


「良かったね。白馬にでも乗ってた?」

「いやいや、そんなワケないでしょ。あのね」


 撫子の説明によると、王子様は前々回、前回、今回と最低でも3回はこの街コンに参加している。

 ヨーロッパ系のハーフなのか、ルックスは言うまでもなくイケメン(撫子の一個人の意見)で、高身長。艶やかなアッシュブラウンのポニーテールが似合う王子様なのだとか。

 ちなみに、撫子は前々回、前回の2回とも話すことは出来なかったらしい。


「あれ? 話せてないの?」

「それがさぁ。話そうと思っても、先客いるし、女の子たちが群がってしまって」

「誰だって、イケメンは放っておけないもんね。うんうん。わかる」

「感情込めた? 凄い棒読みだったけど?」

「気のせいじゃない?」


 今回の撫子はかなり本気。

 高校生の時に付き合っていた彼氏は、大学進学の為、九州に行ってしまい、遠距離&向こうで好きな人ができたとかで、別れてしまった。


 それから数年。社会人になると、新潟県内で行われている街コン各種に手を出して、連戦連敗。


「ちょっと、さち。1人は付き合って、同棲まで行ったんだけど?」

「でも、相手の浮気で、結婚は無しになったんでしょ?」

「なったよ。なったよ。アイツ、結婚前にもう少し遊びたくてって、何様だよってね! 浮気相手を妊娠させたし、こっちから出ていった!」


 私の隣に座るなり、お皿に盛られたサラダを勢いよく食べる撫子。


「そろそろ始まるねぇ」

「今度こそ、浮気しない男を狙う!」

「そんなんじゃ、周りが逃げるって」

「知るか! 私は本気なの!」


 ここは適当にあしらうのが、多分正解。あたしも、このローストビーフをおかわりしようかな。


「あれ? 佐藤さん?」


 先程、あたしの隣に座った、ワイルド系の男性が、撫子を見ながら話し掛けてきた。

 テーブルに置いたお皿には、数種類の料理たち。アラカルト風に盛られて、見た目が凄く綺麗。



「おぉ! 今井さん! 奇遇ですね、こんな所で会うなんて」

「俺もそろそろ、身を固めなきゃいけなくてね」

「でも、今井さんって、モテそうですけどね」

「それがそうでもないよ。佐藤さんだって、良い人いるんだと思ってた」

「少し前にはいたんですけどね……」


 ハハハと笑って誤魔化す撫子を余所に、あたしはローストビーフのおかわりを。


「お待たせいたしました! 第24回新潟街コンスタートです! 先ずは、サシ飲みサシ食べ! この人と話してみたい、この人良さそうと思ったら、プロフィールシートを交換して、サシ飲みサシ食べしましょう! それでは、楽しい時間をお過ごしください!」

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